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「銀行が嫌いだから、金融庁に入った」。まじめで、公正。最も信頼される金融庁検査官、松嶋哲夫。ある日、大合併による綻びが噂される大東五輪銀行の怪文書が届く。哲夫に下った、そのメガバンクへの査察命令。しかもそこは弟が勤める銀行で――。巨大化した組織の闇。金融庁vs.銀行。企業統治(コーポレートガバナンス)の心はどちらに。
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Posted by ブクログ
金融庁vs銀行を双方の視点から描いた作品。 しかも戦うのは兄弟。 ものすごく面白かった。 普通、「金融庁は私怨でもあるかのように、金融検査で銀行を痛め付ける」だとか、「銀行が銀行の常識、勝手な理屈で悪いことを隠蔽しようとする、保身に走る」という悪い面ばかりに目がいってしまうけれど、この作品を読めば...続きを読む、「なるほど、だから金融庁はここまで銀行の悪い部分を見過ごさないのだな」とか、「銀行という組織の中で、自らの保身ではなく、目上の人間を守ろうとする人や、このままではいけないと声を上げられる人もいるのだな」とか、ポジティブな面に気づかされた。 作られたイメージを覆してくれる一冊だった。
フィクションではあるが、実際に起きたことがモチーフになっている。 文章も軽快でスラスラ読め、小説としてとても面白い。 一方で、当時起きたことを整理するのにも良い。
UFJ銀行を舞台に行われた金融庁検査を中心に描く小説。すべてフィクション仕立てではあるが、時の竹中平蔵大臣の覚悟、金融庁検査官の気迫、組織を守ろうとする銀行員の狂気が見られる作品。 正しいことをしようとしても、腐る組織は腐ってしまうのだ。そしてそれは多くの犠牲者を出す。それを思うと暗澹たる気持になる...続きを読む。 少しずつ年をとって上が見えてくると、自分の身の処し方も高度にならなければならないのだが、いかにして世の中のため顧客のため組織のために決断が下せるのかと思うとまだまだ自分は甘すぎる。そんな人間では何も守れないなと痛感させられたような作品。読み応えは、かなりあり。
UFJ銀行の末期(2004年,2005年)をモデルに書かれた作品。大東五輪銀行は再建中の大手スーパーのエコー(モデルはダイエー)に対しメインバンクにも関わらず他行よりも少ない引当金しかあてていない。行内は合併後の派閥争いに明け暮れている。その大東五輪銀行に検査に入った松嶋哲夫と、銀行で働く弟の直哉を...続きを読む主人公にしている。 平易に書かれているので一気に読みきることができる。派閥争いなど、銀行文化に触れたことがある者から見ても、真実味がある。
バブル崩壊後の金融庁対銀行の構図を、検査官とエリート行員という兄弟のフィルターを通すことで見事に描き出している。 江上氏の経済小説は専門知識に裏打ちされたリアリティがあり、特に銀行の内幕はノンフィクションではないかと思わせるほどの取材力と筆力です。 検査官は志高き君子、銀行幹部は私利私欲の強欲者...続きを読む、そんなステレオタイプな描かれ方がされているので、対立関係は深みに欠ける点は否めませんが、兄弟の苦悩がそれを補う形で物語が展開されています。 「バブル」の盛衰を招いた金融庁と銀行がどういうものだったのか、それを知ることができる本だと思います。
方や金融庁の査察部、方や民間銀行のエリートと立場を違えた兄弟それぞれの目線から綴られるUFJ銀行が崩壊していくまでの様子。もちろん小説なのでだいぶ脚色はあると思うのだけど、きっと似たようなことが当時の銀行内でも起こっていたのだろうなぁと推測するのはあまりにも簡単。一気に勢い良く読むことが出来ました。
職業柄興味を持ち、読みました。 しかし、ちょっと古い感じがするのと、私がメガバンクではないから ふーんという印象です。
メガバンクの査察検査に入る金融庁。 しかしそのメガバンクには弟が勤めている・・。 自分の職務を貫こうとする兄の姿勢。 銀行の腐った体質を知りながらもその組織を守りたい弟。 2人の心情が複雑に絡み合い、単なる金融小説に終わらない内容だった。 この小説が果たしてリアルなのかどうかは、霞ヶ関の人に聞い...続きを読むてみたい(笑)
【小説 金融庁】 江上剛さん 金融庁の辣腕検査官・松嶋哲夫。 彼が金融庁へ入ったのは銀行が嫌いだからだ。 哲夫の弟・直哉は兄の気持ちを知りつつも 五輪銀行への就職を決めた。 バブルがはじけ、不良債権問題が銀行を直撃した。 不良債権に押しつぶされそうになった銀行は巨大化 することで生き残りをはか...続きを読むった。 異なった風土の銀行同士が合併するのだ、権力争いは ガバナンスを無視して激化し内部に様々な軋轢を生んだ。 直哉の務める銀行はその巨大化に乗り遅れ、望んでいた 銀行との合併はかなわず、大東銀行と合併することになり 大東五輪銀行と名前を変えた。 大東五輪銀行の中では五輪銀行の行員が幅を利かせ 大東銀行の行員は形見の狭い思いをしていた。 そして、大東銀行の得意先であった企業への 「貸し渋り」や「貸しはがし」なども行われつつあった。 その大東五輪銀行へ金融庁から哲夫が統括検査官として 査察を行うことになった。 大東五輪銀行の専務・倉敷は支店勤務だった直哉を本部へ 呼び戻し金融庁の検査対策を練る。 融資先の格付けが下がれば銀行の引当金が増す。 引当金が増せば、決算で赤字になり、役員は責任を 取らなくてはならなくなる。 融資先の格付けが下がらないようにするには、資料を 改ざんをし金融庁の目をごまかさなければならない。 銀行を守るために手段を選ばない倉敷。 しかし、倉敷のやり方は問題を先送りする過去の検査回避 の常套手段で、そのために現在の不良債権問題に苦しめら れているのだ。倉敷のやり方に疑問をいだく直哉。 そして私憤を入れずルールに則り原則に検査を遂行する 哲夫。 哲夫は銀行の膿を出し切ることで、銀行に立ち直ってもらい 本来あるべき姿に戻ってほしいと願っていた。 ☆ 「かばん屋の相続」につづく金融小説2冊目。 原理原則にのっとり、一切の妥協を許さない哲夫 上司の倉敷と哲夫の間で苦しむ直哉 銀行と検察官の駆け引きや、内部告発など 長編ですが、おもしろくて一気に読み切りでした。
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