行成薫のレビュー一覧
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ネタバレ大学生・御名掛幸菜が、「ゾンビロード」とまで呼ばれる寂れた商店街を立て直す為に選ばれた、アドバイザー瀧山クリスくんの、アシスタントになって、奮闘するお話。
主人公の幸菜ちゃんが、今時の悩める大学生で、なんとも健気。商店街とそこに住む人々と関わっていくたびに成長していくのは、見ていて面白い。
老舗の和菓子屋さんの家族関係、お寿司屋さんの父娘問題、最終的にクリスと祖父や父との過去まで出てきて、なにもかもが繋がっている。色々伏線回収。
ちょっと繋がりすぎかな?という感じがしないでもないけど、明るい未来が見える結末で良かった。
タクシー運転手のお父さんの守るべき一番大事なもの、の件は良かった。というか -
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第二次世界大戦下、神戸で商社を営む夫・優作と、その妻・聡子の物語です。
商談のため満州に赴いた優作が、ある国家機密事項を知ってしまったことをきっかけに、夫婦は軍関係者から目を付けられる存在になります。
優作が「スパイ」と呼ばれようとも、夫の考えを否定せず、ただひたすら側にいて支えようとする聡子の姿が印象的でした。
贅沢が禁じられ、国に背く思想を持つものは容赦なく弾圧されていた時代。
そのような状況下でも、「自由」でいることを諦めず行動を起こした人がいたから、今の私たちの生活が成り立っているのだと思います。
食べたいものを食べ、着たい服を着て、好きな場所に遊びに行けることがどれほど幸せなことな -
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ネタバレ北中の七不思議の一つ、怪盗院ビジブル。北中の生徒の一番大事なものを盗む。その謎と、取り巻く生徒や先生のお話。
生徒の悩みが、割と身近なものから、なかなかヘビーなものまであり。窃盗証の話については、ちょっと重かったけど、部活の事とか、スマホの事とか、また教師側(大人側)の悩みなど、興味深く、面白く読めた。
最後に「怪盗インビジブル」とは何か?の謎ときが語られており、それもまたスッキリして良し。その正体が、教師のお話とリンクしてたり、時間の経過もわかりやすくて面白かった。
少し、予定調和すぎる部分もあるけど、初代?怪盗インビジブルが亡くなっていたり、偽の怪盗は学校を去ることになったり、ちょっと辛口 -
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表紙やあらすじを見る限り、爽やかな青春小説かと思いきや、ディープすぎる群像劇でした。
物語の構成は、時系列がバラバラで進行しています。その瞬間での出来事を説明するために事前に過去の出来事を振り返るという形になっています。ジグソーパズルをはめていくように出来事だけでなく、登場人物の正体も段々と明らかになるので、ジワジワと迫ってくる感覚が良かったです。
文中には友達を「トモダチ」とカタカナ表記しています。脳裏をかすめたのは、浦沢直樹さんの「20世紀少年」。
この作品では、平仮名表記ですが、近からず遠からず類似しているところがあり、ある意味祀っています。
友達の定義ってなんだろう?友情の定義って -
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切ない……
話は、過去と現在を行きつ戻りつだったが、とても読みやすかった。
温かな気持ちにしてくれるけれど、でもとても切ない気持ちが残った。