里見蘭のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
料理と本が好きな人にオススメのミステリ/婚活で出会った女性のちぐはぐさと『俳句入門』/寿司の名店店主が語る一期一会/少女は天狗に誘拐される?/紙野くんに弟子入りした美女。すみれさんはやきもき/快適だったシェアハウスがギスギスしてきたのは?
■この巻の簡単なメモ
《一期一会っていうのは一方的なものじゃない。》p.103
《人を一番たくさん笑顔にしてきたサンドイッチは玉子サンドではないだろうか。》p.210
■この巻で出た本(ネタバレになりそうなものは未記入)
『俳句入門』千野帽子…NHK出版(おもしろそうなので読んでみたい)
『現代の俳句』平井照敏…講談社学術文庫
『ジョジョの奇妙な冒険』荒木飛呂彦
『食器と食パンとペン わたしの好きな短歌』安福望…キノブックス(おもしろそうなので読んでみたい)
『ロッパの悲食記』古川緑波
『ロシア美人』ナボコフ
『100万回生きたねこ』佐野洋子(ずっと読もうと思いつつ未読)
『'71日本SFベスト集成』筒井康隆・編(蔵書にあり)
『おうちでできるあのメニュー 純喫茶レシピ』
『カポーティ短篇集』ちくま文庫(カポーティはなんらかの短編集を読んでるけど「銀の酒瓶」が入ってたかは記憶なし)
■古書カフェすみれ屋に関する簡単な単語集
【青木楓/あおき・かえで】常連さん。中村司さんの恋人。プロの大道芸人として世界を飛び回っている。人生の意義はチャレンジすることだと言う。
【飯山伸子/いいやま・のぶこ】大泉さんとこの常連さん。五十代の主婦。夫の邦夫(くにお)さんは建設会社勤務。数年前から邦夫さんの母の富代(とみよ)さんと同居を始めたが富代さんは老人性のうつでコミュニケーションが取りにくくなってきた。
【五十嵐知穂/いがらし・ちほ】常連。薬剤師。三十代。
【大泉】すみれ屋がパンを仕入れているパン屋さん。
【紙野謙介】紙野くんにすべての本を譲って引退した古本屋を営んでいた叔父さん。
【紙野頁/かみの・よう】古書カフェすみれ屋の古書部の店長。長身、痩身、猫背、メガネ。最初の時点でたぶん31歳。独立採算制の古書部だが客がいないときはカフェ部を手伝っている。相手が必要とする本を薦め、さらにプラスα可能な本を薦めることも。縁側のあるアパートに住んでいる。大家さんが猫好きなので猫だけは飼ってもいいことになっている。
【キビ】紙野くんちの三毛猫。名前の由来は焚き火から。いつまでも飽きずにずっと眺めていられるから。
【古書カフェすみれ屋】カフェと古書店が合体した店。東京バンドワゴンみたいな感じやね。それぞれは独立採算制で古書部の本をカフェの客は無料で読むことができる。カフェ部の店長は玉川すみれで古書部の店長は紙野くん。
【堺/さかい】すみれと紙野が知り合った、カフェを併設した新刊書店の店員。紙野よりほっそりしている。
【宍戸明美/ししど・あけみ】常連客。紙永出版で雑誌『食卓賛歌』の編集長をしている。
【玉川すみれ】古書カフェすみれ屋のオーナー店主。最初の時点で36歳。自分で美味しいと思ったものを食べてもらいたいので手抜きができない。コストも手間もかかる。
【中村司/なかむら・つかさ】常連さん。実家は代々続く華道の家元。いつもは同いどしの恋人青木楓(あおき・かえで)さんといっしょに来店する。
【那須山】常連さん。テレビのカメラマン。宍戸さんの知り合い。ピザ好き。
【日向/ひゅうが】堺くんの後輩。ビジュアル優先のポップが評判となりルックスも人当たりもよく、いまやカリスマ書店員。前職は美容師だったが薬品へのアレルギーが出て続けることができなくなった。
【松下正重/まつした・まさしげ】五十嵐さんと交際することになった。
【御厨花音/みくりや・かのん】ランチタイムの常連さん。十九歳の美人。古本屋か探偵になりたいと思っていて、紙野くんに憧れ弟子入りした。
【三井夏葉】二十代後半に見える。シェアハウスで暮らしている。
【森緒ほまり/もりお・ほまり】前髪ぱっつんの個性的な女性。常連客となったのち弟子にしてほしいと言ってきた。すみれさんは一度は断ったが自分が紙野くんにけっこう負担をかけていることに気づきめでたく弟子入りできた。将来は子どもの本専門のブックカフェを開きたい。
【レシピ】レシピ本はレシピの紹介本ではあるのですが著者の思想の書でもあるように、個人的には思えます。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ氏の本は読んだことあったなぁと思って、手に取った。前も書店モノだったはず。というか、それと同じシリーズだとと勘違いしてた。全く違った(笑)
謎解き役の彼はスーパーマンだなぁ。頭の中、どうなってんだろ。料理自体は謎解きの結果という感じではあるけれど、本と料理を謎がくっつけるという構造で、謎がある分だけより料理が美味しそう。
この間、ワカコ酒をテレビでみて、そしてこの本を読んで、「いきつけ」って必要だよなぁとしみじみ思う。金沢時代も大阪時代もいきつけってあったのに、こっちに来てからなかなか難しい。悲しい。
それにしても、2人はどうなるんだろうねぇ。 -
Posted by ブクログ
『お話、お聞きしました』『この本を読んでいただければ、(略)不思議に思っていることの答えが見つかるかも知れません』
古書カフェ<すみれ屋>の古書スペース店長で名探偵の紙野君、お客さんたちの困り事や不思議な話を聞くとたちどころにその謎を解き明かす代わりにそのヒントになる本を差し出す。
婚活で良い感じのデートを終えたはずなのに辛辣なお断りメールを返されて困惑している男性には千野帽子『俳句いきなり入門』
グルメレポート番組のロケ本番で事前の打ち合わせと違うネタを出された謎には古川緑波『ロッパの悲食記』
娘の不可解な脅迫状に戸惑う母親には藤子・F・不二雄『ヒョンヒョロ』
シェアハウスのランチ会で起きた非常ベル事件にはカポーティ『銀の酒瓶』
今回は割とストレートなお勧め本だったように思える。が、やはり紙野の考察は一歩深い。
紙野の本を通してのなぞ解きという一見回りくどいやり方は、悩みを抱えた本人がその問題と向き合う時間、考える時間を与える意味があるということかとも思った。
本を読みながら相手の気持ちになってみる、相手の事情を考えてみること、すみれやほまり同様たとえ謎が解けなくても考えるということが大切ということだろうか。
これまではすみれが同じ本を買って、紙野に自分なりのなぞ解きを聞いてもらうというパターンだったのが、押しかけ弟子ほまりが入り、さらには紙野に弟子入り志願する女子大生・花音も…とどんどん同じ本を買う人間が増えている。
かつて自分のトラブルを解決してもらった常連客たちは紙野が本を出すと『おおっ』『この展開は…』と思わず興奮している。
古書の売り上げが増えるのは良いことだけれど、紙野本人は自分が名探偵だとは思っていないし、あくまでも古書店店主という立ち位置らしい。
第一作からどの程度の月日が流れたのかは分からないが、すみれと紙野の関係は相変わらず。
だが今回初めてご対面となった紙野の叔父によれば、紙野はすみれのことをベタ褒めらしいし好意を持っていることはバレバレのようだ。元来『女性に不器用』で『度胸がない』とのこで進まないのも仕方ない。
一方のすみれも今の紙野との『理想的な関係』を壊すのが怖いらしく、当分はこのままだろうか。読んでいるこちらも今どき結婚にこだわる必要もなし、互いがそれで良いなら良いじゃないかと見守っている。
一方で紙野はこれまでにも何組かのカップルのキューピッド役を務めていて、今回もそのうちの一組が結婚パーティをすみれ屋で行うこととなった。
ほまりの『それだけのすごい力を、なんで他人じゃなく自分のために使わないんでしょうね』という疑問も分からなくはないけれど。
※シリーズ作品一覧
全てレビュー投稿あり
①「古書カフェすみれ屋と本のソムリエ」
②「古書カフェすみれ屋と悩める書店員」
③ 本作