行成薫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ごはん小説シリーズ3作目。
今作も前作にも登場の人たちが「食」に拘り「食」で人を繋げて美味しい料理を提供し、みんなが幸せに感じる短編となっている。
○YORO〜キッチンカーを経営している綱木が、お世話になった料理人・前沢の孫娘のためにオムライスの作り方をレクチャーし、ついにはキッチンカーでもオムライスを…。
○夏の鉄板前は地獄〜大学の同級生の地元で海の家でバイトをすることになった海夏人が、焼きそばを作り続ける。夏だ!これこそ夏!そして焼きそばはテッパン!
○サンクス・ギビング〜TV番組でADを務める野村千秋が、オーベルジュを取材することになり同行した先に実家(パセリ農家)があって…。
○マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン〜亡き夫の50回忌法要を終えた貫井冬美が、これまでの人生を振り返る。原点ともなる豚汁は、ここだったのかと。
今回は、短編の間におむすび交響曲が入る。
季節を巡って短編にも関係する内容は、やはり読んでいてもこれまでの繋がりを感じて安心できる。
おむすびと豚汁の組み合わせと母が祖母から継がれたおむすびは、今度は娘の秋穂へと継がれていくのだろう。
秋穂の旦那さんが高井直というのもこれも不思議な縁。
人の繋がりも感じるが、もちろん食に関しても深く愛情を感じる。
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Posted by ブクログ
「本日のメニューは。」からの繋がりも発見できて楽しめ、さらに「食」のこだわりもバージョンアップしつつ、人との関わりも濃密になっていく。
○ほほえみ繁盛記〜夫の死後、ひとりで切り盛りしていた女将さんが、見た目がオムライスのかつ丼を生み出した理由は…。
○スパイスの沼〜キッチンカーを綱木に任せて店舗を持った井上が、品数を増やすために考えたのはカレーで、スパイスの沼に入り込み…。
(ロコ・モーションのその後…井上に娘が誕生して現在、妻のお腹には第2子が)
○オンリーワン・イズ・ナンバーワン〜贔屓にしていた『らーめん味好』のマスターが亡くなり、愛好家仲間から引き継ぎを提案された西山すみれが、マスターと同じ店で修行していた『中華そば・ふじ屋』に助けを求め、店主の弟子らしき池田から指導を受けるが…。
(四分間出前大作戦でも活躍したアスリート系の池田くんが、熱い)
○ハッピーバースデー・トゥー・ユー〜『パン工房ぱんややん』の跡継ぎである長男・照星が、独立して米粉のパン屋を開業したのは、小麦アレルギーの女の子との出会いがあったから。
この長男もとにかく熱い、思い立ったら即行動するし、彼は他の店主も巻き込んでいく。
どこからそんなパワーが…と思うのだが、やっぱり根っこはみんないっしょで「美味しいごはんを食べてもらいたい」のと笑顔だろう。
今作品の短編の間に「ブルーバード・オン・ザ・ラン」を挟んでいる。
これはフードデリバリーでバイトをしているのは、おむすび狂詩曲で登場していた女子高生・日野ひかりの友人で高根実里である。
フードデリバリーをしながら見えてくるものも短編と関連があって楽しめた。
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Posted by ブクログ
「食」をテーマに日常から起きた食べることのそれぞれを描いた短編集。
表紙のおむすびも美味しそうで…迷わずに手をとった一冊。
美味しそうな描写だけではなく、食べたくなり、作ってみたくなる、そして涙腺も緩む人情物語でもある。
○四分間出前大作戦〜入院している父にラーメンを食べさせたい兄弟に協力したのは…。
○おむすび狂詩曲〜メシマズ母のマズメシを回避して『おむすび・結』に通う女子高生。
○闘え!マンプク食堂〜ボリュームたっぷりでおかわり無料は、店主の思いから始まった。
○或る洋食屋の一日〜50年間継ぎ足して作ってきたドミグラスソースに対するシェフの思い。
○ロコ・モーション〜会社を辞めた夫が始めたのはキッチンカーで、究極のロコモコにプラスしたのは…。
儲けることより、称賛されることよりも「人を幸せにしたい」という気持ちで料理することが自分の幸せにもなる。
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Posted by ブクログ
ネタバレ良い話だらけで、共感できる話も多い。
ジンが願いをかなえてくれない
→ジンは最終的に彼氏かなんかの比喩話かと思いながら読み始めてみれば、本当に魔人だった。そして良い人。
子供部屋おじさんはハグがしたい
→ダンスゲームに取り組む子供部屋おじさん。真剣に取り組むうちに、色んな人と関わったり容姿も変わったりいつの間にか捻くれた性格も改善が。1番共感し、1番好きな話。
屋上からは跳ぶしかない
→ビルからビルへ。人間関係で距離を感じても、ちょっと歩み寄れば意外と大したことないものである。言葉を交わして仲良くはなるが、この話の中で下手に2人がくっつかないのが良かった。
ユキはひそかにときめきたい
→ときめき!欲しい!
妻への言葉が見つからない
→感動系。恋人や死者に対してでなくても、現状報告でもなんでも、手紙を書くこと自体で自身の心の整理ができそう。
パパは野球が下手すぎる
→なぜパパはキャッチボールを嫌がるのか。この話だけは野球やスポーツはそんなに好きじゃないのもあり共感は微妙だったが、話として悪くなかった。
人にすすめたくなる1冊になった。