里見蘭のレビュー一覧
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”大神兄弟探偵社”里見蘭著 新潮文庫nex(2014/10発売)
(イラスト:スカイエマ)
・・・美術館から時価20億円の絵画が盗まれた。学芸員に容疑が掛かるなか、その妹と親しい大学生・城戸友彦は力になりたいと、神楽坂の路地裏に佇む探偵事務所を訪れた。慇懃無礼(いんぎんぶれい)な青年所長が提示した依頼料はなんと3000万円。払えるはずもない額の代償に、その日から仲間になる友彦。狼の如く悪党を追いつめる彼らと共に闇の組織に潜入するのだが――男4人が挑む超弩級ミッション開幕!(公式サイトより)
・・・2015/02発売までの新潮文庫nexでは一番ではないかなー。
強引な部分・描写のわかりにくい所・ご都合主義な部分もあるのですが、
勢いで読ませる持って行き方は見事。
こういう謎+活劇は最近、読んでいなかっただけに高評価です。
(あとがきにもありましたがそうした作品も最近少なそうですね。)
・・・友彦のやっている”パルクール”は初耳。んなものがあるんやねぇ。
あと、大神兄と友彦のラブラブっぷりには参ったわ・・・ちょっとうがちすぎかも知れませんが(笑) -
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まず惹かれたのが、赤ん坊とひきこもりというミスマッチ。
感想から言うと。
面白かったです。
で、ちょっともらい泣き。
でも内容紹介にあるような「痛快青春ミステリー」ではない様な。
少なくとも私のイメージとは違いました。
「赤ん坊タカヤの母親はどうした?」という謎(?)はありますが、
どちらかというと、雅祥の成長物語。
まぁ、作者の思惑にまんまと引っ掛かりましたけど。
(これ以上はネタバレになるので言えません。くっ、くるしい・・・。)
冒頭で母親が病死した後、高校も中退して引きこもりに突入。
裕福で理解のある父親の庇護の元、
ぬるま湯の中で過ごした時間のツケを払わされるかのように、
雅祥につぎつぎと難問が降りかかる訳です。
赤ん坊は雅祥の都合なんか考慮してくれません。
おちおち引きこもりもしていられなくなり・・・、という話。
「いろいろ極端なんじゃないの、雅祥くん。」とか、
「そんなにうまいことひきこもりってなんとかなるものなの?」とか。
ツッコミどころが無きにしも非ずですが。 -
Posted by ブクログ
シリーズもの。3作品目
美味しい食事と古書店が合わさった
理想的なお店でのお話。
ちょっとした謎解きが面白い。
そして 登場する料理が
とにかく美味しそう
ワイン片手に食事を楽しみたい!
と 読む度に思う
こんなお店があったら通いつめそうだ
ミステリ自体も読んでいて分かるものも
あるし 上手く行き過ぎかも…
と思えるものもあるが
ラストは毎回さわやかに終わる
ライトに楽しめるお話ばかりだ。
たまに こういう小説を読んで
ほっこりしたくなる
食とミステリだけでなく
毎回 登場する本がまた良い!
読んでみたくなるのだ。とても。
出てくる書籍は全て手に取ってみたいが
今回は 藤子・F・不二雄の作品に
特に興味を惹かれた
積読の山が さらに積み上がりそうだ…
すみれさんと紙野君の今後も
見守りたい
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Posted by ブクログ
本好きやカフェ好きの人だったら一度は
絶対に行きたくなる「古書カフェすみれ屋」
すみれが作る絶品の拘りの料理が客を癒し、古書と古書担当の紙野の不思議な力で事件や謎を解いていく。
美味しいご飯に古書と謎解きがセットになったお得なランチセットのような小説。
本書に出てくる料理、スイーツはどれもとても美味しそう。
料理の紹介がとにかくリアルで聞いてもよく分からない料理も出てくる。(私が無知なだけかも)
なかでも「フィリーズチーズステーキサンドイッチ」は美味しそうだ。
読んでいるとかぶりつきたくなってしまう。
とにかくいろいろな料理が出てくるので読んでいるだけでお腹いっぱいになってしまう。
5話の短編のなかで
「自由帳の三日月猫」が一番面白かった。
暗号がなかなか難しくて挑戦したけど全然分からなかった。うーん猫語は難しい!
これをきっかけに二人の距離も
いい感じになってきたし。
あと、『パン屋のパンセ』という古書がでてくるのだけど、その中の「詩」がどれも可愛らしくて読んでみたいなと柄にもなく思ってしまった。
メインディッシュが料理で付け合わせが古書、デザートが謎解きといった具合なので、読み手がどこに重きを置くかで面白さが変わってきそう。
私的には料理の解説でお腹いっぱいになりすぎて、料理に古書や謎解きが食われてしまって少し物足りなさを感じてしまう。
もちろん店主の拘りの料理をアピールする意図があるのだろうけど…
料理好きにはたまらない一冊だろう。
紙野君の選んだ本が、その人の道しるべになったり、人生の岐路のきっかけになったり、人と人の絆を深めたりと本がもたらす魔法のような力、あったらいいなと思った。
私も人生を変えるような1冊の本に出会いたい。
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Posted by ブクログ
古書店とカフェの併設って素敵ですね。
こんなお店が身近にあればいいのにと思いました。
手の込んだ料理って自分で作るのは嫌だけど食べたい気持ちはありますし、本も自分の好みに偏りがちなので、誰かに勧めてもらえたら楽しいと思う。
いきなり店員が「これ買ってください」というのは、ちょっと不躾な気もするけど。
でもそのときに必要な一冊で、人生を変えてしまうかもしれないほどのものならば、それもまたひとつの出会いなのかな。
料理と本の力で解決する日常ミステリ。
殺人事件は起きなくても、なかなか重いテーマもありましたが、料理と本で笑顔になる人が増えるのは素敵なことですね。
オーナーと本ソムリエの恋愛模様も気になるんですけど、続きはあるのかな。 -
Posted by ブクログ
ネタバレすごい長かった。
物語というよりルポタージュ感があると言うか…。
弁護士会の作った被疑者ノートなどの冊子とかのあたりは説明的というか、多分実際に本当にこういうものがあって、8年かけて取材したことを、著者としては余すことなく伝えたくなったんだろうなぁって感じを受けた。
私はといえば、完全に娯楽小説のノリで読み始めたのでこの感じには正直面食らった。
この点は著者が描きたかったことと、読者たる私が物語に何を求めて本を手に取ったかと言う視点のすれ違いなので、よく調べもしないで読んだのが悪い。
そんな不幸な巡り合わせのために、600ページもあるのに物語としては、少々物足りなさを覚えてしまった。
…いや、確かに弁護士は探偵じゃないんだけどさぁ!
なんというかあまりにも現実的な解決に呆けてしまったというか。
法廷での弁論はほんとに見事でスカッとしたんだけど!でも!私は!
あのクズ野郎の真犯人が地獄に落ちるところを見たかったんだよおおお!(血涙)
そんな不満はさておき、ここで描かれてるのは恐ろしい話で、被疑者になったら志鶴ちゃんみたいなスーパー弁護士が駆けずり回ってなりふり構わないレベルで死ぬほど努力してくれない限り、マジで死刑になる可能性あるって…まともな精神では受け止め切れるものではない狂気の沙汰。
そんでもってそんな気の毒すぎる境遇におかれる増山君の好感度の低さがまたリアル。
なんというか…主人公のアンチテーゼというか賢いわけでもなく、誠実なわけでなく、かわいいわけでもなく、なんなら倫理的にちょい問題のある、序盤は助けてあげたい!って共感するのがかなり難しいキャラで読みながら思わず「物語の訴求力としてどうなん?」と思った。申し訳ない。
ただこここそ、おそらく作者が描きたかったであろう冤罪の恐ろしさ、どんな人間にもやってないことに対して罰せられるべきではないという原則や、誰もが持っている権利というものを読者にとっくりと理解させるのにうってつけの人材ではあるのかなと読み終えてから感じた。
読みたかった話ではないけど、最後まで読まないのは残念かもしれない。私は最後まで読んでよかったと思う。
で、我ながらちょろくて本当申し訳ないんですが、やっぱり私はエンタメを求めてたので、田口先生が段々事件に向き合って本気出してくれるところ、特に大声出すとこ、アツい展開で好きでしたよ!
(でも序盤の態度は本当酷かったからある意味ズルいキャラかも)
それを思うと、やっぱり、弁護士になったばかりなのに一貫した誠実さ、へこたれなさ、正道を貫く勁さをもった志鶴こそ、正真正銘主人公だと思う。
いや、ほんとスーパー弁護士だわー。こんな人マジでいるのかな。