溝口敦のレビュー一覧

  • 暴力団

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    日本人は「ヤクザ」にえもいわれぬシンパシーを持っている。それはおそらく、国定忠治や清水次郎長の物語に始まり、岩下志麻や片瀬梨乃が演じていたような任侠物映画などに影響されてのことだろうけど、筆者は極めて冷静に書いている。暴力団にはある程度の美学があるのは確かだが、それはほとんど実践されていないし、今までのシノギで生活できなくなった暴力団は、今後犯罪者そのものになっていくだろうと。筆者は一貫して「暴力団」と呼び、「ヤクザ」や「極道」とは記さない。

    そして、筆者は暴力団対策法にも批判的だ。暴力団の定義付けを図ることは、同時にその存在を許容することにもつながる。実際に今効いているのは、各都道府県の暴

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    2014年11月24日
  • 詐欺の帝王

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    ネタバレ

    騙す方はこんなに考えてやっていて、騙される方は最初ついうっかり欲にかられて引っかかる。とにかく電話で物事を決めない!しかし、怖い世界だ。

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    2014年08月12日
  • 詐欺の帝王

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    大学のイベサー全盛期に頭角を現し、のちヤミ金経営を経てオレオレ詐欺を創始したとされる"詐欺の帝王"本藤に詐欺の実態を語らせたもの。

    ピカレスク小説のような小気味良さ。腹の座りが違います。

    ○ぼくは「筋」はそこにあるものじゃなく、新規につくるものと思ってます。乱暴なことをいえばこうです。一対九でぼくが悪かったとしても、
    「ぼくは本筋の部分で言ってる。相手は枝葉の部分でイチャモンをつけてる。どっちがいいか悪いか、筋論でいえば明らかじゃないですか」

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    2014年08月03日
  • 昭和梟雄録

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    某巨大宗教の関係者がラストに書かれてます。
    昔の彼女も信者で集会に参加させられ、且つあのどこにでもある巨大集会所で衛星中継でありがたきお言葉を頂きましたなー

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    2014年05月27日
  • 暴力団

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    暴力団についての初歩的な話が書いてあり、詳しく知らない身としてはわかりやすい。ヤクザの語源から暴力団の内部など書いてあり、暴力団入門書的な一冊。山口組 六代目組長の司忍という名前が偽名と知ってびっくりしている。

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    2014年04月30日
  • 続・暴力団

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     前著の「暴力団」の続きで、暴対法と暴排条例が暴力団に与えた大きな影響を詳しく説明している。これらの法律と条例の解説、一般人への影響、警察の対応や振る舞い、暴力団の今後についての考察などを記しているが、「前にも述べたように」と繰り返しながら説明を進めるので分かりやすく理解しやすい。
     暴力団はこの法律と条例で困窮してきていて、社会との関係も変わってきているが、このまま暴力団がなくなることはないだろうと筆者はみている。それは、昔から持ちつ持たれつの関係がある警察が困るからだと喝破する。
     このように現在の暴力団をとりまく状況を整理したうえで、筆者は暴力団は他国のように法律で非合法化すべきと主張す

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    2014年04月20日
  • 暴力団

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     暴力団に関するノンフィクションライターの第一人者の筆者による、暴力団とは何かを記した入門書である。構成員など言葉の説明から、組織紹介、活動実態、外国のマフィアなどとの比較、法律の影響や警察との関係、活動の盛衰など、暴力団の全貌がおおまかにつかめる内容で、たしかに入門書である。
     2011年発行の本書は、島田紳助引退事件など記憶に新しい事件についての記述もあり、3年前の書ではあるが古さは感じない。それだけ、暴力団に関する報道が少なくなっているのだろう。
     筆者は暴力団の衰退と半グレ集団の伸長を予言しているが、その通りであると思う。日本の犯罪集団の形態が大きく変わろうとする現在において、その理由

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    2014年04月19日
  • 生贄の祀り

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    はっきり言って、退屈な作品。伏線もひねりも無く、ただ、ただストーリーを辿っているだけのような物語。

    若い女性との全裸スキャンダル写真を雑誌に掲載された有力政治家。その陰に怪しげな宗教団体…材料は十分なのに勿体無い。

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    2014年04月06日
  • 続・暴力団

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    「本物のジャーナリスト」という印象。
    文体はとても柔らかいものの、めちゃくちゃ強い芯のようなものを感じる。著者の写真もいかついしね。

    暴力団を押さえつけることでアングラ化する危険性、現在の恣意的な法の運用で、暴力団周辺の人間の人権が著しく抑圧されていることに触れながら、それでも暴力団を排除しなければいけないという決意を述べるとともに、警察が暴力団に依存している構図をするどく抉っている。
    「続・続」があればぜひ読みたいと思わせてくれる。

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    2014年03月01日
  • 溶けていく暴力団

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    暴力団、特に山口組の窮状がよく分かる。任侠と呼ばれた時代とは変わってしまったのに、旧態依然として変化しきれない山口組。また半グレのあやうさもよくわかる。

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    2013年11月23日
  • 暴力団

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    暴力団ってそもそもなんだろう?って思い、読んでみた。衰退産業なんだなー、って認識を新たにした。
    反グレ集団という言葉も初めて知ったわ。

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    2013年10月28日
  • 暴力団

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    あとがきより

    「本を出すなと言われて出さず、あげく金をもらったなら、ライター生命は終わりになる。そんな話には乗れない」と電話を切りました。
    (中略)
    そうしたら、その三ヶ月後、左の背中を組員に刺されました。

    海外の反社会的組織との比較をふくめ、淡々と暴力団について書かれています。
    暴力団へ同情的と感じる部分があるように思えましたが、暴力団組織が、現代社会に合わなくなって来ている現代が、現れているのかもしれません。


    現代社会の理解というより、暴力団のあった、古き良き時代が終わろうとしている時代を、理解するための本かもしれません。

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    2013年10月26日
  • 昭和梟雄録

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    2回目。いずれもクセのある男たちの人生を描く。人物ものは書き手が試されると後書きで述べているが、鋭い目線で見ている印象。刺激される部分はある。

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    2013年08月30日
  • 続・暴力団

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    暴排条例と、それを受けて暴力団(員)がどうなっているかについての記述がメインか。
    個人的には前作「暴力団」のが面白かった。

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    2013年04月14日
  • 続・暴力団

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    前著『暴力団』の続編。一言『日本の暴対法では、暴力団は違法の存在ではなく、むしろその集団としての存在を国が「指定」しているのですから、なくす理由も、なくす必然性もないというべきかもしれません。』これにつきます。
    警察と暴力団の密接な関係を前作よりもっと突っ込んだ感じです。まあ、我々は『君子危うきに近寄らず』って事でいいのではないかと・・・・くわばらくわばら。

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    2013年02月26日
  • パチンコ「30兆円の闇」

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    パチンコをやる人が最も読むべき。
    警察の腐敗については自らに関係ないと考えたとしても、第3章を読んでもまだホールに行きたいと思う人がいるのか。
    そういう人が依存症患者であり、パチンコ産業とその闇を支えているのではあるが。

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    2013年01月17日
  • 続・暴力団

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    お手軽に暴対法・暴排条例、警察・暴力団の今を取り巻く現状を、実際に起こった事件とその周辺から読み解くことができる。

    溝口さんの文章はとても読みやすく、佐野眞一氏のようなアクの強さが引っかかることもない。それでいて、溝口さんのこれまで培った立場からの作者の考えをしっかり提示し、相対する警察・暴力団双方にむやみに組み入ることなく客観的な視点を持って問題点をみせてくれる良書。

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    2012年12月09日
  • 続・暴力団

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    暴力団からも警察からもにらまれそうなツッコミが随所に登場。淡々とした筆致の中に時折登場するするどい言葉にドキッとする。
    「暴力団の言いなりになって出版を中止するようでは、ライター生命がなくなるんだ」
    こう啖呵を切って出版を強行したところ、マンション前で待ち伏せされて、無言で左脇背を刺されたこともあるという(90年8月のこと)。腹が据わっているとはこういう人をいうんだろう。凄みが伝わってくる。

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    2013年02月04日
  • 続・暴力団

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    暴対法,暴排条例が孕んでいる矛盾がよく分かる。違法な行為を行ってはいるが,違法な組織ではない。この点を変えなければ,ますます地下に潜ることになってしまう。警察の腐敗の問題も明らかになっており,勉強になる一冊でした。

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    2012年11月20日
  • 続・暴力団

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    福岡に住んでる人は必読。あと、昔ながらのヤクザに対するイメージを持ってる人も読んでおかないといけない。

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    2012年10月27日