三木由記子のレビュー一覧

  • クレヨン王国月のたまご-PART3

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     三郎とまゆみの再会を喜ぶ激甘なポエムは読んでいるこちらが恥ずかしくなるが、当時の感覚では普通だったのだろうか。チッチとサリーなんかもポエム多かったし、デフォルトだったのかも。ナルマニマニ博士は良い人キャラだと思い込んでいたが、なんだか意外と俗っぽい。ダマーニナも憎しみを増幅させる青黒い水を飲み、「まゆみなんてただの普通の子じゃない」と嫉妬するなど不穏な雰囲気。敵になるのかしら。植物は虫と共生するために花を美しくしたらしい。では人間はもし宇宙人が地球にやって来たとしたら、同じようにできるか。うーん、考えさせられる。
     ワーガスって聞いたことあるなと思って調べると『七つの森』に登場していたらしい。PART2でも『白いなぎさ』のバクとさつき像に触れられていたし、これからも出てくるかな。

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    2024年05月03日
  • クレヨン王国月のたまご-PART2

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     タイムトンネルからどう脱出してまゆみと再会するのかと思ったら、あっさり脱出していた。クレヨン王国へ戻る旅は簡単なものではないけれども。可及的すみやかにくんはこの巻で生まれたのね。大柄な付き人に抱きかかえられているアラストコンビの挿絵がとても可愛い。本者がそっくりさんになりすますという何が何やらな展開も面白い。このコンビ本当好き。ダマーニナは何者なのか?不穏な雰囲気に先が気になってくる。三部作の予定だったらしいが、PART8までまだまだ遠い。お話はまだ始まったばかり。

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    2024年04月28日
  • クレヨン王国月のたまご-PART1

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     アラエッサとストンストンコンビが想像以上に登場してくるので、ずっと未読だった月のたまごに着手。クレヨン王国のロマンスはあまり興味がないんだよなーと思いながらも、読み始めるとそこまで気にならなかった。小学生の女の子が思い描く理想の恋愛という感じ。ストンストンの意外すぎる残酷な行為にびっくりするが、現実を直視したくがないために自らを正当化しようとするところが人間臭い。児童書だからと人物造形を簡単にせず、醜い部分もきっちり描かれるのが良い。サード殿下…切ない。

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    2024年04月26日
  • クレヨン王国 超特急24色ゆめ列車

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     350匹のオタマジャクシを育てる著者の福永先生。日照り続きで田んぼに帰したオタマジャクシたちのピンチに、幼少期の友人が描いた24色ゆめ列車がやって来た。タイトルからワクワクするようなカラフルファンタジーを想像していたが、少年期の戦争体験が描かれる重めのお話。林少年の心優しさ、伊吹姉妹の残酷さが心にずっしりしたものを残す。乗り込んだ瞬間は楽しそうなゆめ列車も車両を経るごとに不穏な雰囲気に包まれていく。単なる大団円で終わらないところがクレヨン王国シリーズの魅力。

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    2024年04月22日
  • クレヨン王国 タンポポ平17橋

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     うどん国大使ベーツル様の慰労会に花見も兼ねて、タンポポ平の花守用水に架けられた17の橋の下見に出かけたシルバー王妃一行。架橋を渋っていたゴールデン王を納得させたシルバー王妃の秘策は、子どもが読むと丁度良い難しさの謎解きで良さそう。過去作品に触れている箇所が多々あり、刊行順通りに読んでいればと少し後悔。月のたまごもやはり読むべきか。春の陽気に包まれた野原と小川の風景が目に浮かび、それぞれの橋の説明や心温まる(?)話を楽しみながらゆったりハイキング気分になれる。

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    2024年04月18日
  • クレヨン王国デパート特別食堂

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     デパートの食堂が舞台の不思議なお話かと思いきや、食べ物を題材とした7編の短編集。どの話もクレヨン王国らしくて好きだが、『フルーツ仙人と、ふつうの医者』『はやまるくん おそまるくん』『小さなアジのいのり』が良い。『キツネおやじの店じまい』は小学生の時に読みたかった。幼いなりに感じることが何だったのか気になって仕方ない。小学生には理解できないとは思わないなぁ。
     児童文学だが、勧善懲悪のわかりやすい構図に単純なハッピーエンドの話は多くない。このほろ苦さこそがクレヨン王国シリーズの持ち味だ。

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    2024年01月16日
  • クレヨン王国 水色の魔界

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     幼少期未読作。これは子どもの頃に読んでいたらトラウマ級の怖さかも。人間以外の生き物にも敬意を払い、命を大事に扱おうという教訓が込められた作品。確かに大ゴイの過去は悲惨だった。強欲な人間の末路も哀れだが、誰も死なないところが児童文学らしい。カッちゃんの運動苦手エピソードはあまり要らなかった気もする。キラップ女史って何に出てきた登場人物だったか思い出せない。

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    2023年08月19日
  • クレヨン王国黒の銀行

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     初読。人気があるのは知っていたが、幼少期は赤・黄・ピンクなどわかりやすくカラフルな色が好きだったので読まなかった作品。昭和のノリというか美穂と彰子の掛け合いについていけない部分があり、子どもの頃に読んでいたらもっと好きになれたのにと思うと少し残念。銀行強盗が自然の力で改心していく様子が微笑ましい。人工物ではない黒いものなら何でも引き出せる黒の銀行が面白い。おじいちゃんはもちろん、美穂や彰子も植物や鳥の名前をよく知っており、自分を含め現代人は生物に関する知識をどれだけ持っているだろうか、と考えた。

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    2023年03月17日
  • クレヨン王国の赤トンボ

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     児童文学作家さんの五感は子どもの頃で止まっているんだろうか。読んでいると小学生の頃の世界の見え方が想起され、タイムトラベルをした感覚に陥る。
     物語は間違って童話集をオーブンで焼いてしまい、そこから1匹の赤トンボ“ふじみ”が飛び出した所から始まる。童話をオーブンで焼くという発想!そして死なない赤トンボが浮き彫りにする少女の生について。正直クレヨン王国シリーズの詩はむず痒くなってあまり好みではないのだが、本書の詩は琴線に触れた。心が澄み渡る1冊。

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    2022年10月10日
  • クレヨン王国 超特急24色ゆめ列車

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    「林くんのハヤシライス」という言葉が頭に残っていて、20余年ぶりに再読。

    主人公の「わたし」は、著者である福永先生本人。
    童話作家である彼は、自然の中で、キジバトとおしゃべりしたり、オタマジャクシを育てたりしながら、暮らしている。
    ある日、自然に帰したオタマジャクシたちが、日照りの危機にあうことを心配した「わたし」は、キジバトの「ブースケ」、オタマジャクシの指南役であった金魚の「A金先生」とともに様子を見に行く。
    そこに、雨雲とともに現れた、24色の巨大SL。
    それは、「わたし」の幼少期の友人であり、戦火で亡くなった「林くん」が、24色のクレヨンで描いた「ゆめ列車」だった。

    「わたし」と「ブースケ」「A金先生」の、ゆかいなやり取り。
    小さな命が自然の中で生きていく困難。
    あざやかな色彩と童謡で描かれるメルヘンの世界。
    そして、体験したものでしか書けない戦時中のリアルな描写と、その中で生きる人々の、優しさ、悪意、たくましさ、いじらしさ、希望、絶望などが、五感に迫ってくる。
    単なる反戦ではない、ただ「林くん」の切なる願いの強さに飲まれる。

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    2022年05月21日
  • クレヨン王国の十二か月

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    クレヨン王国シリーズが大好きなんですが、1冊目は不思議と未読でした。古本屋で状態のいいものが売られていたので思わず購入。これがシリーズ第一作目なんだと思うと、なんだか感慨深いです。
    12の町をめぐり、王妃の悪い癖を治しながら王様を探すという構成で、登場人物たちもユニークでおもしろい。福永さんは文章がとてもお上手なので読みやすく、頭の中にイメージが湧きやすいのも素晴らしいと思います。また、初期の頃の三木さんの挿絵は本当に素敵で大好きです。
    物語としては2作目からのほうが好きなので★は4つにしましたが、永久保存版として大切にしたいと思います。

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    2021年12月22日
  • クレヨン王国の赤トンボ

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    子供の頃にはあまり理解出来なくて、冒頭の魔法使いを探す遊びしか覚えていなかった。
    何度も読んだはずなのに、断片は覚えていても全体のストーリーが頭に入らなかったのだ。
    肝心の赤とんぼの名前も「よしえ」だと勘違いしていた。(ここが一番のテーマでもあるのに!)

    今改めて読んでみると、経済や教育、人々の生活の変化などいろんなものが揺り動いた昭和の時代を切り取っていたことに驚く。
    例えば各家庭の教育方針の違いだとか、美奈代たちのお母さんがシングルマザーでバリバリ働いて他の母親から奇異の目で見られているところなども、まだこの時代には新しかったとも思うし、今の時代に通じているとも思う。
    そういえば田舎であった実家の周りでも、この頃から教育ママとか塾とか、激しくなってきていたなあ。

    最後に、全体的に良い話ではあるのだけど、美奈代のお母さんの「子供をもうけて命を繋ぐことが生きること」という持論は、今の時代には受け入れられるものではないだろう。
    美奈代、菊菜たちも当時小六なら現在は四十六歳くらいか。
    今の四十代は必ずしも子供がいるとは限らない。
    命を繋がないが自分のためだけに生きているわけでもない、第三の選択をした女性たちも増えてきた世代なのだ。

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    2021年12月19日
  • クレヨン王国 森のクリスマス物語

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    12の短編が収録されている一冊です。主人公が福永さんご本人で、なんだかほっこりします。クレヨン王国らしくない、という感想の方もいらっしゃるようですが、どのお話もハッとするような一言があったりして心にじんわり染み入ります。かわいいお話が多いのですが、中でも「子ダコのレールさがし」はとってもかわいくて私は好きです。「まほう使いの落としもの」も心に残りました。

    そして装丁がとても素敵。本を開くと、1ページ目にちょっとしたクリスマスプレゼントがありますよ。

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    2021年10月27日
  • クレヨン王国デパート特別食堂

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    7つの短編が収録されている本。もともとはNHKの子供向け番組のために書かれたお話が元になっているそうです。この本の中の「小さなアジのいのり」というお話が私は大好き。
    アジのキラキチの純心が、汚い私の心を少しだけキレイにしてくれたような気がする(笑)。
    このお話だけは何度も読みたい、と思ってしまいました。

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    2021年10月18日
  • クレヨン王国 幽霊村へ三泊四日

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    読み進めるうちにどんどん面白くなっていく本です。クレヨンの幽霊が主人公に話して聞かせた、「空を飛んだ蟻」の話には思わずうるっとしました。植物の名前が色々出てくるので、調べながら読むとなかなか楽しいです。人間は自然を守りながら生活しないといけないな、とつくづく思いました。作者のメッセージ、多くの人に受け取って欲しいです。

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    2021年10月14日
  • クレヨン王国の白いなぎさ

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    夢をもつこと

    どんな苦境にあっても…苦境にある時こそ、夢を捨ててはいけない。夢にしがみつかなくてはいけない。

    クレヨン王国で夢を叶えた清少納言、夢を売ってしまった百点マシン(と、代わりに「こちらの」世界へ戻ってきたマシンのかげ)、クレヨン王国から夢をもったまま帰還し、これから大人になっていくさつき。

    王国へ脚を踏み入れた3人の、三様の行く末から、作者のメッセージが伝わります。

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    2021年05月18日
  • クレヨン王国七つの森

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    嫌いなものを克服する、という一風変わった夏休みの宿題を抱えて、山へ合宿に行く自然観察クラブの面々。嫌いなものの克服方法のヒントがあっていいかも、と大人目線で考えてしまうが、自分が子どもの頃はそんな所に気づきはなく純粋に楽しんでいたことを思い出す。
     動物だけでなく植物もいきいきと輝いて魅力的に映るので、児童文学の特にクレヨン王国シリーズは大好き。

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    2021年04月17日
  • クレヨン王国の白いなぎさ

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    当時はバクのシャトータウンの豪華なお城に憧れていたが、鬼の襲撃や海ザクラ、百点マシンのなれの果てなど怖い描写が多くてエピソードがどれも記憶に残っていた。夢を持ち続けることの大切さを説いているが、どんな状況でも夢を持ち続けるのは無理があるよな、と考えてしまう凡人の大人になってしまった。

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    2021年04月17日
  • クレヨン王国新十二か月の旅

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    欠点が長所にもなり得る、の意味が子どもの頃にはわからず、ニンジッピとレンコポッチくらいしか好きになれなかった。野菜たちはもちろん、干支の動物たちもみんな魅力的。大人になって、多少の欠点には目をつぶれるようになったということだといいが。
     「十二か月」には負けるが、こちらも彩りゆたかな四季の旅で、ゆっくり1日1章ずつ味わって読みたくなる。郵便ヒツジがお気に入り。

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    2021年04月17日
  • クレヨン王国のパトロール隊長

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    大人になってから初めて読んだ。こんなテーマが重めのクレヨン王国もあるのか。
     お父さんがぶった理由にこの歳で気づけるノブオすごい。憎いほど嫌いな人の嫌な部分を自分が引き出してしまっている、という文にハッとした。今読んでもとても深い。妹のきよ子が目が見えなくなったことによって救われている、という記述にも納得させられた。最近どうも直情的になりがちなので、反省しなければ。

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    2021年04月17日