あらすじ
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女生徒との出逢い、初恋、両親との葛藤、社会への目覚め、登校拒否、反抗――人生へのスタートラインに並びながら、不安の迷路をさまよう少年少女の群像を愛惜をこめて描く、芥川賞作家の評判の青春小説!
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Posted by ブクログ
三田さんの実体験に近い物語。自分があの時代に生まれてきても,きっと学生運動からは一歩ひくだろう。一歩ひいた自分を正当化する理屈を考えて,哲学した気分になっているだろう。小市民的な生き方しかできない自分が歯がゆくもあり,誇りでもあり,まあ微妙なところだ。社会運動をすることよりも,自分の心の平安の方をきっと選択する。
Posted by ブクログ
進学校に入学した目立たない高校生の真(まこと)が主人公の物語です。彼は、高校生でありながら学生運動にもコミットして学校の規則に戦いを挑もうとする鳳(おおとり)や熊沢(くまざわ)といった早熟な仲間たちに出会い、刺激を受け、やがて高校を中退して小説を書くことを決意します。
受験雑誌として有名な『蛍雪時代』に連載された小説ということもあるのかもしれませんが、精一杯の背伸びをしながら自分自身の内面についての理解を少しずつ深めていく高校生の心情が描かれており、微笑ましく感じました。
Posted by ブクログ
「蛍雪時代」に掲載されていた、昭和39年に高校に入学した著者の学生経験をもとにした小説。
あの時代の高校生は、政治的に早熟な気がしていたが、僕の時代と同じように、将来が不安であり、自分は何物にもなれないと思い、大学進学とそのための勉強の意義に疑問を抱いていた。
解説によれば、「ジュニア小説」としてこれを書いたらしいのだが、大人の読書にも十分耐えうると思う。