梁石日のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
目をふさぎたくなるような描写が多々あり、でもそれが決して過剰表現ではないんだろうと感覚的に思うのだけれども、きっとそのような場面を目の当たりにしても現実的問題として受け入れられないような内容でした。
貧困で今日食べるものがなくても人生に希望が見出せなくても自殺したいとは考えないらしい。
そこにたくましさと、悲惨な現実が日常化してしまっている環境の重さを感じました。
家族の生活を支えるため子供が働かざるを得ないのは理解できる。
でも、家族のためって勝手なエゴを押しつけて子供を売り飛ばしたらいかんだろ。
そしてそのお金でテレビとか買ってんじゃねー。
ものがあふれている、何不自由ない毎日、それに感謝もできていないという自分の環境をせめてせめて見つめなおそうと思いました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読み終えて本作に書かれている内容がフィクションである事を願いながら、その可能性は限りなく0に近いのだろうと思うと心が痛む。
日本でも貧困ビジネスと呼ばれる問題があるが、世界に目を向けるとそこには金の亡者、いや、もはや人ではない魑魅魍魎達のために犠牲となる罪のない子供達がいる。
幼児売買、幼児売春、臓器売買等、金に取り憑かれた者達の飽くなき欲望を満たす為に同じ世界に生まれた同じ人間の子供が単なる商品として取り扱われ、用がなくなるとゴミと同じく捨てられていく。
1人でも多くの方に読んで欲しいと思える一冊です。
説明
内容(「BOOK」データベースより)
貧困に喘ぐタイの山岳地帯で育ったセンラーは、もはや生きているだけの屍と化していた。実父にわずか八歳で売春宿へ売り渡され、世界中の富裕層の性的玩具となり、涙すら涸れ果てていた…。アジアの最底辺で今、何が起こっているのか。幼児売春。臓器売買。モラルや憐憫を破壊する冷徹な資本主義の現実と人間の飽くなき欲望の恐怖を描く衝撃作。 -
購入済み
どうして「睡魔」なのか?
作者の他の作品がえぐそうなので、比較的読みやすそうな「睡魔」を読みました。
主人公と周りの人達にツッコミどころがたくさんありながらも、それは読者だからであって、私が現実にその立場なら冷静でいられそうにありません。
数少ない人達だけが良心的で、他の人達は人としてどうか、というような人達です。
初盤はちょっと冗長ですが、途中から引き込まれました。
梁ソギル氏の文章は魅力的だと思います。
マットの描写が気持ち良さそうで、欲しくなってきてしまいました。
あれ?私はセールスに巻き込まれるタイプ?
気をつけないと。
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Posted by ブクログ
この本の題材は、タイを舞台にした少年少女達の売買、
売春、そして臓器提供。
ノンフィクションでもドキュメンタリーでもなく、分類すると
すれば、「事実に基づいた小説」ということになるんだろう。
この題材でノンフィクションにするには危険すぎて、この
悲惨な現実を世に伝えるには、「事実に基づいた小説」
という形をとる以外にはなかったのかなという気がする。
こんな凄惨なことが根絶できない理由の一つには、需要と
共有のバランスが保たれているという現実と、そのバランスを
利用し、肥大化させるシステムの存在がある。
国から見離され、事実上隔離され、生きてゆくには自分の
子供を売るしかないという人達。一方には、幼い子供達を
性の玩具としてしか見ない変態達。さらに、この需要と共有
のバランスに群がる悪党達。加えて言えば、この悪党達も
親から売られた、あるいは捨てられたという過去を持つ。
幾重にも織り重ねられ、強固で複雑怪奇なこのシステム。
この織りが解かれる時は果たしてくるのか、悲観的になって
しまう。 -
Posted by ブクログ
内容(「BOOK」データベースより)
貧困に喘ぐタイの山岳地帯で育ったセンラーは、もはや生きているだけの屍と化していた。実父にわずか八歳で売春宿へ売り渡され、世界中の富裕層の性的玩具となり、涙すら涸れ果てていた…。アジアの最底辺で今、何が起こっているのか。幼児売春。臓器売買。モラルや憐憫を破壊する冷徹な資本主義の現実と人間の飽くなき欲望の恐怖を描く衝撃作。
この本を読んだ時に受けた衝撃は未だに忘れられません。が、あくまで創作にも関わらず、事実であると言ってしまったのが良くなかった。ソースも無しで想像のみで書いたとしてもこの作品の価値は変わらなかったのにそこはとても残念です。 -
Posted by ブクログ
梁石日さんの著書は初めてです。
この本も随分昔に買って、、、、なが~~~~い間、本棚で眠ってました。なんで買ったのかなぁ?
著者、、並びに主人公が在日朝鮮人。
ご自身がモデルと言われてます。
はじめはダラダラと物語が進行してたんだけど途中からのめりこんで読みました。
最初、マルチ商法を覚めた目で見ていた主人公がどんどんとぬかるみに陥るようにマルチ商法にのめりこんでいく様がうまく描けてます。
この主人公の周りの世界、そしてマルチ商法の世界、今の時代にもきっとあるんだろうなぁと思わせますね。
そしてそこには色恋沙汰と暴力がお金と複雑に絡み合い、糸を紡ぐように存在してるんでしょうね。
なので読み進むにつれて引きずり込まれていくんだろうな。 -
購入済み
今にどう活かす?
不都合な真実をどう受け止め、今にどう活かすのかが問われている時代。
李承晩ラインに強制連行
互いに嘘だ捏造だと水掛け論を繰り返していても発展性はまるでない。
感情を政治に利用されている現実を知り、その目的を知ろうとすべきだ。 -
Posted by ブクログ
あまりにも 朝鮮のことをしらない。
それを覚醒させるような 大胆なテーマ。
36年間 日本が占領していた。
そのことが、朝鮮という国を 大きくゆがめた。
在日であると言う アイデンティティが
朝鮮とは 何かを問いかけながら
その中で、日本との関係を浮き彫りにする。
作家 朴敬徳は 在日で 奇妙な夢を見た。
あなたは殺されるといわれ、
殺し屋に 殺せと言ったオトコを
逆に殺せと言って 殺した夢を見る。
そして、韓国に出版パーティのために韓国に初めて行き
自分のふるさと 済州島まで 行った。
そこで、自分の戸籍を見ると 1944年に
自分は 死んだことになっていた。
死んだことにしたのは いとこの 朴大順 だった。
なぜ そうしたのか?
そのことを 飲み友達である 村中と一緒に
朴大順の家にいくが あったオトコは 大順ではなかった。
そして、そのオトコは あった日の夜に 殺されるのだった。
第2部 場面は、急激に変化する。
1945年 日本の敗戦を迎える直前。
金満義が 日本軍の手先となって 朝鮮人を殺戮していた。
そして 敗戦。金満義は じっと、その時期の到来を待つ。
刑務所からでて、朝鮮の解放を知った人々の喜び。
新しい朝鮮を作るために、どうするのか。
治安維持隊を設立し 日本人に危害を与えないなどの
動きをする。
日本軍の手先となった 朝鮮人への憎しみは はげしい。
また、親日派の動き。お金をもとに 揺さぶりをかける。
日本から 朝鮮人へと移行するが
その受け皿が ないことが問題だった。
そして、アメリカ軍が 9月8日に 朝鮮に上陸。
何と、アメリカ軍を保護していたのが 日本軍。
歓喜する朝鮮人は アメリカ軍に襲いかかるように見えた。
日本軍は 群衆に向けて 銃を撃つ。
そこから始まる すざまじいばかりの弾圧。
金満義は 復活する。金満義は Z とよばれる。
殺戮したのが 2000人を超えると言う。
それに対する 報復の集団 Y秘密組織。
金満義を 探そうとするが。
第3部に 朴敬徳の死亡戸籍からはじまる
朴敬徳にたいする 執拗な 尾行と 追求。
拷問さえうけるが、
日本の警察と朝鮮の公安の連携。
そして、Zの正体は。
在日であるというアイデンティティが、
すざましいエネルギーで、朝鮮の敗戦から戦後への移行を
渾身に書ききっている。
その筆力に 圧倒された。