あらすじ
あの芸人にも読ませたい。
吉本闇営業問題で分かったことは、今の日本人はあまりにも「反社会的勢力」に対する理解が浅いということだ。反社とは何か、暴力団とは何か、ヤクザとは何か。彼らと社会とのさまざまな接点を通じて、「教養としてのヤクザ」を学んでいく。テーマは、「ヤクザとメディア」「ヤクザと食品」「ヤクザと五輪」「ヤクザと選挙」「ヤクザと教育」「ヤクザと法律」など。その中で、「ヤクザと芸能人の写真は、敵対するヤクザが流す」「タピオカドリンクはヤクザの新たな資金源」「歴代の山口組組長は憲法を熟読している」など、知られざる実態が次々明らかになっていく。暴力団取材に精通した二大ヤクザライターによる集中講義である。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ヤクザと基本的人権・憲法の話は面白かった。
ラベルで暴力団を排除した先には何があるのか。
何でも有りのアングラ組織や海外マフィアの世界ならないように、警察のバランス感覚を望む。
Posted by ブクログ
「教養としての〜」という意味は、ヤクザと
いうものを一つの産業というか、業種として
考えた場合に、現代社会の中でどう位置付け
されていて、これからどういう未来が待って
いるかを知る行為を指しています。
もちろん反社会的勢力では有りますが、実は
オレオレ詐欺グループとは一線を画している
点などは、意外と知られていません。
まさしく、教養として知っておくべき内容が
盛りだくさんの一冊です。
Posted by ブクログ
他の同様な内容を扱った本を読んだことがないので、内容について比較はできませんが、普段耳にするようなことについて触れてあり、なるほどと思うこともありました。
読み物として面白い一冊です。
Posted by ブクログ
令和のヤクザについて専門家による対談本。面白かった。ヤクザがタピオカ屋をやってるとかLINEスタンプ作って販売してるとか新鮮すぎる。ヤクザって映画でみるような極道!任侠!みたいなイメージを一般人の我々はいつまでも持っているけど、現代のヤクザはなかなか大変なんだなと思った。
Posted by ブクログ
●対談なのでサクッと読める。
●2人ともその道の取材のプロなのでエピソードが面白すぎる…
●地下に犯罪が潜っていく怖さはあるんじゃないかなあと思いますね。知らないってのが一番怖い。
●結局、近づかないのが一番だし、こんな書籍で好奇心を満たすぐらいが丁度いいんだ…
●警察とマスコミと暴力団、政治家、どれも魑魅魍魎な世界な気がするなあ。まあ、あれとこれとが裏で繋がっている!なんてわからないし、証拠だってないんだから陰謀論の域を出ないけれど、やっぱり人間は興味が湧くんだよなあ。
●任侠映画はわりと好きなんですが、あれは幻想ってことなんだなあ…
Posted by ブクログ
自分はヤクザのことを何も知らなかったのだ、と反省した。ゴルフをしただけで捕まったり、人間としての権利が脅かされているようだ。同じ人間なのに、と思ってしまうことも多かった。
Posted by ブクログ
ヤクザの本業は喧嘩。知らない世界で面白い。タピオカドリンク、密猟、賭博、ヤクザと政治、半グレ。今では考えられないけど、とエピソードごとについているが信じられない。
Posted by ブクログ
二大ヤクザライターによる集中講義。日本人として知るべきヤクザ、暴力団の実情。
暴力団排除条例により今や暴力団、ヤクザは風前の灯火。ヤクザの資金源としてタピオカ屋、食肉やミネラルウォーターまで。
半グレ勢力に押され、暴力団排除条例により副業からも締め出され、普通の生活もできなくなるヤクザたち。
ある意味警察と共存し社会的にも必要悪として認められてきた存在が、今や真に世間から隠れてアングラ化していくという。
オウムや北朝鮮との関係も含め、あまりに知らなかったヤクザに関して多くを知ることができました。
Posted by ブクログ
社会生活のあちこちに「ヤクザ」あり
「力」で生きていくのか「アタマ」で生きていくのか
シロとクロのあいだにさまざまなトーンのグレーがあるんですね…
Posted by ブクログ
反社会勢力は、ヤクザと違う。経済的な特殊詐欺グループ。そして押されている。
ヤクザは男伊達の世界。暴力的で、カタギには優しいという幻想の中で生きる。美学を持つ。一定数、憧れる人がいる。
ヤクザは、本義として、働かずに金を得るもの。働くヤクザは本末転倒。
看板には暴力性。そこで恐れさせるのが、看板。怖くなくなれば意味はない。
暴力団排除条例が強すぎる。関係した一般人まで罰を受ける。支持地域の消滅。
ヤクザは消えていく。
Posted by ブクログ
このふたりの対談なんて、そんなのズルいでしょ、読むでしょ、という一冊。
タピオカとヤクザとかの軽い話だけれど、すでに基本的人権すら与えられていないヤクザという人種を通して、日本の薄暗い未来を見られる、のかもしれない。
当たり前に面白かったです。
Posted by ブクログ
ヤクザの現状から法律との関係、反社会勢力における構造や芸能人たちとの関係性の変化などを、対談形式で読みやすく、さらっと読みました。全部美談では語れないとは思いますが、必要悪な部分はあるかと思いますし、この先どうやって存在していくのか、今まで知らなかった著者の方々を含めて注目していきたいと思いました。
Posted by ブクログ
幼少期からヤクザに関しては「悪」「世の中の厄介者」としてしか受け取っていなかった。
20代以降、チラホラと、そんなヤクザにも必要悪的なポジションがあったと目に、耳にすることはあったが、そうした意見も発言は憚れるような風潮があるためか、どこかフィクションのように感じていた。
入念な取材をもとにしているというマンガ『闇金ウシジマくん』を読んで大分意識が変わってきたが、本書で私の対ヤクザ意識としてはある程度の結実を得た気がする。
暴力性が取り柄という特性を持つ連中、一人減の、生き延びていく上での一つのスタイルがヤクザであって、その捉え方の変化の方がむしろ劇的で、現在のヤクザ観を形作っているのだろう。
本書を呼んでなお、密漁などの犯罪行為、すなわち反社会的行為を行う連中は許されざることであるし、不条理な暴力は迷惑千万であるから、徹頭徹尾、関わり合いたくないとしか思わないことには変わりない。
しかし「生き延びるためのすべ」という行動には、人間であれ獣であれ植物であっても原始的な美しさはある。きっとそうした部分に人は惹かれるのだろう。少なくとも私はありのままに人を、情報を受け入れて包み込めるような心の広さを身に付けたいものだ。
最後に。何とか組の○○、のような人名、団体名が多く出て、対談であるから仕方ないとはいえ、基礎知識がないと変数として読み進める必要がって少し大変だった。
一般人としては、それ誰やねん、といった感じだが、その筋ではきっと個々人の影響度が大きく、キーパーソンと、全体を取り巻くグループ関係を掴む必要があるのだろう。
Posted by ブクログ
ヤクザは働かないことに誇りをもっているということが面白かった。儲かりそうなところに寄って行って、暴力で言うことを聞かせて上りを掠めとるのが、ヤクザ。発電機の根元につけると永久に電気代がタダになる機械を売る会社(完全に詐欺)に投資しようとした組長がいるという。騙されても暴力で回収するから構わないのだそう。
Posted by ブクログ
溝口氏と鈴木氏の対談形式で最後まで行く。
教養としてのヤクザ、といったら、まずはヤクザの定義とか、どういう組があり、勢力はどうで、シノギやらヤクザ専門用語解説といったところ体系的なところを期待したのだが、基礎知識があるのを前提で話が進んでいくものだから、なんとなくそうなんだろうなで読み進めてしまうところも多かった。面白かったが、タイトルから期待したのとは少し違ったかな。面白かったのは、ヤクザというのは個人事業主の集まりで、暴力団とは互助会みたいなものというとこまりというところ。映画やドラマで描かれるヤクザのイメージがあまりに良すぎて、強くて不器用で悲しい過去をもち兄貴と弟のギリ人情の世界かと思いきやそうわけでもなさそう。いまは半グレもヤクザも反社という括りでいっしょになって、いままでのようなヤクザ幻想も薄くなっているんだなと感じる。
Posted by ブクログ
基本的に暴力団が衰退した現在を前提とした対談なので犯罪集団とか任侠といったイメージの話は少ない。法規制によって暴力団はもう何もできないという認識を基調とした話がメイン。
Posted by ブクログ
ヤクザの本業は喧嘩。
ヤクザは衰退するだろう。
江戸期以来ヤクザは男伊達を売る「半」社会的な存在だった。
半グレは経済犯罪を専門にするアングラ。シノギ以外の分野では法的に堅気であり、暴対法も暴排条例も適用されないり
Posted by ブクログ
面白い。本書はヤクザに詳しいライター2名が語り合う対談形式の新書となっている。
本書を読んで実感したのはヤクザも経済社会の中の一部であるということである。そのため日本経済が衰退する現在では、ヤクザ社会も衰退の道をたどるのは仕方のないことである。
私たちいわゆる気質の一般庶民はヤクザが衰退するのは非常に望ましいことではあるがそれとは反対に半グレが増長しているのはまたこれも困る。
筆者が終わりにで言っていたようにこれも世界的な潮流と一致しているようなのでこれも避けられないのであろう。
Posted by ブクログ
対談形式で、ヤクザ(というより暴力団)の話を軽いタッチで読ませる。暴力団の歴史や資金源、人材、現在の状況について網羅的に触れられているので、一冊読むとなんとなく基礎的な知識が身につくようにできている。
自分は、読んでみてあらためてヤクザや闇社会にそこまで関心がないのが分かった。間接的に流通などで関与してしまうのは避けられないが、過去にこのような人種と接したことはあるが、これからは関わることがないよう願った。