溝口敦のレビュー一覧
-
- カート
-
試し読み
-
Posted by ブクログ
まえがきの「暴力団のあらかたについては本書を読むことで、一般の方々にも理解できる」という言葉のとおり、ヤクザ・マフィアもののフィクションをほとんど読んだことがなく予備知識のないわたしでも読み通せました。
ただ、ところどころ暴力団やマフィアに関する予備知識が必要とされている記述も見受けられます。たとえば、
・『男はつらいよ』の寅さん、清水次郎長の稼業(第一章)
・バブル期に暴力団が地上げや株取引で稼いでいたこと(第六章、第七章)
・イタリアのシチリアマフィアやメキシコのコカイン・マフィアが凶暴であること(第七章)
といったことは詳しい説明がないままさらりと流されています。これは常識だろうと -
購入済み
アングラ化する社会
暴力団が合法的な集団とされつつ、その社会的排除が顕在化した世の中で、暴力団としてこれからも存続できるのか?その答えがこの本で説明されている。一方で、マネーに隷属化し、どんな理由であろうと金儲けさえできれば良いという歪んだ意識は、暴力団ではない社会人詐欺集団の増加を招くとして問題提起している。
国が暗闇を持たずしてクリーンな社会を実現できるとは思わないが、誠実正直で、人情味のある人々が不幸な思いをする状況になることはよくない傾向であろう。本来の任侠とは何なのか、そして暴力団の消滅は人々の生活や犯罪の危険性にどのように影響してくるのかを考えなければならない時期にきている。 -
Posted by ブクログ
『彼ら』の取材に関してはその道の第一人者といわれる筆者の描くその実態。前作に引き続き溝口氏ならではの豊富な人脈を用い、『彼ら』の内懐に飛び込んでいった取材結果と最新の動向が記されております。
長年にわたって『彼ら』を取材し、時に脅迫を受け、さらには襲撃されるなどし、それでも「彼ら」を追い続け、このジャンルのライターとしては第一人者である筆者の『暴力団』の続編に当たるのが本書です。『業界』の最新事情や、最近で顕在化してきたいわゆる『半グレ』のことにも詳しく解説がなされております。
最近の動向としては本書には福岡県が『そちら』の社会ではもっとも『ホット』な場所で、現地に根を下ろす『彼ら』と福岡 -
購入済み
暴力団を排除することの難しさ
最近の暴力団がらみの事件を消化しながら、暴力団の現在、警察の実態などがよくわかる内容だった。できればもう少し暴力団の現在の実態や、暴力団内部の実情などを消化してほしかった。
暴力団排除条例の意味と、今後の暴力団の位置づけが理解できた。
-
Posted by ブクログ
今回も溝口氏の主張である、「暴力団は絶対に認めてはならない」ことや、警察と暴力団のズブズブな関係に触れられていた。
また、今回は2011年頃から各都道府県で出されている「暴排条例」を事例として出し、「暴排条例」のある一定の効果を認めつつも、「暴力団対市民・民間企業」という構図を作り出した警察行政を批判している。
さらには、芸能界と暴力団の癒着について、島田紳助引退問題を事例にして紹介されている。基本的に溝口氏は、暴力団の存在に対して否定的な立場をとっている。
本書では昨今の暴力団の情況変化、警察の捜査力低下、アングラ化していくアウトロー等の問題を取り上げている。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこれだけでも十分読める(が,興味があれば,「暴力団」も読めばいいと思う)。
現在,暴排条例によって,今は「警察vs暴力団」ではなく,「市民vs暴力団」という構図になっていて,警察は市民を単に支援するだけ,暴力や反社会的行動から十分には守ってくれないということが,この本を読むとよく分かる。
条例で市民を締め付けて,結果として暴力団の力が弱まってきたのはいいとして,そこに付け込んで新しい反社会的グループが台頭してきているけど,それを定義して取り締る法律も条令もなにもないから,警察はほとんどなにもできない。
現状はよく分かったが,安全な市民生活を送るにはどうやったらいいのか・・。 -
- カート
-
試し読み
-
- カート
-
試し読み
-
- カート
-
試し読み