溝口敦のレビュー一覧
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ほとんど黒に近いグレーなビジネスをやって儲けている人たちに取材し、どのようにそのビジネスにたどり着いて運営しているかを聞いてまとめたものである。したがって裏が取れてるものではないので、これでも都合の悪いことは省略され、おもしろく脚色されているおそれは十分にある。
それでも、こんなに儲かっているのか、と驚いてしまう。いずれにも共通していると思ったのは、素早い行動力と決断力というか思い切りの良さ、そして集中して(徹底的に)取り組み、状況が悪化したら思い切って撤退する、ことである。
真っ白なビジネスでも勝ち組になれる人たちばかりである。新書で9人も紹介しているから、一人ひとりの内容が薄いように -
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世間のイメージに反して「理」を大切にしていた。望まずして頂点を極めた、ある種時代遅れの男。
相変わらず、溝口御大の文章はうまくない。
というか、この業界で達者な文筆家に会ったことはない。
接続詞の使いかたも構成も雑だ。
ただ、彼の真骨頂は対象を(しかもアングラな)捉えて離さない
マングース的なところにある。
だから、四代目の生き様は活写されているのだろう。
特に、良き所も悪しきところもフラットな立場から書いたというのは勇気がある。
田岡親分の自伝は、自己顕示欲にまみれて、汚い話はできない酷いものだった。
せせこましい姿が見え隠れしていた。
それに比べ、竹中正久は「清貧」であり、「反警察」で -
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供給サイドの論理を基に危険ドラッグの全貌を明らかにしようというもの。危険ドラッグは単価が低く暴力団はほとんど参入していない。経営する者はたいてい全身が裏DVD屋、アダルトショップ、大人の玩具屋など、人種としては半グレかカタギ。儲かると思えば飛びつき、問題が起こればすぐに転業していくような場当たり的輩である。製造物責任への自覚はなく罪悪感も乏しい。恐れるのは前の製品より効かないことであって決して安全性ではない。加えてたいていの販売業者は責任を回避するため、その薬物が体内に摂取する物であるとは決して言わない。したがって一日当たり、一回当たりの用法や用量、摂取回数なども記されてはいない。警察や麻取の
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起訴も逮捕もされないでのうのうと暮らしている
オレオレ詐欺などをやった「詐欺の帝王」がいるそうで、
その男と著者が接触し、詐欺の手口やなれそめ、
どういう人物なのかなどについて明らかした本。
その「詐欺の帝王」は、
本書では本藤という仮名で書かれていますが、
ちょっとネットで調べると工藤という男にたどりつきます。
これもまた、実在の人物説、架空の人物説があり、
お互いに工作員呼ばわりして混沌としていたりします。
たしかに、本書に詐欺のシステムなどを語った本藤は、
なぜ表に出てきたのか信じがたいところで、
すべてノンフィクションではなくて、
フィクション仕立てで詐欺の実像を暴いた本なのかなと -
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日本人は「ヤクザ」にえもいわれぬシンパシーを持っている。それはおそらく、国定忠治や清水次郎長の物語に始まり、岩下志麻や片瀬梨乃が演じていたような任侠物映画などに影響されてのことだろうけど、筆者は極めて冷静に書いている。暴力団にはある程度の美学があるのは確かだが、それはほとんど実践されていないし、今までのシノギで生活できなくなった暴力団は、今後犯罪者そのものになっていくだろうと。筆者は一貫して「暴力団」と呼び、「ヤクザ」や「極道」とは記さない。
そして、筆者は暴力団対策法にも批判的だ。暴力団の定義付けを図ることは、同時にその存在を許容することにもつながる。実際に今効いているのは、各都道府県の暴 -
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前著の「暴力団」の続きで、暴対法と暴排条例が暴力団に与えた大きな影響を詳しく説明している。これらの法律と条例の解説、一般人への影響、警察の対応や振る舞い、暴力団の今後についての考察などを記しているが、「前にも述べたように」と繰り返しながら説明を進めるので分かりやすく理解しやすい。
暴力団はこの法律と条例で困窮してきていて、社会との関係も変わってきているが、このまま暴力団がなくなることはないだろうと筆者はみている。それは、昔から持ちつ持たれつの関係がある警察が困るからだと喝破する。
このように現在の暴力団をとりまく状況を整理したうえで、筆者は暴力団は他国のように法律で非合法化すべきと主張す -
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暴力団に関するノンフィクションライターの第一人者の筆者による、暴力団とは何かを記した入門書である。構成員など言葉の説明から、組織紹介、活動実態、外国のマフィアなどとの比較、法律の影響や警察との関係、活動の盛衰など、暴力団の全貌がおおまかにつかめる内容で、たしかに入門書である。
2011年発行の本書は、島田紳助引退事件など記憶に新しい事件についての記述もあり、3年前の書ではあるが古さは感じない。それだけ、暴力団に関する報道が少なくなっているのだろう。
筆者は暴力団の衰退と半グレ集団の伸長を予言しているが、その通りであると思う。日本の犯罪集団の形態が大きく変わろうとする現在において、その理由