【感想・ネタバレ】彩無き世界のノスタルジアのレビュー

あらすじ

過去を捨て、裏社会で生きる「交渉屋」のキダ。キダに仕事を発注、交渉時に使用する銃器や爆発物を調達するなど、表向きの輸入代行業とは別に裏稼業を営む会社「川端洋行」に、ある日両親を殺されたという少女・彩葉(いろは)が訪れる。その子の世話を押し付けられたキダは彩葉を匿うことになり、奇妙な共同生活がスタートする。彩葉と暮らすうち、孤独に暮らしていたキダの世界に鮮やかな色が満ちていく。しかし、その裏で蠢く影が、次第にキダを飲み込もうとしていた。やがて明らかになる彩葉の真実とは――。『名も無き世界のエンドロール』の結末から五年後、切なく忘れがたい「企み」の物語。

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Posted by ブクログ

暴力団の事務所に単身乗り込み、自分と組長にガソリンをかけ、土下座しろと言う交渉屋キダ。この状況でタバコに火をつけてほりなげるなんて頭の線が切れているとしか思えない。

生きることに何の意味もなく、世界がモノトーンにしか見えないと言うキダ。

このモノトーンの世界が、敷き詰められたモミジの絨毯の上を軽やかに走ってくる彩葉によって色のある世界に戻るまでの話。この対比が美しい。

話の筋は全く違うが、映画のLEONを思い出した

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2025年09月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

以前「名もなき世界のエンドロール」を映画鑑賞した。
その続編とあったので、映画の原作である前作を読んでいなかったけれどなんとなく手に取ってしまった。

映画の内容も細かい内容や登場人物の名前も忘れていたけれど、新鮮な気持ちで面白く読めた。
でも、やっぱり「名もなき世界のエンドロール」を読んでから続編を読めば良かった!と後悔しました。
きっと、登場人物の心情もエピソードの繋がりももっと深く感じられたと思う。ナポリタンも赤信号も。

タイトルの「彩無き世界」がさみしいほどその通りで、切なかったけれど、キダちゃんにこれからの人生は楽しんでいいんだよというラストに安心した。
もっとカラフルな世界で生きていって欲しい。
多分過去の記憶も埋まらないさみしさも抱えながらだろうけれど、それでも。

行成薫さん初でしたが、また好きな作家さんが増えました。

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2024年05月06日

Posted by ブクログ

交渉屋 キダ の前に現れたのは小5の彩葉。危ないおぢさんと小さな娘っ子のかみ合わないけど離れられないしがらみが、傍から見てると微笑ましくなってくる。周りの大人たちはまぁ世間的には悪者の部類なんだろうけど何だか憎めなくて、頬が緩んでしまう。

そんなおはなし

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2024年01月26日

Posted by ブクログ

なもなき世界のエンドロールの続編!

一人ぼっちになってしまったキダは、不法な手段で交渉事をまとめる交渉屋のサワダマコトになっていた。
色を失った世界で孤独に生きる彼の前に、両親が殺されたと自称する少女 彩葉が現れて一緒に暮らすことに!?

色なき世界で生きるキダは何を思うのか?
これは再生の物語かと思いきやヤクザと殺し屋登場で事態は切羽詰まっていきます・・・


名も無き世界のエンドロールを読んでからだいぶ時間が経ってしまいました。
ちょっと復讐しないと意味が分からないところがありました。

どちらも未読の方は一緒に読むのをお勧めします!

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2023年12月18日

Posted by ブクログ

ちょっとハードボイルドで何とも切ない物語でした。幼い子供が苦しくて辛い目にあっているのは読むのが少し辛いですが、最後には報われると信じて読み進めました。
一応ハッピーエンドなのでしょうが、やっぱりちょっと切ない。それと、悪役の井戸が最後には少し良い感じのキャラになってる所はなんだかなぁ、、って思いがしましたが、なかなか良い小説でした。またこの作家さんの小説を読んでみようと思います。

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2024年02月25日

Posted by ブクログ

マコト、いや、交渉屋でビビリストのキダちゃんの物語。
色付きのない世界で過ごすキダちゃんの前に現れた小5の女の子、彩葉イロハ。キダちゃんの世界が少しずつ色づいていくのが嬉しい。
15年経って成長した彩葉とキダちゃんがみたいな。

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2024年01月18日

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