林譲治のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
2034年、侵略のために地球を調査しに来たと言う宇宙人と接触した三人の人物の、視点が切り替わりながら話が進んでいく。
地球をはるかに上回る技術を駆使し、調査してるとはいえ、やたらと地球の歴史や内情に詳しい“なんかムカつく”宇宙人と登場人物らが語り親交しながら、次第にその真意がわかっていくという話の構成は見事。
宇宙人の言ってる内容、合理的な理屈はいちいちもっともであるが、感情的、そして価値観として割りきれない地球人との対比も面白い。宇宙人が仕掛ける「侵略」は確かに定義上「侵略」と言えるが…まぁ、確かに「侵略」だわな。
ただ、終盤の展開と侵略の目的、論理的な構成こそ楽しめたが、いかんせんそこに至 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「一万光年を隔てた異星で、
調査隊員750名はなぜ消息を絶ったのか?」
という紹介文に惹かれて即購入。こういうの大好き。しかし書店で手に取ったら「薄!」。「一万光年を隔てた異星で、調査隊員750名はなぜ消息を絶ったのか?」がこの長さで解明できるのか!? ちょっと違和感w。
謎に引かれて、私には珍しく必死で2日で読んだ(読むのが速い人なら1日だろう)。が、ストーリーとしては面白いと思うけれど、読後の満足感はなかった。
謎が徐々にわかっていくというよりも、登場人物が(突然)説明してくれるし(「推測」を話してるんだと思ってたらそれがそのまま正解だったとか。。) 恋愛がらみ情愛がらみがあるんだけど -
Posted by ブクログ
林譲治『YT 県警組織暴力対策部・テロ対策班』光文社文庫。
本作の中ではイニシャルが『YT』の人物のを狙った殺人事件が描かれいるので、読んでいるうちに登場人物のイニシャルが気になってくる。主人公の手塚洋三も『YT』だし、離婚の危機にある妻の雪菜も『YT』なのだ。
そして、犯人の目的は一体何なのかというのが、本作の中では一貫した大きな謎になっている。通り魔事件、企業を狙ったテロと思われた事件は一転、主人公の手塚洋三を狙ったものという方向に大きく舵が切られる。
事件の黒幕には途中で気付くのだが、捏ねくり回したような犯行動機には納得出来ず、結末も面白くない。
殺人事件の捜査の応援に駆り出さ -
Posted by ブクログ
辺境の連星系と太陽系のワープ航路が寸断されて孤立するお話だが、居合わせた軍艦と工作艦、現地政府の間での駆け引き、組織論に力が入っている。
ワープ航法のメカニズムが個性的。理論が完成しておらずパラメータと転移先の関係が不明で、他星系にたまたま繋がるパラメータを探す状態。そのため舞台となる星系も既知の星系から光学観測で発見できていない。
材料は素晴らしく好みだが著者のプロットを読むような坦々とした文体、冷静な登場人物たちの事務的報告を中心とした会話で進むため興奮が続かなかった。妙に引っかかる捻られた日本人名といい、架空戦記の特徴が出ているのだろうか?