「オレオレ詐欺の帝王」がすべてを明かす!
溝口敦氏といえば、泣く子も黙る極道取材の第一人者。その氏が裏社会の取材を進めるうち、つい4年前まで詐欺業界の周辺で「オレオレ詐欺の帝王」といわれていた本藤彰(仮名)なる人物と出会いました。本藤は名門私大在学中、イベントサークルがらみのビジネスで金儲けのコツをつかみ、集団レイプ事件を起こした早大スーパーフリーの主宰者・Wのケツモチ的存在でもありました。卒業後、いったんは大手広告会社につとめますが、退社して闇金融を開業したのを契機に、詐欺の世界で名を轟かせ始めます。オレオレ詐欺の草創期に荒稼ぎしただけではなく、ワンクリック詐欺、未公開株詐欺、社債詐欺、そしてイラク・ディナール詐欺と、彼が率いるグループの業務は“詐欺のデパート”といっていいほど多岐にわたりました。そんな「帝王」が「罪滅ぼしの気持ち」もあって、溝口氏に“シノギ”の実態を赤裸々に語ったのです。
詐欺師たちはいかなる手口を使い、どんな人間を嵌めるのか? なぜ被害者が後を絶たないのか――? 溝口氏の面目躍如、現代日本の闇を暴く力作です。
Posted by ブクログ 2016年08月16日
かなり面白かった。
興味を持った人は読んでおいた方が良い。
闇金を発端としたオレオレ詐欺、その歴史やシステムがどのようになっていたかがわかる。
とてつもない巨額なマネーが動いていた。
詐欺を行うものの心理やテクニック、手口を知っておく事で詐欺にかかりにくくなるだろう。
表社会でも裏社会でも大きな...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年06月07日
おれおれ詐欺など組織的な特殊詐欺犯罪組織の頂点に君臨していた男「本藤」の半生を描いたもの。裏世界の当事者へのインタビューを取ってくることで有名なノンフィクションライターの著者が、「本藤」本人の話を中心に構成したもの。
おれおれ詐欺の起源が、イベントサークルやヤミ金にあったとは驚きだ。しばらく前に世...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年07月21日
吉本芸人の「闇営業」が注目されています。
昨日は、問題の渦中にいる「雨上がり決死隊」の宮迫博之、ロンドンブーツ1号2号の田村亮が記者会見して、世間の耳目を集めました。
ただ、問題の本質はどう考えても特殊詐欺グループだと思います。
連中のような反社会的勢力をいかに排除するかが問われています。
ただ、特...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年01月10日
著者の溝口敦氏は極道取材の第一人者。
そんな著者が闇を暴いた。
オレオレ詐欺の帝王(本藤彰(仮名))から取材した詐欺の手口とは?、どんな人を嵌めるのか?、なぜ被害者は後を絶たないのか?を赤裸々に暴く力作。
本藤は名門私大に在学中からイベントサークルのからみでビジネスを学び、卒業後、広告代理店に勤める...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年10月28日
未公開株詐欺、社債詐欺、必勝法詐欺、還付金詐欺、融資保証金詐欺、架空請求詐欺、オレオレ詐欺、かぶせ詐欺、詐欺被害返金詐欺
何故儲け話を勧めるのか、不思議に思う
プロスペクト理論 ダニエル カーネマン
詐欺の原則は かぶせ
システム詐欺は大金持ちは寄せ付けない
日本の資産構造は微動だにし...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年10月12日
読んでいて不愉快というか気分が悪くなる本である。オレオレ詐欺を主導していた男に取材した内容だが、彼らの言動というか考えというか唾棄すべきものがあり、おそらくリアルだからこそこのように感じるのだろう。
暴力団とは友好関係を保ちつつも、それには加わらず、弱者から平然と更に毟り取る様は正視できないもの...続きを読む