行成薫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
はぁ……良かった。
行成さんの食べ物小説が大好きなんですが、今回は1~2巻を更に上回るおもしろさでした。
作中の『料理は人を繋ぐ』のフレーズ
本当にその通りだと思います。
温かく、ときに苦い、思い入れのある料理が紡ぎだす物語に感情が忙しかった!
特別好きだったのは、
「夏の鉄板前は地獄」
めっちゃ楽しそうで羨ましかった。テンションが上がり、ニマニマしながら読んだ。
私も鉄板で「しゃりん」がやりたい。
「マイ・ハート・ウィル・ゴー・オン」
東日本大震災の描写あり。大きな悲しみと温かな思い出の詰まった豚汁の物語にしんみり。
きっと、知らない間に誰かを励まし、励まされてる。
ちょっと切なく爽 -
Posted by ブクログ
ネタバレ表紙の絵に惹かれて何気なく手に取ったのだけれど、すっごい良かった!
どれも変化に富んでいて、無理なく納得のいく展開で、そして明るく希望のある終わり。ほっこりする。
作者の作品初めて読んだが、こんな人がいるなんて知らなくて驚いた。
青山美智子作品が好きな人にはオススメしたい。
yudouhu氏の装画はものすごく良いのだが、逆にこの装画とタイトルで敬遠される場合もあるのかもしれない。私はここに惹かれたが。
1.ジンが願いをかなえてくれない
初香はマリカと入れ替わり、戻り、マリカの体の傷は消えた。そしてジンは人間に。最後の文にズキュン。打ち砕かれた。
「せめて手ぐらい繋いだっていいじゃん、と思うの -
購入済み
類を見ない良質なノベライズ
原作者のフォローが手厚かったのかもしれませんが、ここまで筆力のある作家にノベライズを描いてもらえるというのは、原作者にとっても幸せなことだったんじゃないでしょうか。見事です。
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Posted by ブクログ
食にまつわる連作短編集。
とても良かった。
前作「本日のメニューは」を読んでいると面白さがさらに有るが、今作から読んでも十分に面白い。
前作を読んでいると、あの人が!とかあの店こうなったか!となることでしょう。
食にまつわるドラマがどれも魅力的であるが、出てくるキャラクターもまた魅力的である。
パン屋の兄ちゃんと姉ちゃんは勢いのあるいい人で自分の周りにいると疲れるかもしれないが楽しいだろうな。
米粉パンの話はラストまで読んでいると涙ぐんでしまった。
デリバリー少女の話がいい具合のアクセントになっている。
やっぱり今作も美味しそうな物だらけでどれも食べてみたいなぁ。
このシリーズは今後も続いてい