溝口敦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
繁華街で銃撃戦。手榴弾で爆破。警察官に銃乱射―。そんな話が全編にわたっててんこ盛りでつづられている一冊です。「暴力団はなぜ殺しあうのか?」この疑問に余すことなくこの本は答えてくれますが、重いです。
この本は週刊ポストに連載されていた記事をまとめて加筆訂正の上新書として刊行されたものです。僕はこの連載を飛び飛びでしかも斜め読みで読んでいたのであまりじっくりとは読んでいなかったのですが、このたび書籍化されたということで手に入れて読んでみることにしました。
僕よりも『業界』の動向についてお詳しい方はいらっしゃるかと思うのでさらりとしかないようには触れませんがいわゆるヤクザ、暴力団の文字通り血で血を洗うような抗争を広島代理戦争や、大阪戦争、山一抗争など映画にもなっているような有名な抗争事件を、背景や当事者たちのインタビューを通してさまざまな角度から浮き彫りにし、『暴力団はなぜ殺し合うのか』という命題について、40年間以上も彼らを取材してきた筆者にしか書くことのできないものに仕上がっているなと感じました。
読み終えてわかったことは具体的な組織名や彼らの『掟』にまつわることはことはあまりにも複雑なのでここには取り上げませんが、ほとんどの抗争事件がいわゆる『仲間殺し』というもので、『昨日の友は今日の敵』といわんばかりにかつては同じ組織で見知った間柄が袂をわかった瞬間から『敵』として凄惨を極める殺し合いを全国各地で繰り広げていく。その凄まじいまでの世界に慄然としてしまいました。さらに、抗争にまつわる諸経費も事細かに書かれてあってやるほうもやられるほうも経済的なものが最低でも数千万、場合によっては億単位の費用が発生すると知り、暴力はもちろんのこと経済力という指標が表社会以上に場合によっては重要な意味を持つことを知ることができました。
そして俗に「暴力団の抗争は西に行けば行くほど激しさを増す」という言葉を如実なまでに体現する『沖縄抗争』のくだりが書かれている第二部の第三章『凄惨な仲間殺しが繰り返された沖縄抗争』は読んでいてあまりの残忍さにページをめくる手が鈍ってしまったことをここに付け加えておきます。
彼らの存在がスポットライトを浴びたのは2011年8月の島田紳助の芸能界引退や、同年10月の「暴力団排除条例」の施行がきっかけだと思いますが、今後、彼らに対する風当たりが厳しくなっていく中で、『表向き』大規模な抗争はなくなっていくだろうと思いますが、2012年に入ってさらに指定暴力団のうち特に凶悪とされる組織を「特定抗争指定暴力団」、「特定危険指定暴力団」に指定するなどの暴対法改正案が通常国会に提出されるなどの『追い討ち』が彼らに課せられこういった抗争が『地下』に潜ってしまうのではないか。そんなことを危惧してやみません。この本には筆者の『執念』を感じました。
『彼ら』の内在的論理を知る上でも非常に参考になる文献かと思います。 -
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パチンコ―。『「鉄火場」では日々巨額のカネが動く。その市場規模は米カジノ産業をはるかに凌ぎ、自動車などの基幹産業にさえ匹敵する。しかし、位置付けはあくまで「ギャンブルではなくレジャー」』。という矛盾と「ゴト師」と呼ばれる犯罪集団の暗躍振りはすさまじいです。
先日紹介した『打ったらハマるパチンコの罠』part1・PART2の二冊とこの本を読むと、少なくとも射幸心からはパチンコ屋に行く気がしなくなります。これらの本を読んだ上での結論は、どう考えてもシロウトの客は店には勝てません。多分、この本が書かれた時期は「ゴト」行為が席巻していたのかどうかはよくわかりませんが、かなりの紙面が「ゴト」の手口とそれらを生業にする人間たちに割かれております。
この本の中に書かれてある『ゴト』と呼ばれる行為は組織的にじゃないとできないというのは当然であるとして、ましてや遠隔操作や裏ロムなんて代物が出てきた日にはこっちはもう正直お手上げです。途中で読んでいてついていけなくなることが何度もありました。そして、業界の回りを取り巻く連中もこれまた海千山千のつわものばかりで呆然とします。
ここに取り上げられている元店長にいわく
『パチンコで最も損をしないのは、やらないこと』
この一言がすべてをあらわしているのでしょうね。ギャンブルとわかってパチンコをやる人間には何も言うことはありませんが、そうでなければ手を出すのはこれを読んでからにしろ。そういいたくなる本です。 -
Posted by ブクログ
「振り込め詐欺」のスーパートーク術、「ヤミ金」を進化させた「トイチ金融」のリスク分散法、平成の新風俗「デリバリー・ラブドール」のビジネスモデル、高級盗難車を売りモノにする「ニコイチ屋」の錬金術、「ケータイ出会い系サイト」で年収一億を稼ぐ方法、歌舞伎町の「No.1ホスト」が語る女性学、ギャンブルでなく財テクという「競馬予想ソフト」の賭け方、薬効まで本物そっくりの「偽バイアグラ」の製造と流通…「オモテの世界」より格段に速いスピードでニュー・ビジネスが誕生している「ウラの世界」を丹念に取材、儲けのカラクリを徹底解剖。
ほほーっと関心してしまいます♪
本当かウソかは分らないけれど、そういうのもあるのかなぁ・・・
と学びです☆ -
Posted by ブクログ
暴力団組織の変遷と仕組み、暴対法による窮状が丁寧に調べられている。警察と暴力団のせめぎ合いは戦後から続くものであることや、任侠物語はあくまでも創作であって現実と物語は区別するべきということがよくわかる。世の治安を守る「必要悪」というのも創作であるケースが多そうだ。
一方で警察の神経症的な暴力団廃絶に向けた動きも怖さを感じる。結局、行き過ぎた取り締まりや制約が経済的困窮や新たな犯罪を生んでおり、社会的な負担を増やす結果となっている。こだわりが強すぎることの弊害の顕れだろう。
そしてさらに怖いのはトクリュウだ。次の警察のターゲットになることは明確だが、実態をつかみにくく犯罪者として捕まるのは闇バイトの連中のみで組織の中枢を捕らえることは現時点では難しいようだ。
暴力団がなくなったところで世の中は狂ってる。 -
Posted by ブクログ
Netflixで「地獄に堕ちるわよ」を観て細木数子に興味を持ったので読んでみた。俺自身、思春期以降テレビのオンエアを観るということを全くしていなかったので、そう言えばなんか占いの本を書いてたおばさんか、程度の認識だった。ドラマでは美化されていた、とまでは言わないけど、やはり物語として成立させるために虚構が作り込まれる(これは冒頭のクレジットで「事実に基づいた虚構」とされていることからもわかる)。そこで参考文献とされる本書を手に取ってみた。
さて、ドラマでは基本的に「えげつないこともするけど戦後の飢えを生き抜いた欲望に忠実な女性」って感じに収まってると思うんだけど、本書を読むとそれどころじゃないのがよく分かる。かなりまろやかにして物語的に盛り上がるエピソードを抽出してるのはもちろんなんだけど、実際は年もサバを読むわ、管理売春をやってた恐れがあるわ、六星占術は他の占いの丸パクリだわで、欲望の強い人物なのはもちろんなんだけど、普通に清濁どころかもっと濁ったものまで併せ呑む人物だった。ドラマの内容を補強する意味では面白かったし、ドラマで描かれた人物像の奥に何があったのかを知るにはかなり興味深かった。
興味深いのが、筆者の溝口があとがきで「日本人の生き方は何種かにパターン分けできるかもしれない。細木を通して日本人のある種の姿を追求できるかもしれない。」と書いていること。確かにこの時代、細木のような人間、言うならば倫理無視欲望優先型の人間は沢山いたんだと思う。ただ彼女の場合は、極端にメディアに露出した点が突出していたのかなあと思う。この考え方は結構面白いなと思うし、溝口が細木の中に見た生き方のパターンとはどういうものだったのか。
しかし、ついさっきまでヒロインとしてドラマで観ていた人間がめちゃめちゃにこき下ろされているのはどうにも心苦しいものがあった。また、批判をされて当然の行いは枚挙に暇がないわけだけど、解説で鈴木エイトが言っていたように、溝口が細木の身体的特徴などを揶揄するところは大変見苦しかった。また、週刊誌同士の記事合戦のような描写やスラップ訴訟のあたりに至っては、もう面倒くさくて読みたくなくなるくらいだった。
溝口敦のドキュメンタリーは他にも読んでみてもいいかなとは思った。 -
Posted by ブクログ
覚醒剤を使用した芸能人が逮捕されるニュースをよく耳にしますが、何故そこに「セックス」を付け加えないのか。
おそらくキメセクを知ってしまうと、抜け出せなくなる人が続出するからだと思います。
色々なドラッグの情報や、男女や年齢別の感受性の違い、副作用、裏金の流れなど、様々なことが総合的にわかりやすく書かれています。
とにかくドラッグは人生を棒に振る可能性がありますので、自分は絶対に手を出しません。
ちなみに「筋トレ後のセックス」はかなりアリだと思います。
逆に「筋トレ前のセックス」は絶対にナシです。
筋トレやる気が失せます。
気を付けましょう。 -
Posted by ブクログ
●対談なのでサクッと読める。
●2人ともその道の取材のプロなのでエピソードが面白すぎる…
●地下に犯罪が潜っていく怖さはあるんじゃないかなあと思いますね。知らないってのが一番怖い。
●結局、近づかないのが一番だし、こんな書籍で好奇心を満たすぐらいが丁度いいんだ…
●警察とマスコミと暴力団、政治家、どれも魑魅魍魎な世界な気がするなあ。まあ、あれとこれとが裏で繋がっている!なんてわからないし、証拠だってないんだから陰謀論の域を出ないけれど、やっぱり人間は興味が湧くんだよなあ。
●任侠映画はわりと好きなんですが、あれは幻想ってことなんだなあ…