里見蘭のレビュー一覧
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ネタバレ古書カフェすみれ屋シリーズ2弾。
あいかわらずすみれ屋の料理がめちゃ凝っている。
あまり料理にこだわりのない自分としては、すみれの料理への探求心にひれ伏すばかり。
一人でこれだけの料理の仕込みから片付けまでやってたら、まわらないんじゃないか…と心配してたら案の定。
今回からすみれ屋のファンで、おいしいものが大好きな新キャラほまれも加わった。
すみれの料理のファンを自認するだけあって、一層すみれ屋の料理の描写が詳しく、そして美味しそうに表現されてる。出てくるメニューを読むたびにググってしまう。
ほろ酔い姉さんの初恋…酒を愛する32歳独身女性の初デートの失敗の訳
(パテ・ド・カンパーニュを使 -
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内容(「BOOK」データベースより)
僕の自殺未遂。母の死。失われた“あの日”の記憶。ひきこもり続けて、もう四年。父が、家に傍若無人な赤ん坊を連れてきて、僕の生活は、無茶苦茶になった。でも、生きる目的は復活。
漫画チックな表紙で少しひるみながらも、あらすじがどうにも気になって購入。
所謂ニートが、見知らぬ赤ちゃんを世話する事によって次第に上向きになって行く話ですが、母親は死別で、父親も序盤で無くなる為結構かわいそう。21歳時分で同じ境遇になったら絶望ですね。
成長小説、叙述ミステリーが混ざっているので結構盛り沢山なんですが、それを感じさない纏まりが有って、物語としてとても面白かったです。この -
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ネタバレどストライクでした!
本に惚れ込み、それを売る人たち。
そこに関わるすべての職種
すべての立ち位置から
本を作り 売ることの何もかもが
描かれている おそらく稀有な一冊。
その人たちがお仕事、日常の中に抱える
ジレンマ、苦悩、反発、哀しみ、喜び、
一体感、達成感、ときめき、愛惜……
ここまでがっつり描きこまれていると
もう本を愛する者にはたまりません!
ひとりひとりの個性もメリハリがきいて
ストーリーにも背景にも 不足や無駄を
まったく感じなかった。
校閲ガールより
わたしはこちらを推したいです。
作者の綿密な取材力と筆力を
堪能してください。 -
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失恋と失業。二十歳の女性・沙智は、不幸のどん底に。そこでアパレルで働いた知識を活かし、ファッション誌の編集者になろうと一念発起し、出版社に就職することに。
配属されたのは販売促進部。本に興味のない沙智は、上司や他部署のスタッフ、また書店員達からあまりの無知に呆れられるが、書店での研修や、無名の作家の作品を売るための販促プロジェクト等を通して、徐々に仕事に熱を感じるように。
本、書店、編集、流通、出版界を巡る様々な知識が網羅されている。著者の取材能力の高さを感じた。
(印税に関しても知識がついた。印税は大体10%らしい。1000円だとしたら100円。そして芥川賞にノミネートされたとしても、初版は -
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アパレル業界からファッション雑誌の編集に転職を希望するも、業界の知識ゼロなのに販売促進部に配属された女の子の話
業界の知識がゼロなので、同じく何も知らない読者層にもわかりやすい
書店や編集視点の作品はあるけど、販売促進や流通システムの視点で描く作品は珍しいかな
書店研修の部分では書店あるあるも紹介されてるし、出版業界全体を網羅している
(「暴れん坊本屋さんでもあったネタだなぁ」とか思ってたら、参考資料で暴本が載ってて「あ~、やっぱり」と思った)
ちなみに、似たような名前の出版社が多いというところで、うちの会社の名前があって、ちょっと笑える
うちも一応出版社なんだよなぁ(笑)
あと、作中の書 -
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アパレルショップをリストラされた沙智は心機一転、ファッション誌の編集者を目指して出版社へ入社するが、配属されたのは販売促進部…どこそれ?なにする部署?…とお話が進んでいく。個性豊かな周りの人物に囲まれ、無名作家の小説をミリオンセラーにせよ、と命令され必死に奮闘する沙智。
本当に登場人物が個性豊かに描かれていて、文章も少しコメディが混じっていて思わずクスッと笑えます。以下、気に入った文章。
沙智も理子も酒が好きだ。専門学校時代も、同級生たちから、その飲みっぷりを「おやじみたい」とよくからかわれた。不本意だ。そんじょそこらのおやじには負ける気がしない。
どうしてだろう。ぴかぴかの新車としてこの