山中ヒコのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
☆4.5
久しぶりに小説で泣いたな。死が纏う孤独というか、寂しさを感じた。いつか訪れるそれを想像して悲しくなった。交通事故で亡くなった同級生を思い出して、胸が窄んだ。私はどんな風に死ぬのか。とにかく色々な思いがあって泣いてしまった。もしかしたらそこには、死に対する本能的な恐怖もあったかもしれない。
そんな思いを抱けるほどのリアリティのある描写だった。
主人公の浅井はなんというか、かたはらいたしなキャラクターだけれども。「オイオイそれはねーだろ!」という行動をわざと取らせているようにも思える。最終的にはそこが良いなあ、となるのであった。
追記
「寿司を食いたい。でも我慢。」ってとこでなんか泣い -
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「物」として扱われる
10歳の鬼道が、薬も効かない熱の中で、母の手を想い描きながら「自分の手で自分の頭を撫でる」シーン。この数ページに凝縮された孤独の痛み、自分を愛し、慈しむことすら、自分一人で完結させるしかなかった少年の絶望。
薬が一切効かない鬼道にとって、ドナーである吉野の身体だけが唯一の「薬」であるという設定は、あまりに切なく、官能的だ。
鬼道の剥き出しのわがままも、暴力的なほどの執着も、その内側に抱える深い暗闇も。吉野はそのすべてを静かに、深い包容力で受け入れる。
「守るものが何もないというお前を、俺は守りたいんだから」
そう言い切る吉野の覚悟。
対して、鬼道は吉野を傷つけたくないと願い、ドナー契約の -
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極上の恋文
一番は陛下からの恋文です。品のある文章で逢えない寂しさが切々としたためられて。離れている長い時間に届いた恋文は…心打つ最高の贈り物。
事業の様子も分かり易い内容と説明で充実していました。次の巻も期待しています。 -
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読ませていただきました。あーもう先が読みたいです。帝への気持ちを認識し恋焦がれる王佳。河の視察によってわかる黄河の問題。これからどんなお話になるか期待。
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切なく優しい物語
タイトルと表紙の美しさからずっと気になっていた作品でした。
ただ、切ない話を体調の悪い時に読むとより辛くなっちゃうので、読む機会を伺っていました。
それなのに無料の1巻から止まらず全巻をあっという間に読み終えてしまった。
強くて優しい朽木に、愛らしく健気な雲雀。
子供達が皆本当に可愛い。
倒幕の少し前の平和な江戸でも、そりゃ事件もあれば貧困に喘ぐ人々はいたよね。
独りになってしまった雲雀を長屋の大人達が守る江戸時代らしい人情味溢れる描写がすごく好きです。
そして、死を求めていても正義や倫理を芯に持つ朽木の格好良いこと。
世の中がひっくり返るような時が来ても、朽木も雲雀も周りの皆も元気で幸せで -
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アンドロイドと人間の恋愛が読みたくて探していたときに見つけました。とても優しいお話で最後の最後にずっと砂漠だった場所から自然が広がる尾瀬に着いた描写がとても素敵でした。