上野誠のレビュー一覧

  • 遣唐使 阿倍仲麻呂の夢
    人物叢書の仲麻呂の後に読みました。
    人物叢書とは違う説もあり、また上野先生らしく叙情的な詩や歌の訳が読みやすく面白かったです。特に王維の仲麻呂への送別詩の章がなるほど圧巻。意外に天の原の和歌は伝承的な面からのアプローチがメイン。
    唐での仲麻呂に関しては人的ネットワークを重視しておりましたね。上野先生...続きを読む
  • 万葉びとの宴
    宴会、つまり令和出典となった万葉集の梅花の宴にも触れてあるのでこちらも令和ブームの中で取り上げられていた本ですね(発行は2014年でした)。
    家持の歌日誌的な部分の意味をあまり考えてなかったけど宮廷社会の儀式や宴などのしきたり、先例を遺しておくことの重要性に気付いたからとあって、つまり平安以降に子孫...続きを読む
  • 万葉集講義 最古の歌集の素顔
    万葉集の成り立ち、構成等を東アジア漢字文化圏の中から位置づけた講義。歌そのものの解釈より広く時代背景や『文選』の影響を考察する。

    万葉集の時代的な背景と全20巻の構成から成り立ちを語る。個々の歌の解説は少ないので筆者の他の書籍に譲りつつ、命名の由来や中国文化の影響など実にわかりやすい。

    万葉集に...続きを読む
  • 万葉集から古代を読みとく
    誰そ彼と 我をな問ひそ 九月の 
           露に濡れつつ 君待つ我を

    映画「君の名は」のタイトルのもと。

    いいな。
  • 万葉集講義 最古の歌集の素顔
    万葉集の一連を丁寧に説明の上、最後に「日本は翻訳と加工の大国である」と結論づけておられるところに、「なるほど~」と感じ入った次第です。
  • 万葉学者、墓をしまい母を送る
    人の話、というより自分の話として、ものすごく考えさせられた本です。いや、考えさせられたというより悩んでしまったのかも。読んで一か月、感想が書けずに経ってしまいました。ほぼ同世代ですが、この本に書かれていることは、これからの問題として自分にもやってくるテーマです。自分よりちょっと先に、必ず向き合わなく...続きを読む
  • 万葉集から古代を読みとく
    こんな話を高校時代に聞いてれば、古典が好きになったかも。学習要領にもないし、受験にも関係ないから仕方ないか。大学でやっと教えてくれる(先生と一緒に議論しながら考えていく)内容だね。

    そういえば数学でも、当時は何の役に立つかわからなかった微分積分も、いまでは仕事で大いに役立ってます。解き方も、考え方...続きを読む
  • 天平グレート・ジャーニー 遣唐使・平群広成の数奇な冒険
    万葉文化の研究者が「遣唐使」を小説化。三十八の小編に分けて進行する物語は、研修者が執筆したことを知ると程よい長さの講義のようだ。会話文は現代風で、しかし時代考証に目くじらを立てさせないような、流れるような文章。風と海流に翻弄される当時の航走で命懸けで大陸へ渡り、そして帰ってくる、そのことを史料に肉付...続きを読む
  • 遣唐使 阿倍仲麻呂の夢
    上野氏の著作を初めて読んだが、とても読みやすい。阿倍仲麻呂についてわかることとわからないこととを分けながら、しかし当時の状況がイメージしやすく、どんな人生だったか夢見られるようになっている。何度も読みたくなる本。
  • さりげなく思いやりが伝わる大和言葉 常識として知っておきたい美しい日本語
    ■たゆたう
    ■さんざめく
    ■いたわしい
    ■たしなみ
    ■妙なる
    ■やんごとない
    ■気働き
    ■押し出し
    ■折敷
    ■おもたせ
    ■黒文字
    ■来し方行く末
    ■練れる
    ■かみわける
    ■いまわの際
    ■永久(とこしえ)
  • 天平グレート・ジャーニー 遣唐使・平群広成の数奇な冒険
    さすがはスペシャリストという作品。
    史実に基づいているとは言うものの脚色が素晴らしく、小難しいところを軽々と跳躍させる筆技。
    天平ロマンに心が躍る。
  • 万葉びとの宴
     万葉集の作品の多くは宴席で作られている。それでは宴席とはなにか。本書は宴席の持つ異空間性と非日常性とに注目しながら、宴が文学の発生にもたらした役割を述べていく。
     ただし、一般向けに書かれた本書には学者の気取りがなく、親しみやすく面白い。かつて私も同じようなことに興味をもっていたので、このような形...続きを読む
  • 万葉集講義 最古の歌集の素顔
     これは万葉集の非常に素晴らしい入門書だ。
     編纂という行為には、多くの人の営為があった。そんな当たり前のことを、万葉集については忘れていたことに気付かされた。
  • 万葉手帳
    今月の11日の読売新聞で著者の最新刊「万葉学者 墓をしまい母を送る」が紹介されインタビューも掲載されていました。著者の世代とかキャリアとか抱えている問題とか、共感出来るのではないか、と思い「読みたいリスト」に入れました。その前に彼の万葉学者としての仕事に触れると、もっといい読書になるのではないかと、...続きを読む
  • 遣唐使 阿倍仲麻呂の夢
    1年間留学した身としては、まじですごい。言葉も文字も分からんし、周りに日本人がいないのに官僚まで上り詰めるなんて。えげつない。
  • 万葉集で親しむ大和ごころ
    出張中の飛行機の中で一気に読んだ。
    マンガが好きな人は
     「マンガでわかる万葉集」上野誠監修(池田書店)
    もどうぞ。
  • 入門 万葉集
    万葉集のエッセンスを堅苦しくない文体でまとめた本。
    薄く広く万葉集を楽しめます。
    恋の歌だけではなく、望郷の歌、四季の歌、国自慢の歌。
    万葉集は、天皇から名もない身分の人まで多様な歌が寄り集まっています。
    たくさんの人々が、些細なことでも和歌に詠み、歌うことがもっと自分の生活に根ざしていたことをより...続きを読む
  • 万葉集の心を読む
    旅行く男たちを待つ女たちの祭祀についてまとめてある。
    あるじ不在の家を守る女たちの祀りともいえる。
    万葉歌から推察できる女たちの祭祀のありようは、P68にまとめてある。

    1.祭具としては、竹を切って紐を通した竹玉を用いた。
    2.供物としては、神酒ないし水を甕に入れて供えた。
    3.その甕は、清浄なも...続きを読む
  • 万葉集から古代を読みとく
    万葉集の歌の解説ではなく、万葉集そのものから読み取れること、万葉集が後の時代、文学に対してどういう縁を「結び」繋いできたか、そんな背景や役割について掘り下げていたと思います。
    読めば、日本語の成り立ちや特色についても分かるし、万葉集を作り上げてきた人たちの想いも受け取れると思います。
    歌を残したいと...続きを読む
  • 万葉びとの宴
    宴という側面から万葉を読み解く、という試み。「今日、私たちは、政治と芸術というものを、別々のものとして理解している。しかし、それは、現代を生きるわれわれのものの考え方でしかない。(中略)ともに酒を飲み、あい歌い、和することこそ、政治の原点ではないのか?」
    政治の原点であるからこそ、宴で他の人々がどん...続きを読む