三木由記子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
子供の頃、大好きで何度も何度も繰り返し読んだ作品。
久しぶりに読んだ。
今読んでもわくわくと楽しくて、素敵。
その輝きは全く失われない。
子供にも、大人にも、
クレヨン王国の門は、そこを訪れる者を歓迎するかのように、
いつも開いている。
7歳の人間の女の子ユカちゃんが、
クレヨンの国のお妃様であるシルバー王妃のお供をして、
12ヶ月を旅する話。
その旅の目的がなかなかユニーク。
シルバー王妃様が12個の悪い癖を持っていて、
その癖を直さないと帰ってこないと、
置手紙をして家出したゴールデン王様を探すのだ。
大人なのに、12もの困った癖も持っている王妃様も王妃様だけど、
そんな妻が嫌になって国を捨てる王様も王様だ。
つい、大人の感覚でそんな事も思ってしまうけど、
そんな困った王妃様、そしてそんな妻と暮らす日々から
逃げ出してしまう王様も、実は私には結構魅力的な人に見える。
むしろ王妃様にとって12個の悪い癖はチャームポイント?
ちらかしぐせにおねぼう、うそつき、じまんや、ほしがりぐせ・・・。
なんだか身に覚えがあるような癖ばかり。
欠点が一つもない完璧な人間なんていないよ、
それぐらいいいじゃない、王様なんだし器の大きなところを見せてよ、
と王妃様のために言ってあげたいような気もするけれど、
お化粧三時間にいじっぱり、けちんぼ・・・。
ううむ、ずっと一緒にいる夫からしたらやっぱり辛いか。
12ヶ月を旅する内に、
旅する王妃とユカちゃんの身に「事件」が起きて、
それをきっかけに一つずつ王妃の悪い癖が直っていくのだが、
お説教くさくなくていい。
最近本屋さんで気軽に買えなくなって寂しい。
もっともっと沢山の子供や昔子供だった人達に、
クレヨン王国の旅を楽しんでもらいたい。 -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
大みそかの夜、ユカが目をさますと、12本のクレヨンたちが会議をひらいていた。
クレヨン王国の王さまが、王妃のわるいくせがなおらないうちはかえらない、といってゆくえをくらましたのだ。
おどろいた王妃は、ユカといっしょに王さまをさがしもとめて、ふしぎな旅に出る。
[ 目次 ]
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
心の原風景みたいなものって、かならずしも現実に見たものとは限らない。
実際にこの目で目にするよりも先に本の中で出会った風景が、ずっとずっと自分の中でイデア的存在であり続けることもあると思う。
この本を読んだ子どもの頃はまだ、まっ白ななぎさを見たことはなかったはず。
海水浴で行くようなふつうの砂浜とは違う、太陽に照らされて限りなく色を失った砂に影がくっきりかたちづくられるような。
影があまりにはっきりと映るので、まつげや爪のかたちまで見分けることができそうなくらい。
ひとりでに影が動き出してもおかしくないくらい。
お話の中での白いなぎさは本当に最後にしか出てこないけれど、これを読んで以来、テレビでも写真でも、まっしろな砂浜を見ると反射的にこの本のことを思い出してしまう。
ストーリーも好きだけれど、この光景を自分の中に生みだした、自分にとって本当に意味深い本です。