里見蘭のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ古書カフェすみれ屋シリーズ2弾。
あいかわらずすみれ屋の料理がめちゃ凝っている。
あまり料理にこだわりのない自分としては、すみれの料理への探求心にひれ伏すばかり。
一人でこれだけの料理の仕込みから片付けまでやってたら、まわらないんじゃないか…と心配してたら案の定。
今回からすみれ屋のファンで、おいしいものが大好きな新キャラほまれも加わった。
すみれの料理のファンを自認するだけあって、一層すみれ屋の料理の描写が詳しく、そして美味しそうに表現されてる。出てくるメニューを読むたびにググってしまう。
ほろ酔い姉さんの初恋…酒を愛する32歳独身女性の初デートの失敗の訳
(パテ・ド・カンパーニュを使った飴色玉葱のタルティーヌ)
書店員の本懐…センスあるPOPを作る後輩に嫉妬してしまう先輩が原点に立ち返る(フィーリズチーズサンドイッチ、パン・シュープリーズ)
サンドイッチ・ラプソディ…老人性うつになったおばあちゃんが呟いた、ジョーさんのハンバーガーの謎解きと、ホットドッグをテーマにした新作メニュー開発に追われる話。ジョーからそこまで連想できるかぁ!!紙野は神か!(チリドッグ、スロッピージョー)
彼女の流儀で…華道家元のぼっちゃんの彼女が、結婚を反対している彼の親族に料理を振る舞うことになった。
綿密に打ち合わせしたのに、当日彼女が作ったメニューは打ち合わせと全く別メニュー。
彼女に理由を聞くと、理由が分からないなら別れると通告される。(ビーフタキートス)
古典落語…長屋の花見
脳の右側で描け
著ウディ・アレン これでおあいこ
著幸田文 台所のおと -
Posted by ブクログ
内容(「BOOK」データベースより)
僕の自殺未遂。母の死。失われた“あの日”の記憶。ひきこもり続けて、もう四年。父が、家に傍若無人な赤ん坊を連れてきて、僕の生活は、無茶苦茶になった。でも、生きる目的は復活。
漫画チックな表紙で少しひるみながらも、あらすじがどうにも気になって購入。
所謂ニートが、見知らぬ赤ちゃんを世話する事によって次第に上向きになって行く話ですが、母親は死別で、父親も序盤で無くなる為結構かわいそう。21歳時分で同じ境遇になったら絶望ですね。
成長小説、叙述ミステリーが混ざっているので結構盛り沢山なんですが、それを感じさない纏まりが有って、物語としてとても面白かったです。この手の本は読みやすいようにおちゃらけが有る事が多いですが、ライトな読み口に関わらず重い内容でおちゃらける事無く書き進めていてとても好印象でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレどストライクでした!
本に惚れ込み、それを売る人たち。
そこに関わるすべての職種
すべての立ち位置から
本を作り 売ることの何もかもが
描かれている おそらく稀有な一冊。
その人たちがお仕事、日常の中に抱える
ジレンマ、苦悩、反発、哀しみ、喜び、
一体感、達成感、ときめき、愛惜……
ここまでがっつり描きこまれていると
もう本を愛する者にはたまりません!
ひとりひとりの個性もメリハリがきいて
ストーリーにも背景にも 不足や無駄を
まったく感じなかった。
校閲ガールより
わたしはこちらを推したいです。
作者の綿密な取材力と筆力を
堪能してください。 -
Posted by ブクログ
失恋と失業。二十歳の女性・沙智は、不幸のどん底に。そこでアパレルで働いた知識を活かし、ファッション誌の編集者になろうと一念発起し、出版社に就職することに。
配属されたのは販売促進部。本に興味のない沙智は、上司や他部署のスタッフ、また書店員達からあまりの無知に呆れられるが、書店での研修や、無名の作家の作品を売るための販促プロジェクト等を通して、徐々に仕事に熱を感じるように。
本、書店、編集、流通、出版界を巡る様々な知識が網羅されている。著者の取材能力の高さを感じた。
(印税に関しても知識がついた。印税は大体10%らしい。1000円だとしたら100円。そして芥川賞にノミネートされたとしても、初版は5千部とか、そんなに多くないらしい。作者の今までの経歴や作品の系統にとって部数は決まるのだとか。事前重版って言葉も初めて知った。)
しかし沙智が1年目にしては、中盤に先輩に知識を披露し、「間違っている」と生意気な口を利いたりするとこには少しイラっとした。また途中、合コンで知り合った男性と性交してしまうシーンとかも余計な気がしたが。
終盤でしでかす彼女の大きなミスには、こっちも思わず手に汗握った。皆、一体となって解決に臨むのだが、そこも気持ちが良かった。多くの本が読まれることなく死んでいく倉庫の様子も、頭の中で想像が出来た。同じ本好きとしても悲しい絵だよな…。
やっぱり本って良いな。うん。どんなに技術が進歩して電子化が進んでも、私はこの紙をめくる感覚がたまらなく好きだ。
彼氏にはフラれ、アパレルショップはクビになった沙智。心機一転、ファッション誌の編集者を目指して出版社へ転職するが、配属されたのは、書店営業を行う販売促進部だった。しかも、初版1万部にも満たない無名作家の小説を『ミリオンセラーにせよ』との特命まで課せられた!営業、編集、取次、そして書店員をも巻き込んで、沙智は次第に火をつけていくが…。
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何もかもうまくいかずに落ち込んでいる正岡沙智が、心機一転出版社に転職し、憧れの編集部ではなく、不本意な販売促進部に配属されてやる気をなくすが、そこから這い上がって周りの人たちにも助けられて成長するというお仕事サクセス物語である。沙智の職場は出版社だが、書店の事情や、配本の仕組みなど、本が流通する仕組みの解説書のような趣もあり、その大変さはよくわかるものの、その辺りにやや説明じみた印象を受けなくもない。登場人物は、出版社の社長をはじ -
Posted by ブクログ
アパレル業界からファッション雑誌の編集に転職を希望するも、業界の知識ゼロなのに販売促進部に配属された女の子の話
業界の知識がゼロなので、同じく何も知らない読者層にもわかりやすい
書店や編集視点の作品はあるけど、販売促進や流通システムの視点で描く作品は珍しいかな
書店研修の部分では書店あるあるも紹介されてるし、出版業界全体を網羅している
(「暴れん坊本屋さんでもあったネタだなぁ」とか思ってたら、参考資料で暴本が載ってて「あ~、やっぱり」と思った)
ちなみに、似たような名前の出版社が多いというところで、うちの会社の名前があって、ちょっと笑える
うちも一応出版社なんだよなぁ(笑)
あと、作中の書店名・作品名は実名ではなく改変してるのに、出版社は実名なのね
あ、でも江國香織とかフェアで紹介されてた本と作家さんは実名
実名の基準は何だ?
ちなみにストーリーに全く関係ないけど、マンガでは恐らく「第七女子会彷徨」がプッシュされてるけど、「それでも町は廻っている」の下位互換と個人的には思う
書店のと店長さんの結末がリアルで好感が持てる
現実、そんなに甘くはないっすよね
さて、物語の根幹のミリオンセラーを仕掛ける部分だけど、単行本は僕の読書傾向にまったくかぶらないからなぁ
単行本で質の高い作品をだして文庫化という理屈もわからないでもないけど
文庫の方が安いし、解説もついていてお得だし、コンパクトで持ち運びやすくて読みやすいので
「待っていれば2年くらいで文庫化するし~」と思って、好きな作家さんでも文庫まで待っちゃうんだよね
どうせ世の中には読みたい本が捨てるほど出版されてるわけだしね
以前、京極夏彦が単行本、文庫本、電子書籍を同時に出版するという事をやって、「それでも単行本を買う人はいる」って事を証明してたけど、その後はどうなったのかね?
賞の対象になるのは大抵単行本だし、単行本を読む人達って、「とっても少数な本好き」+「売れてるものを読む」という馬鹿なので、どうしても世間の感覚とはずれちゃうよね
出版方法や流通から販売まで広く描いている作品なだけに、今後の出版業界がとても心配になってしまった
どうにかしなきゃいけないんだろうけど、これといった打開策はないよなぁ
と、ちょっと暗くはなってしまったけど、良い作品でした -
Posted by ブクログ
アパレルショップをリストラされた沙智は心機一転、ファッション誌の編集者を目指して出版社へ入社するが、配属されたのは販売促進部…どこそれ?なにする部署?…とお話が進んでいく。個性豊かな周りの人物に囲まれ、無名作家の小説をミリオンセラーにせよ、と命令され必死に奮闘する沙智。
本当に登場人物が個性豊かに描かれていて、文章も少しコメディが混じっていて思わずクスッと笑えます。以下、気に入った文章。
沙智も理子も酒が好きだ。専門学校時代も、同級生たちから、その飲みっぷりを「おやじみたい」とよくからかわれた。不本意だ。そんじょそこらのおやじには負ける気がしない。
どうしてだろう。ぴかぴかの新車としてこの部屋に入ってきて、スクラップになって送り返されるような気分がするのは。
有森は沙智を見つめる。自分の言葉を浸透させるかのように。