小説 金融庁

小説 金融庁

785円 (税込)

3pt

3.9

「銀行が嫌いだから、金融庁に入った」。まじめで、公正。最も信頼される金融庁検査官、松嶋哲夫。ある日、大合併による綻びが噂される大東五輪銀行の怪文書が届く。哲夫に下った、そのメガバンクへの査察命令。しかもそこは弟が勤める銀行で――。巨大化した組織の闇。金融庁vs.銀行。企業統治(コーポレートガバナンス)の心はどちらに。

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小説 金融庁 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    金融庁vs銀行を双方の視点から描いた作品。
    しかも戦うのは兄弟。
    ものすごく面白かった。

    普通、「金融庁は私怨でもあるかのように、金融検査で銀行を痛め付ける」だとか、「銀行が銀行の常識、勝手な理屈で悪いことを隠蔽しようとする、保身に走る」という悪い面ばかりに目がいってしまうけれど、この作品を読めば

    0
    2020年01月14日

    Posted by ブクログ

    フィクションではあるが、実際に起きたことがモチーフになっている。

    文章も軽快でスラスラ読め、小説としてとても面白い。

    一方で、当時起きたことを整理するのにも良い。

    0
    2018年04月14日

    Posted by ブクログ

    UFJ銀行を舞台に行われた金融庁検査を中心に描く小説。すべてフィクション仕立てではあるが、時の竹中平蔵大臣の覚悟、金融庁検査官の気迫、組織を守ろうとする銀行員の狂気が見られる作品。
    正しいことをしようとしても、腐る組織は腐ってしまうのだ。そしてそれは多くの犠牲者を出す。それを思うと暗澹たる気持になる

    0
    2014年08月24日

    Posted by ブクログ

    UFJ銀行の末期(2004年,2005年)をモデルに書かれた作品。大東五輪銀行は再建中の大手スーパーのエコー(モデルはダイエー)に対しメインバンクにも関わらず他行よりも少ない引当金しかあてていない。行内は合併後の派閥争いに明け暮れている。その大東五輪銀行に検査に入った松嶋哲夫と、銀行で働く弟の直哉を

    0
    2012年08月22日

    Posted by ブクログ

    バブル崩壊後の金融庁対銀行の構図を、検査官とエリート行員という兄弟のフィルターを通すことで見事に描き出している。

    江上氏の経済小説は専門知識に裏打ちされたリアリティがあり、特に銀行の内幕はノンフィクションではないかと思わせるほどの取材力と筆力です。

    検査官は志高き君子、銀行幹部は私利私欲の強欲者

    0
    2012年04月13日

    Posted by ブクログ

    方や金融庁の査察部、方や民間銀行のエリートと立場を違えた兄弟それぞれの目線から綴られるUFJ銀行が崩壊していくまでの様子。もちろん小説なのでだいぶ脚色はあると思うのだけど、きっと似たようなことが当時の銀行内でも起こっていたのだろうなぁと推測するのはあまりにも簡単。一気に勢い良く読むことが出来ました。

    0
    2012年08月16日

    Posted by ブクログ

    職業柄興味を持ち、読みました。
    しかし、ちょっと古い感じがするのと、私がメガバンクではないから
    ふーんという印象です。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    メガバンクの査察検査に入る金融庁。
    しかしそのメガバンクには弟が勤めている・・。

    自分の職務を貫こうとする兄の姿勢。
    銀行の腐った体質を知りながらもその組織を守りたい弟。
    2人の心情が複雑に絡み合い、単なる金融小説に終わらない内容だった。

    この小説が果たしてリアルなのかどうかは、霞ヶ関の人に聞い

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【小説 金融庁】 江上剛さん

    金融庁の辣腕検査官・松嶋哲夫。
    彼が金融庁へ入ったのは銀行が嫌いだからだ。

    哲夫の弟・直哉は兄の気持ちを知りつつも
    五輪銀行への就職を決めた。

    バブルがはじけ、不良債権問題が銀行を直撃した。
    不良債権に押しつぶされそうになった銀行は巨大化
    することで生き残りをはか

    0
    2012年09月19日

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