三崎亜記のレビュー一覧

  • 失われた町

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    気になるところはあるものの、絶望か分かりやすい希望が好きなので久しぶりに読み返して楽しかった。曖昧なところは匂わせたり、造語でやりくりしているところが好きです

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    2020年01月13日
  • 逆回りのお散歩

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    どっちかというと期待外れだった。三崎作品は長編かもしくは短編がいいのかも。長さが中途半端だったのか?
    割と好きな作家さんなので期待しすぎたのかもしれない。
    寓話とか風刺とかそういう三崎さんらしさはもちろんあるのですが、ほとんど現実に近すぎてちょっと月並みだったかなと思う。

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    2020年01月07日
  • 廃墟建築士

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    ネタバレ

    ただの7階ではない「特別な7階」とか、
    「廃墟になるために建てられた建物」とか、
    不思議な事象なんだけど、その世界の住人には当たり前のこととして描かれている。

    7階がなくなるはなしは、最初から仕組まれていたのでは?というあたりがじわじわくる。

    表題作の連鎖廃墟がとにかく美しい。文化としての廃墟は、あったら見てみたいけど…でも「見なし廃墟」の方が魅力的じゃないかなあ。

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    2019年05月28日
  • ニセモノの妻(新潮文庫)

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    日常の隣にある非日常なんてのは、割とその辺にゴロゴロと転がっているものの、一歩外を歩けば反対運動に出くわしたり、目の前にある坂が今日から坂とは認めない。なんて理不尽かつ、奇妙な世界だろう。そんな奇妙奇天烈な世界は三崎印で、奇妙奇天烈ながら今ある当たり前のこと、ものがどんだけ幸せを構成する一部であるかをつくづくしみじみと。一歩間違えればサスペンス仕立てをあえてサスペンス仕立てにしないのも三崎印。「断層」の起きている事実と夫さんと妻さんのイチャラブさ加減との間にあるものの振り幅が大きくて恐怖すら感じた次第。

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    2019年04月24日
  • ニセモノの妻(新潮文庫)

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    ネタバレ

    星3つは、最初の話の「終の筈の棲家」が星3つ。「ニセモノの妻」が2つ。「坂」が1つ。「断層」が4つということで、その平均(笑)
    三崎亜紀は以前『鼓笛隊の襲来』というのを読んで、話のなんとも珍妙な設定がよくって。この『ニセモノの妻』もそれを期待したのだが、どの話も『鼓笛隊』ほどには珍妙さが足りなかった…、かな?(笑)

    「終の筈の棲家」の星3つは、「最初だからこんなものか?」と評価はかなり甘くなっていると思う。
    雰囲気は悪くないのだが、途中で出てくるエントランスの監視映像の少女のエピソードが投げっ放しで終わっちゃうところとか、かなり不満。

    そこいくと、「ニセモノの妻」は最初の話より話が完成され

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    2019年01月14日
  • ニセモノの妻(新潮文庫)

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    うーん、うーん。
    今回もまた「構想はすっっごく面白いんだけど、小説としてはイマイチ...」でした。デビュー作からずっとずっと同じ感想で、何度か「お、描写が良くなった、これは期待できるかも」と思ったもののあまり良くならず期待を裏切られ続けて12年。流石にもう決心がつきました。
    三崎さんは、おそらく監督であって、俳優ではないんだろうと思います。小説家はどうしても監督兼俳優になってしまうけど、漫画のように原作と作画担当で分業したり、映画のように監督と脚本と俳優とその他たくさんの専門家の協業になったっていい。
    名監督は名監督として素晴らしい作品を作って欲しい。
    だって、今でも三崎亜記ほど素晴らしい着眼

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    2019年01月10日
  • 決起! コロヨシ!! 2

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    三崎亜記さんのスポーツ青春小説の続編。
    面白かったです。でも3に良いところで続く…です。
    樹がどんどん成長していきます。掃除のレベルも、人間性も。掃除の想像が更に難しくなってきて、アニメ化を…!と思ってしまいます。
    新入生もキャラが立っていて好きです。ニノ、可愛い。
    掃除が国技になるかもしれないけど、その政治的な思惑は闇が深くて、高校生を巻き込むには重苦しい、と思ってしまいますが、続きも楽しみです。

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    2018年11月01日
  • コロヨシ!!

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    まず設定がいい。掃除というスポーツと戦後、居留地、西域などの謎。徐々に謎は解明されるも、ラストは次があるような、そんな結末。
    続編が期待される。

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    2018年10月28日
  • 失われた町

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    突然一つの町から住民が消失する不可解な現象に違った立場、違った角度から関わった人たちを通して、やわやわと外堀を埋めるように見えて来る筈の全体像が、最後までいまいち掴み切れず厚さを持て余した。ペンション風待ち亭の存在が爽やか。一人が二人に分離したり消滅耐性を持つ存在等には薄ぼんやりと興味を引かれた。

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    2018年10月14日
  • メビウス・ファクトリー

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    ネタバレ

    世界にとって重要だと言われているが、実際にどう使われるのか判らないP1という製品を作り続ける工場。
    工場内ではP1を神格化した用語が使われ、それは住民のほぼ全てが関係者である町全体に広がっている。ある日、工場で「汚染」が起きて・・・。
    原発事故や「20世紀少年」のような話も出てきます。

    三崎さんの面白さの一つは「あり得ない設定」に牽強付会の論理をぶら下げて行くところなのです。しかし今回はその根本のところが”お金”がらみ(それも途中で予測できた)になってしまい、妙なリアリティーと生臭さが出てしまいました。
    むしろマインドコントロールに対する警告の書と見るべきでしょうか。する方もですが、受ける方

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    2018年02月12日
  • 玉磨き

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    「なんだそれ?」って思わず言ってしまうような不思議が当たり前に存在する不思議短編集。
    見えないもの、消えてゆくもの、失われたもの…どれも切なさを感じた。
    特に通勤観覧車が面白かった。
    発想力に度肝を抜かれます。

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    2017年11月09日
  • 失われた町

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    バスジャックやとなり町戦争の三崎亜紀さんの作品。
    この二つは昔読んだことがあったので、きっと面白いだろうと思って読んでみました。

    最初の方は、つかみどころがないというか
    なかなか世界に入れなくて読み進めるのがしんどかった。。
    後半になるにつれて面白くなったけど!
    たぶん難しい言葉を使おう使おうと思って使ってるから
    あんまり内容が入ってこなかったのかも。


    設定としては、これぞ三崎亜紀作品!っていう感じの日常+非日常。
    そこで暮らす人も巻き込んだ町の喪失に
    立ち向かったり、巻き込まれたり、残されたりする人々の話。
    ずっと東日本大震災を思い浮かべながら読んでいたんだけど
    これって2006年の作

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    2017年10月08日
  • バスジャック

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    ネタバレ

    「二階扉をつけてください」 コミカルなテンポで話が進んだ結果、後味の悪い結末。という対比が読んで癖になる。

    「送りの夏」 短い文章ながら、舞台設定の細かい描写が見事で情景が目に浮かぶような作品。

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    2017年05月09日
  • メビウス・ファクトリー

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    P1と呼ばれる製品を作る工場が全てを支配する街。そこでは工場が管理する電子マネーで暮らし仕事も「奉仕」と呼ばれる管理社会。それは宗教などによる単一価値観の社会を思わせる。
    また「20世紀少年」を思わせる部分もあり楽しめるがオチもまた20世紀少年の様に中途半端というか曖昧さを残す。
    もう少し収集をつけて欲しかった。

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    2017年04月12日
  • 廃墟建築士

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    短編集。
    「廃墟建築士」感想
    廃墟とは、人の不完全さを許容し、欠落を充たしてくれる、精神的な面で都市機能を補完する建築物

    一定の規格が設けられ、その上で認可されるものに偽造はつきものだ。
    耐震性を偽造した建築が前に話題になったけれど、新たに作り上げられるものだけが偽造の対象ではない。
    ずっと以前に、遺跡発掘の偽造とかもあったような…。
    ルールがあれば必ずそれを破る人間があらわれる。
    まるであらかじめ決められたお約束のようなものなのだろう。

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    2017年02月25日
  • メビウス・ファクトリー

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    近未来SF
    最近話題の村田沙耶香さんと近いジャンル。
    少しだけ未来のあり得そうだがそうなったら怖い世界を描く。
    ライトノベルの軽い内容だと思って読んでいたけどなかなか深かった。
    町を作った意味も仕組みも最後には判らないが政府や組織の上層部の発表をそのまま信じて良いのか、疑問を持つべきなのてはないのかという問いかけで終わる。
    汚染とか政府発表とか最近良く聞く言葉にはドキッとさせられた。

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    2017年02月04日
  • コロヨシ!!

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    ネタバレ

    漫画またはアニメのノベライズのようであり、漫画・アニメ等での映像化もみてみたい作品。残念なのは最終章。締めが打ち切りとなった漫画みたい。

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    2016年12月03日
  • メビウス・ファクトリー

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    ネタバレ

    たった一つの製品を生産する企業に支配された町のSF小説。

    作者らしい世界観、キーワードで拘束感を盛り上げてくれます。
    後半はその世界が欺瞞に満ちていることに気付いた人々がレジスタンス的に行動しますが、作者得意のジワジワ感ではなくサスペンスアドベンチャー的ですが、転がるような展開は面白かったです。
    ただ、落ちとしては不条理感が前面に出て、何がなんだかすっきりしない感じでした。
    他の物語との繋がりがあるかなと思いましたが、そうでもないようです。
    結局「P1」って何?「ME創研」って何?という疑問のみが残りました。
    やはり作者は短編や短編を基に膨らんだ長編の方が面白いような気がします。

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    2016年11月29日
  • メビウス・ファクトリー

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    うーむ。いろいろ示唆されるところはあるんだろうけど,私には(特に最後)分からなかったしちょっとついていけなかったかも。

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    2016年11月28日
  • バスジャック

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    7種類の短編

    二階扉をつけてください
    世にも奇妙な物語でありそうな話、コミカルでテンポが良いです。

    しあわせな光
    ほのぼのしてますが、職質されないように!

    二人の記憶
    記憶は曖昧なものだけど・・・

    バスジャック
    バスジャックが娯楽として認知されてる世界!物語の造りは同作者の『となりまち戦争』のようです。

    雨降る夜に
    こんな来客が居たら雨の降る夜も楽しいでしょうね!

    動物園
    超能力もの!こちらは同作者の『失われた町』が思い出される。続編希望!

    送りの夏
    母が失踪、そんな母に文句を言ってやろうと娘が母を追い掛ける。追いついた先では人形のような人達と暮らす住人が居ました。

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    2016年11月21日