相場英雄のレビュー一覧

  • アンダークラス

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    労働環境を背景とした社会派ミステリー。以前読んだガラパゴスに続いて田川警部が解決に動く。
    相場英雄さんの作品なので、「アンダークラス」という表題は経済的か社会的か下層を意味する。決して教室の床下ではない。日本経済は正にアンダークラスに向かっているように感じるのは私だけだろうか?

    技能実習生として外国から日本の技術を学びに来る真面目な学生も多い。日本企業の人手不足を補い、技術を出身国に持ち帰るのが本来の目的なのに、違法に安い労働力としてしか見ていない一部の会社もある。田川警部とその企業との戦いが描かれているものの、本質は制度にあるように思う。

    今やベトナムの富裕層はどんどん増加している。日本人が海外で安い賃金で酷使される日も来るのかもしれない。安い賃金でないと成り立たない事業もあるのは事実なのだろう。だからといって人としての限界を超える仕事はどの国の人であってもあってはならないと思うのである。完全な制度はない。韓国や台湾の制度の方が秀逸であるなら、学びとることも厭わない姿勢が政治や官僚に求められる。

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    2025年07月10日
  • マンモスの抜け殻

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    介護のまつわる社会的な問題に向き合う。刑事とベンチャー企業経営者、そして介護士が幼なじみ。
    子供時代にあった事件が今彼らを結びつけてしまう。
    介護は様々な社会問題に直面している。経営者は国の制度を利用して不正を働かないと経営が厳しいという実態があり、働いている人たちの勤務時間の厳しさ。そこにベンチャー手法を用いて適正化しようとする女性経営者。

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    2025年03月31日
  • トップリーグ2 アフターアワーズ

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    前作を読んだのがかなり前だったので記憶が戻ってこなくて最初はちょっと苦労した。前作を読まずに読むと??かもしれません。
    政治家と政治記者のばかしあい、というのか。二転三転しながら正義に向かって転がっていく。

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    2025年03月31日
  • レッドネック

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    矢吹という主人公?が良い大学を出て良い会社に就職して、というキラキラOWの割に無知すぎるし、よく分からない正義感を振りかざして、ムカムカする。
    作者は今のまま、一部の利権と化した政治を良しと考えているのか。
    あと、世論誘導の難しさは理解するが、60億ものフィーが払われるほどの仕事をしている感じがせず…
    そこまでのめり込むことができなかった。

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    2025年03月06日
  • ゼロ打ち

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    選挙の開票開始直後、当選確実を報じること
    ゼロ打ち(開票率ほぼ0%)

    たまにありますよね
    テレビで20時の時点で当確が出ること、まさにあれですね(^^)

    唐突な解散による衆議院選挙
    激戦区の東京一区
    都議会議員の不審死
    新人の大学教授の出馬
    女性スキャンダルのネット拡散
    次々に勃発する案件に…

    小説だからこそ描ける細かい描写…

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    2025年01月25日
  • 血の雫

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    読み始めて、あれ?なんか見覚えのある気がする。検索してみたら2022年11月に読んでた。
    ネットによる誹謗中傷受けて追い込まれた刑事田伏と周囲に馴染めない長峰がひまわりと呼ばれる連続殺人犯に迫る話。結構重めの話だ。

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    2025年01月15日
  • 共震

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    登場人物たちの人間関係に違和感があると思っていたら、シリーズものでした!
    そんなシリーズものなのに、東日本大震災を下敷きとしたミステリー。
    しかし、とくにミステリーとして面白いところはなく、物語の主軸は東日本大震災の復興に伴うところ。
    それがあまりにリアルで、ミステリー要素はおまけです。
    トリックなんかも、なんだかなって感じ...

    震災の復興に尽力してきた宮城県庁の課長の早坂が他殺体で発見されます。
    恨まれることなどなかった早坂がなぜ殺されることになったのか?

    大和新聞の遊軍記者の宮沢賢一郎がこの事件を追うことに。さらに、早坂のメモには、警視庁捜査二課の田名部の名前が残されていました。

    で、田名部と宮沢が事件の真相を追っかけることになっていきます。
    そして、復興予算を食い物にする組織の存在が明らかになっていきます。

    殺害のトリックはおいておいて、被災地の真実、事情、苦悩、被災者の想いがリアルに語られています。
    それだけでお腹いっぱいの物語。そして胸が熱くなる物語。

    もう、あれから10年以上。風化させていはいけない!

    お勧めです

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    2025年01月11日
  • ゼロ打ち

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    下々の者は、上層部のみ知る情報や駆け引きの事はわからず良い人だと思って投票する。選挙の時にありきたりの綺麗事を言ってる議員とか、何も心に響いてこないんだけど。

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    2024年12月29日
  • ガラパゴス 下

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    前半は「日本の産業構造の黒い真実に迫る」みたいなノリだったのに…ふたを開けてみれば弱者を踏みにじって覇権を狙う大会社の経営者達のわかりやすい悪だくみに、実直な末端労働者が犠牲になったという、なんとも矮小化された顛末だった。しかも悪役たちの「俺たち悪者だぜ」ってような稚拙な人物描写もこの作品を安っぽいエンタメ小説に貶めてしまってる。
    あとしょうもないことですが、自動車産業が描かれる作品からか、事件当事者以外のメーカー名・車名も当初架空のものでそろえられていたのに、終盤になって「セドリック」「スバル・レガシィ」という実在の車名が登場したのはなぜでしょうか。
    それだったら前半から(事件に関するもの以外は)実在の名前を使ってた方がリアリティを演出できたのに… なんかモヤっとした。

    まあ自分の正義を貫く手練れの刑事が黒幕たちを追い詰めていく勧善懲悪ストーリーは読んでて気持ちいいし、キーマンの一人である悪徳刑事のキャラづくりなんかもいいスパイスになってる。それなりに見どころはあります。

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    2024年10月28日
  • ガラパゴス 上

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    相場英雄さんというと、社会派ミステリーを想起させられるが、ガラパゴスという題名が何を物語るのか、興味が湧いてくる。
    派遣労働の闇、自動車整備工場の黒い側面を通じて、警視庁捜査一課継続捜査班・田川刑事が過去の事故として処理された案件を相棒で鑑識課の木幡とあぶり出す。

    現在の日本経済の低迷は、社会システムの老朽化によるものだと思う。そういった意味で「ガラパゴス」という題名なのだろうか、田川が使っているのがガラケーだからだろうか。

    ある生い立ちを背景にもつ名古屋弁の鳥居刑事は、元上司の森と何を考えどう動くのかもポイントになる。
    背景に政治と金がついて回るミステリーだ。最後に派遣労働の闇を提起して上巻は終わった。

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    2024年10月24日
  • トップリーグ

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    **トップリーグ**
    相場 英雄【著】

    **内容説明**
    「トップリーグ」とは、総理大臣や官房長官、与党幹部に深く関わるごく一部の記者を指す。大和新聞の松岡は、入社15年目で政治部に異動し、瞬く間にそのトップリーグ入りを果たす。一方、同期入社の酒井は週刊誌のエース記者として独自の道を歩んでいる。酒井が「都内の埋め立て地で発見された一億五千万円」の謎を追う中、昭和史に残る巨大な疑獄事件が浮かび上がり、官邸のタブーに迫る―。政治の裏側を描いた本作は各紙誌で絶賛され、続々と重版された問題作である。

    **感想**
    政治サスペンスというジャンルに最近ハマっている私にとって、本作はとても魅力的でした。特に、アメリカのホワイトハウスを舞台にしたドラマ『ハウス・オブ・カード』をNetflixで観ていたこともあり、日本の政治の裏側を描いたこの作品にはすぐに興味を持ちました。政治の世界は一筋縄ではいかない、非常に複雑で奥深いものだということを改めて感じさせられます。作中で描かれる政治家と記者との緊張感のある関係性も非常にリアルで、現実の政治に対する理解が深まりました。政治の世界を知ることが、私たちがその未来に積極的に関わっていく上で重要だと感じさせてくれる一冊です。今後、現実の政治にももっと関心を持ち、理解を深めていきたいと思います。

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    2024年10月11日
  • ゼロ打ち

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    「ゼロ打ち」に何の価値も見出だせない一般視聴者の私には理解できない選挙特報。
    一方利権の絡み合う都、警視庁、都議会議員の内情はサモアリナンと面白く読んだ

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    2024年09月22日
  • 御用船帰還せず

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    ネタバレ

    まずまず。
    五代徳川将軍の時代。武士の役割は終わり、商業の時代になってきており、金の産出も減少したため、小判の金比率を下げなければいけなかったようだ。
    エンターテイメントのよくできた作品。

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    2024年09月14日
  • ファンクション7

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    うーん、解説通りかな。中国や北朝鮮を絡めて、犯罪小説や、ミステリーを書かれると、まさに手に汗を握る展開となり、そんな相場さんの、懐の広さに感謝です。

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    2024年09月04日
  • ゼロ打ち

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    ネタバレ

    選挙をめぐる「政治」と「カネ」の深い闇。
    帯にある説明文の方が的確なタイトルのように思えた。
    ゼロ打ちは確かに出てくるが、どちらかというと民放がNHRを追い越し、ゼロ打ちをいかに早く出すかということが話の中心だった。
    汚職と癒着、国政と都政、民放と公共放送、ネットニュースと新聞社、それぞれ相対する視点は面白かった。

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    2024年08月01日
  • ゼロ打ち

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    投票結果をそんなに早く知りたいかな、当事者でないほとんどの国民はどうなんだろう。それにかかる労力や経費考えたら、もう選挙管理委員会発表のみでいいのに。

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    2024年07月09日
  • レッドネック

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    いま都知事選で色々騒がれているのもあり興味深く読めました。日本でのレッドネック層である報われない可哀想な人達に珍しく同情出来ない描かれ方でした。ミソノさんが食べてる唐揚げ…我が家の犬以下のご飯だよ(笑)主人公の女の人がなんかずっと好きになれなかったなぁ。
    同著者のガラパゴスに出てきた非業の死を遂げた青年の恩師が出てきて切なくなった。

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    2024年07月05日
  • ゼロ打ち

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    選挙の裏側に仕組まれた罠。
    テレビ局(想定はNHK)よりも先に当確を出すために新聞社が打つ手とは。
    ゼロ打ち、は投票が終わり開票した瞬間(開票率ゼロ)で当確を打つこと。その為に大変な努力をして事前に情報を集める。

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    2024年06月14日
  • ゼロ打ち

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    選挙について、新聞記者と候補者の事務所スタッフからの視点が交互に構成されて進んでいきます。
    その裏で殺人事件や政治家の裏金等がからみますが、私的には大きな盛り上がりを感じられず終了。
    タイトルの「ゼロ打ち」=開票率0%での当選確実、
    の掘り下げではなかった。

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    2024年06月04日
  • ゼロ打ち

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    中盤まではハラハラの展開だったが各種の謎の真相と動機が予想外に陳腐で拍子抜け。どうせならラストシーンに続く後日談まで書いてスッキリさせてほしかった。

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    2024年05月27日