江上剛のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
一応舞台は銀行なのだが、江上剛のいつもの趣とは一味違った作品。
ネタ切れ?!
29歳の女性銀行員が主人公。
サブタイトルにあるように、この女性の憂鬱が描かれている。
ストーリーの始まりの舞台は、沖縄で、しかもダイビング。
既にここから、江上剛の作品としては、違和感を覚える。
沖縄でダイビングショップをやっている女性(自由人)。
東京で部屋をシェアしているヨガ講師の女性(自由人)。
外資系の銀行で、華々しく輝いて仕事をしている女性。
そんな女性との出会い、関わりを通して、自分の人生について思い悩む。
上司との不倫、昔から仲の良い男友達との淡い恋心?!、男性との恋も描かれている。
物語の中 -
Posted by ブクログ
どうせ人生の何分の一かは働くための時間になるのだから、楽しくやりがいのある仕事がしたい。
同じ日本人であるのに、合併後の出身母体が権力闘争に影響するのは何だか馬鹿馬鹿しく思える。
部下をいじめ、ついに自殺者まで生んでしまう銀行・・
ストーリーは多少大げさかもしれないが、現実的にパワハラは今の会社にも存在してる・・。
出世欲の強い男が、オレには妙にせせこましく見える。
それはオレがサラリーマンとして生き抜いていく覚悟が無いからだろうか。
また女の人には、役職にこだわる男の感覚って理解しがたいものなのだろうな。
この小説の読者は、どのような感想を得るのだろうか。
途中、結構ハードな性描写があ -
Posted by 読むコレ
すごく生々しい話で読み応えがあった。インタビュー形式であるため、金融腐食列島のさらに上をいくリアルさであった。
銀行員諸君!に続く言葉は、異端であれ!ということだ。会社にしがみつくだけの後ろ向きなサラリーマンではなく、他者でも通用する前向きなサラリーマンになれ(自分はそうであったように)、といっている。ただ、同時に愛社精神は必要だし、ここにいた証を残すくらいの気概は持たねばならないとも読めた。
銀行に限らず、業種ごとの専門性が高い方が社内で重宝がられるし、仕事もやりやすい。しかし、それだけではどうしても視野が狭くなる。今の仕事が他業種や一般常識に照らしてどう見えるのか、という視点は大切だと