神永学のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
DNAレベルにより国民をランク付けすることで、未曾有の大震災から
迅速な復興を果たした、科学技術が高度に進歩した日本。
それによりもたらされたのは、絶望的なまでの格差社会だった。
最低ランクの主人公コウはテロの片棒を担がされた際、
圧倒的な力を持つロボットを操るイヴとその仲間に窮地を救われ、
さらには彼らのリーダーであるイザナギの元へと導かれる。
彼らとの出逢いによりコウが現状の格差社会の欺瞞に気づく時、
(格差社会そのものの悪ではなく、あくまでもそこにある欺瞞に、
というのがちょっとしたポイントかな)
コウたちによる革命の物語が展開し始める。
SFの設定としてはありきたりかな。あらす -
Posted by ブクログ
赤い左目で死者の霊が見え、話すことができる八雲が主人公の
シリーズなんだけど、これは外伝。
とは言え、主役も八雲のままだし、物語の展開の仕方も同じ。
単行本では9作目、文庫では8作目まで本編は進んでいるが、
時系列としては、6作目以前のどこか。
後藤もまだ刑事をやめていない頃のお話。
本編で描ききれなかった部分を掬っていくシリーズになるようです。
前作では石井刑事にスポットを当てた内容でしたが、
今作は後藤刑事。彼が過去にかかわり、出逢った当初の八雲を
放っておけないと思わせるきっかけとなった事件、
そして当時の相棒との確執。
物語自体は大学生3人がとある泉で幽霊に出くわし、
そのうちのひ -
Posted by ブクログ
読書録「タイム・ラッシュ」4
著者 神永学
出版 新潮社
P113より引用
“商社や、大型販売店ならともかく、専門的に輸入や卸をやって
いる会社の名前など、その業界に携わっていなければ、耳にする
ことはない。”
いまいちついてない青年と予知夢を見る少女を主人公とした、
長編ミステリー小説。
母親と買い物に出かけ、交通事故にあった少女・中西志乃。
母親は事故で亡くなり、その日から志乃は夢を見るようになった
…。
上記の引用は、主人公の一人・志乃の父親の会社についての一
文。世の中には知られることなく、重要な位置を占める会社や人
物は星の数ほどいるのでしょうね。本当に大切なことは目に -
Posted by ブクログ
霊の見える赤い左目を持つ八雲。
霊に関る捜査を行うのと同時に、八雲の宿敵の父の出生をさらに掘りさげた物語になっている。
性善説/性悪説について考えさせられる本巻。
作者はあとがきで、物語のクライマックスを示唆しているのだけども、どうなるんだろ?
----------------
【内容(「BOOK」データベースより)】
友だちが、神隠しにあった―晴香のもとに、助けを求める電話をかけてきたのは、晴香が以前、教育実習の際に担当となったクラスの児童・大森真人だった。それを聞いた八雲は調査のため一路長野へ向かう。一方、石井のもとには、護送車が事故を起こしたとの緊急連絡が入った。その車は、あの七瀬美 -
Posted by ブクログ
霊を見ることのできる赤い左目を持つことから、警察の捜査にも協力する大学生、八雲。
本作では、幾つかの事件を解決に導いている八雲の過去、中学生時代の事件2つが、叔父一心と刑事後藤によって語られる。
5巻の次に出されたようだけども、僕は6巻<上><下>を読んだ後になってしまた(勘違いから)。
この過去があるから、現在の物語がより深みを増している・・・そんな内容。
主人公八雲を含め、お決まりのキャラクタの変化ぶりと変化しなさぶりが読み取れておもしろい。
善くも悪くも、心理描写と行動様式がワンパターンで、それが「心霊探偵八雲」の落ち着く所でもあるんだけど。
6巻(既読)は大転換だったので、7巻