あらすじ
田岡時代から山一抗争、五代目体制発足、山竹戦争、宅見勝若頭暗殺、六代目クーデター、分裂抗争ーー
暴力団取材の第一人者として大物ヤクザたちと対峙してきた著者がはじめて明かす生々しいやりとり。
渡辺芳則五代目や宅見勝五代目若頭との息詰まる攻防、一和会大幹部の常人離れの乱行、「女傑」山健秀子夫人、竹中武竹中組組長の侠気、中野太郎中野会会長が語ったこと……ここに山口組の「菱のカーテン」の内幕がすべて描かれる。
自らを刺傷され、編集部に暴漢が押し寄せ、息子までが狙われる――三度の襲撃に見舞われながら、日本最大の組織暴力と真っ向立ち向かい続けた著者による、半世紀にわたった戦いの記録。
第一章「血と抗争」を出す 短命に終わった「月刊”TOWN”」
第二章 山一抗争 プロのライターへの船出
第三章『荒らぶる獅子 山口組四代目』 竹中兄弟の侠気
第四章「山健一代記」 渡辺芳則との食い違い
第五章『五代目山口組』刊行と襲撃事件 緊張の日々
第六章 もうひとつのFRIDAY襲撃事件 『民暴の帝王』でおちょくる
第七章 同病相憐れんだ伊丹十三 チャイナ・マフィアの根城に乗り込む
第八章 宅見勝暗殺事件 中野太郎との会話
第九章 渡辺芳則への嫌がらせ 『食肉の帝王』と『山口組経営学』
第十章 山健組は「事故体質」か 息子も刺された
第十一章 弘道会最高幹部との対決 『魔女の履歴書』
第十二章 山健組に実質勝訴 差し出された和解金
終 章 近づいた山口組の終焉 最期まで見届けるか
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ライター鈴木智彦氏が尊敬しているライター溝口敦。彼の半生のドキュメンタリーは実に人間臭くて、読み応えありました。
反社会組織との着かず離れずの関係は、傍観者としてはとても惹かれるものです。
色々勉強させてもらいました。
Posted by ブクログ
溝口敦『喰うか喰われるか 私の山口組体験』講談社文庫。
長年に亘り、暴力団・山口組の取材を続けて来た著者による半世紀にも及ぶ取材の内幕と裏側を描いたノンフィクション。
自らも背中を刺され、関係する編集部が襲撃され、息子までもが刺されるなど、三度の襲撃に見舞われながらも日本最大の組織暴力と真っ向から立ち向かった著者の記録が描かれる。
たまに目にするコンビニに並ぶ芸能週刊誌の表紙を飾る組織や人物、事件などが登場する。
現在、暴対法などで身動きを取るのが難しくなった暴力団の内情は如何なものか。
暴力団はまるでタバコのような存在だと思う。どちらも害悪と言われながらも、未だに存在している。反社会勢力と言われる暴力団も、かつては凶悪犯罪を抑止したり、行き場の無い不良少年の受け皿だったりと必要とされる部分もあったことは事実だ。
今や暴力団よりも、政治家や宗教団体の方が余程害悪なのではと思ったりもする。政治家や宗教団体は堂々と悪事を働き、権力を傘に隠蔽する辺りがとんでもない悪だと思う。してみれば、暴力団がタバコというのに対し、政治家や宗教団体は酒みたいなものか。
また、暴力団よりも半グレ集団とか、ネットの闇バイト集団の方が見境が無く、歯止めが効かない分、明らかに危険で悪い存在だ。こちらは劇薬と言ってよいだろう。
定価814円
★★★★
Posted by ブクログ
ドキュメンタリー作家 溝口敦のヤクザ山口組を書き続けてきた歴史。自分が刺されたり息子まで刺される。でも書くことはやめない。
この人は怖いという事を知らないのだろうか。
おもしろい