白川道のレビュー一覧

  • 天国への階段(上)

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    複数の視点からストーリーが進められていく。
    登場人物は多いが個性がしっかり描かれててイメージがわきやすい。
    登場人物ごとに視点を切り離して独立した一冊の本にできるんじゃないかというぐらいそれぞれが魅力的で中身が濃い。
    ボリュームがある分読み進めるのに少し時間がかかるが、それがいい方に作用してじわじわと結末への期待感を煽ってくれる。

    何度涙腺が緩んだことか。
    しまいには心の雨でまぶたの堤防が決壊しました。

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    2024年09月29日
  • 最も遠い銀河<4>秋

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    桐生の告白か、渡の死か?どちらが決着するか?

    渡の真実の追求は結局桐生を追い詰め、出さなくても良いさらなる犠牲者を生むことになった。

    小説的には良いが、後味は悪い。最後の李京愛の子供は桐生の子供なのか!?

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    2024年07月30日
  • 最も遠い銀河<3>夏

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    桐生が紆余曲折があれど、サンライズ実業に取り入ることに成功したここで小説が終われば万々歳だが、そうは問屋が卸さない。

    最後は破滅になりそうな予感

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    2024年07月30日
  • 竜の道(上)

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    過酷で惨めな子供時代を過ごした双子の兄弟。
    巨大企業への復讐を誓い、竜一は裏社会で、竜二は政界でのし上がっていく。その絆は固い。
    上巻は目的のためなら殺しも厭わない竜一の視点で描かれる。
    目指す先に幸せがある事を願いつつ下巻へ!

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    2024年01月19日
  • 身を捨ててこそ 新・病葉流れて

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    師匠との出会い

    危うく命拾いした主人公、不思議な巡り合わせで博打の、いや人生の師匠に出会い、新たな女性たちとの出会い成長していく

    私にはこんな師匠はおらず自力で痛い目を見つつ競輪を覚えたクチですので師匠を持つことを羨ましく感じます
    作者も他界しましたが今の競輪をどう思っているのか、聞いてみたい気がします。

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    2020年12月25日
  • 竜の道(下)

    購入済み

    ドラマより断然面白い!

    ドラマを見て本を読んだのですが、竜一のこれからが気になって仕事が手につかなかった。続きも買ってしまった!

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    2020年10月30日
  • 竜の道 昇龍篇

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    これから更に面白くなりそうな展開でしたが、未完なのが残念でなりません。作品の時代背景は、少し古いですがそれを感じさせない文章力と勢いのある作品でした。

    白川さんの別の作品も、是非呼んでみたいです。

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    2020年10月12日
  • そして奔流へ 新・病葉流れて

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    中瀬ゆかりの解説が泣ける。
    たまたま本屋さんでこの本を見かけるまでずっと 漂えど沈まずで このシリーズは終わったと思ってた。たしかに漂えど沈まず読んだ時に ものすごく中途半端な終わりかたと思ってたけど 実は全然終わりじゃなかったんだね。
    もっともっとながーい話になるはずだったんだね。思えば白川通は長い話が好きだったものね。わたしも ずっとずーっと梨田雅之の破天荒な人生に寄り添っていたかった。
    こんなこれからって話の途中で 終わってしまうなんて ほんと残念。でもさ 中瀬さんの解説で最期の様子を読むと いかにも白川通にぴったりな かっこよすぎる散り際だ。合掌。

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    2017年07月29日
  • 天国への階段(下)

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    育ての親として子供のために金を要求した男と社員とその家族を守るために殺人を犯した男。ほんの少しの所でこじれてしまった信頼感。自分の大きな過ちに気付いたとき天国への階段へ上る扉が見えたのだろう。その扉を開ける以外の選択肢は無かったのか。

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    2015年11月29日
  • 世界で最初の音

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    ミステリーではないので犯罪の行方は問題ではありません。ストーリーテリングと白川流の結末でいい読後感を得られました

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    2015年07月09日
  • 竜の道(上)

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    ネタバレ

    不遇な子ども時代を送った双子が大物実業家に復讐するため、兄竜一は官僚になり表の世界から、弟竜二は裏の世界から攻めてゆくという話。



    いつものようにハードボイルドだけど、今回は殺される人の数がいつもより多い。

    けれど、殺されるやつはなかなかの狸ばかりなので、自然と竜二に肩入れして読み進んでしまう。

    現在だったら、解明されるかもしれない事件も、DNA鑑定とか精密でないし、監視カメラもあちこちについているわけで時代なのですぐに迷宮入りだしね。



    ことがとんとん拍子に進みすぎるところは白川道の作品では良くあることだが、この疾走感が私は好き。

    時代もきっと好きなんだろうな。バブル前の昭和の

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    2015年01月02日
  • 身を捨ててこそ 新・病葉流れて

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    病葉・梨田雅之が帰ってきた―。この衝撃的な事実を知った時には全身に衝撃が走りました。ここでは身も震えるような勝負は影を潜め、砂押をはじめとする新しい人物たちとの『出会い』に焦点が置かれています。





    病葉・梨田雅之が帰ってきた―。この話を聞いたときには全身に衝撃が走りました。彼は前作のラストで、先物会社社長である辻野一派にわき腹を刺されたところで終わっていたからであります。

    すんでのところで一命を取り留めた梨田は長期の入院生活を余儀なくされます。暇をもてあました梨田は病院を抜け出し、ふらりと立ち寄った雀荘で一人の初老の男に出合うことになります。彼の名は砂押学。

    幾多の修羅場を潜り抜

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    2013年04月17日
  • 崩れる日 なにおもう(下) 病葉流れて III

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    『毀れゆく者、なにを祈る―』ギャンブル小説であり、筆者の自伝的小説でもある本作の一応の完結編でございます。身を焦がすようなギャンブルと相場の果てに彼が見たものは一体なんだったのか?強烈な物語です。

    ずっと書こう書こうと思って、ついつい延び延びになってしまいました。本書は無頼派作家で知られる白川道先生の自伝的小説の一応の完結編となります。ここの箇所は他と違い、今までのギャンブル小説だけではなく、天文学的な金が瞬時に増えたりなくなったりする相場小説。それももっとも過酷な先物相場の世界の話になってくるのです。

    主人公の梨田は大手企業を辞め、麻雀で知り合った辻野の経営する先物会社に入社することに

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    2013年04月07日
  • 最も遠い銀河<4>秋

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    ネタバレ

    そんなに悪いことしてないのにどうして!と主人公が救われるように願ってました。でも主人公が幸治に「罪を覆い隠しての夢なんて夢じゃない」と言ったところで、こちらが救われた気分になりました。優しい主人公。あっという間に読めてしまいました。

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    2013年01月28日
  • 祈る時はいつもひとり(上)

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    ネタバレ

    白川道はハードボイルド一辺倒で
    彼なりの男の美学を貫いているので
    文庫3冊という分量も
    ややまどろこっしい全体構成も
    やや尻切れ的な幕切れも
    全部許せてしまう。
    ファンというのはこういうもの。

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    2012年07月10日
  • 崩れる日 なにおもう(上) 病葉流れて III

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    「毀れゆく者、なにを祈る」――。梨田雅之が大阪のメーカーに就職してそこをやめるまでの事が描かれています。やはり、梨田雅之はなるべくして梨田雅之になったのだ。そう思います。

    大阪の電機メーカー「S電器」に就職した梨田雅之は新入社員として社会人生活を送ることになる。しかし、東京で放蕩無頼の限りを尽くしてきた彼にとって、「使われる」身分というものはただただ苦痛でしかなかった。そんな時、梨田は就職試験で大阪に行ったときに立ち寄った「ブー麻雀」の雀荘「赤トンボ」に赴き、そこを切り盛りするタッちゃんと一枝の夫婦に再会する。なれない仕事と、ホワイトカラー族に対する違和感。上司や同僚、先輩からもだんだんと疎

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    2011年11月10日
  • 朽ちた花びら 病葉流れて II

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    自伝的ギャンブル小説『病葉流れて』の第二巻です。放蕩に放蕩を重ねた梨田雅之がその学生生活を終える場面までが描かれてます。ここまでの人生を送った人は他にいないでしょうね。

    川崎の競輪場で競輪をやろうとする梨田がまず最初に描かれています。そこで彼は競輪で大当てして、120万円もの大金を稼ぎ出して、姫粉にしている借金を返し終えたのもつかの間、今度は幼馴染の母親たちと囲んで打った麻雀でまたしても100万円負けてしまいます。またしても姫子に梨田はカネを無心するのですが、彼女が出した条件は『大学を休学して1年間自分の店で働くこと』でした。

    梨田は大学を離れ、ますます夜の街とギャンブル三昧の放蕩生活に身

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    2011年10月27日
  • 病葉流れて

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    この小説は伊集院静の『海峡』三部作とともに僕の中では双璧をなすものです。『流星たちの宴』の梨田雅之の大学~社会人になるはじめまでを描いたものですが、今の学生にこういう人はいないでしょうね。

    かつて新葉だったことがある。
    かつて新芽だったことがある。
    青い色をした仲間たちは、季節がうつろっても、
    輝きを失うことはなかった。
    仲間たちは、陽の光を、風の香りを、
    ごく自然に受け止めていた。

    ある日、ふと、疑問が頭をもたげた。
    自分の葉脈のなかに流れているものが、
    他の仲間たちのそれとは、
    どこかちがうのではないか・・・・・。

    疑問はふくらみ、やがてはじけた。
    樹から落ち、腐

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    2011年10月25日
  • 最も遠い銀河<4>秋

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    ネタバレ

    そっとしておいてくれれば・・・、彼女を遺棄したことだって、悪意があったわけでも誰に迷惑かけるわけでも無いのに、ただ犯罪だからで表沙汰にしたところに憤りを感じた。そっとしておいたからといって、丸く収まっていたかというと、そうでもないとは思いますけどね・・・
    それでも、自殺する必要はなかったはずで・・・

    長編小説はほとんど読んだことなかったのですが、
    いいですね!
    登場人物に強い思い入れができました。
    (その分、読み終わった後の虚無感も強かったですけどね)

    長編小説は軽く読めないのでちょっと・・・っという人にもぜひ読んでいただきたいです。

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    2011年07月24日
  • 捲り眩られ降り振られ

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    この人がギャンブルで失ったお金は競輪だけでも10億近くに上るそうですが、それと引き換えにして得たものはこういう『男の矜持』や哲学なんだと思うと、感慨深いものを感じます。





    正直、何回も笑いが止まらなかった。どうも、僕の笑いのツボは、
    「カネによって炙り出される『人間の本性』に悲喜こもごも」
    というのらしい。

    白川道先生は、競輪だけでも10億近くを注ぎんでいるという。古今東西、ギャンブルというのは『命の次に』大事なカネを賭けあうところで西原理恵子師匠に言わせると
    「カネの盗みあいに仁義もへったくれもあるか!」
    というもので、白川先生は若いころからどっぷりとあらゆるギャンブルに身を浸して

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    2011年06月26日