林譲治のレビュー一覧
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ドイツ軍と新たな死闘
太平洋の戦いが緊張状態ながら、静かになってきている中、満州、シベリアでは
今度は陸軍を主体としてソ連軍の傀儡のドイツ軍との死闘がくり拡げられ様としています。どんな展開になるか楽しみです。 -
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このシリーズに限らず、林の作品には毎回何らかのテーマがある。今回は「現場」だろうか。機械化に必要な整備に注目することで、陸軍の機械化がなぜうまくいかなかったのかをあるべき姿を示して検証している。現場経験の有無、すなわち「やっている」と「習った」の違いを上手く描いている。教科書通りにはいかない、全ての道具、材料があるわけではない戦場においては経験は大きな強みになるのは当然であるが、知識だけでだいたいのことはできてしまう現代においても、やはり最後に物を言うのは経験であることは変わらない。また、ワシントンからはポートモレスビー、クックタウンの状況、そしてオーストラリア国民の気分が分からないため、せっかくの空母を遊ばせてしまい、反撃の機会を逸する様子も描かれている。状況を肌で感じている艦長が命令がないために動けないもどかしさも合わせて描かれており、「現場」という視点がいかに重要であるかということを示している。
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帝国陸海軍は兵站を軽視したといわれるが、本当にそうだったのか?という疑問に答えを出すべく論を展開する。 著者は「兵站を重視していたという」立場で論を展開しているが、問題点も十分指摘しているので決して結論ありきの論とはなっていない。兵站の重視、軽視と作戦の成功、失敗は別の問題であるという前提のもと、どのような組織が存在し運用されたかを順に紐解き、作戦の成功事例としてマレー作戦、失敗事例としてインパール作戦を兵站の視点から分析している。
結論を始めに言ってしまえば「兵站の重要性を理解し準備をしていたが、運用、マネジメントに問題があり、また太平洋戦争という新しい考え方とそれに伴う部隊の規模の拡大に対応できなかった、だから作戦に失敗した」となるだろう。それを明治以降繰り返された輜重部隊に関する法令や研究資料を挙げて解説している。この小史を見れば試行錯誤を繰り返した様子がわかる。また、国内のインフラの整備も進め総力体制を構築していることからも決して軽視しているとはいえないだろう。一方で組織内の対立や新しい考え方への拒否感によって思うように運用できなかった面も指摘している。そして太平洋戦争に突入したことによって部隊の規模が国力を超えた規模にまで膨れ上がり、輜重部隊そのものの維持が困難になった結果、補給が滞るようになったとしている。
もし兵站を軽視しているのならば、兵站に関する組織が作られることはなかったという著者の指摘はもっともである。それに、「補給物資が届かない」ということが起きるということは、裏を返せば補給物資が届く仕組みがあり、それが運用されていたということでもある。それを考えれば少なくとも兵站を軽視していたとはいえないだろう。 -
Posted by ブクログ
一読しただけでは舞台設定のイメージが掴めずに、苦戦しましたけれど、ネット等でブラックホールやら何やらのコトを知ると、途端に面白味が増す作品になりました。
環境やツールが個人の有り様を変え、やがては社会構造さえも従来とは異なる物になり、それが私達の存在する社会との差異を生み出していくという構図は元々好きな設定ですし、太陽系の開発というあまり広がり過ぎていない舞台も地に足のついた物語として読み応えがありました。
この作品の後にも長編が二作あるようで、ファースト・コンタクトがテーマだそうです。宇宙に進出した人々と地球に残る人々でさえ既に意識や社会の構造が相成れないこの作品世界、異星の知性と果たして対話は可能なのかどうか・・・面白そうです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレついに完結まであと1巻。
独立行政艦隊通商機動部隊「通商さん」の東海岸での戦艦アラバマ撃沈。
イギリスはこれを日本が非対称戦へ舵を切った可能性があると判断し停戦への道を探り始める。
何としても戦果を国民にアピールしたいアメリカは依然として日本本土侵攻?を推進中。
通商さんを発足させた陸海軍以外の各省庁若手官僚は、戦争に勝っても負けても国が破産して滅ぶ状況を何とかするため、ついに戦後と政権の引継ぎを目指して新体制研究会を発足。
一方、肥大化した連合艦隊は巨大なお役所らしい仕事の進め方で、エニウェトクの米軍前進拠点にただトラックの航空兵力をすり潰しただけでなく、逆に奇襲を受け航空戦力に甚大な被害を受ける。
日本向オーストラリア船団に自国輸送船団を付け加えさせたアメリカと、連合艦隊を潰しにかかった霞ヶ関。どんな結末になることやら