梁石日のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
一気に読んでしまった。
最初は、ノンフィクションかと思ったら小説だったのね。
小児性愛は、まったく理解できない。
正常に成長していないアダルトチルドレンが自分の精神年齢に近い存在しか欲情しないのか?
在日の人しか書けない最後、自分が生まれ育った国日本、だけど親の出自により外国人と他人には見られる、
日本にいても、韓国にいても彼は外国人なのだろう。
自国を持っているようで、自国がない。
音羽恵子が最後に選ぶ愛着は、生まれ育った国よりミクロな単位で人への愛着だったんだな。
しかし、私はタイ王国ならタイ人が正さないといけない。
もちろん日本国は、日本人が正さないといけない。
大東亜戦争の戦後処理、G -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった。圧倒的な暴力を持って神話化された父親の人格には、胸糞悪い部分も多々あったけれど、それを凌駕する面白さ、力強さがこの小説にはあった。
ただ、それだけにラストはどうなんだろう。かなり尻すぼみにシュンと終わってしまった感じがある。そういうものだと言われればそうなんだけれど、神話化された父親がどうこの世を全うしたかについては大事なポイントだと思うので、そこにやや不満は残る。
あと文章がちょっと粗いかな。使われている語彙もそうだけど、ちょっと読みにくさはあった。でも、そんなの些細なことだし、基本的にストーリーが完全に読者を飲み込んでいったからそれには天晴と言うしかない。
あと女性への性描写が -
Posted by ブクログ
目をふさぎたくなるような描写が多々あり、でもそれが決して過剰表現ではないんだろうと感覚的に思うのだけれども、きっとそのような場面を目の当たりにしても現実的問題として受け入れられないような内容でした。
貧困で今日食べるものがなくても人生に希望が見出せなくても自殺したいとは考えないらしい。
そこにたくましさと、悲惨な現実が日常化してしまっている環境の重さを感じました。
家族の生活を支えるため子供が働かざるを得ないのは理解できる。
でも、家族のためって勝手なエゴを押しつけて子供を売り飛ばしたらいかんだろ。
そしてそのお金でテレビとか買ってんじゃねー。
ものがあふれている、何不自由な -
Posted by ブクログ
ネタバレ読み終えて本作に書かれている内容がフィクションである事を願いながら、その可能性は限りなく0に近いのだろうと思うと心が痛む。
日本でも貧困ビジネスと呼ばれる問題があるが、世界に目を向けるとそこには金の亡者、いや、もはや人ではない魑魅魍魎達のために犠牲となる罪のない子供達がいる。
幼児売買、幼児売春、臓器売買等、金に取り憑かれた者達の飽くなき欲望を満たす為に同じ世界に生まれた同じ人間の子供が単なる商品として取り扱われ、用がなくなるとゴミと同じく捨てられていく。
1人でも多くの方に読んで欲しいと思える一冊です。
説明
内容(「BOOK」データベースより)
貧困に喘ぐタイの山岳地帯で育ったセ -
購入済み
どうして「睡魔」なのか?
作者の他の作品がえぐそうなので、比較的読みやすそうな「睡魔」を読みました。
主人公と周りの人達にツッコミどころがたくさんありながらも、それは読者だからであって、私が現実にその立場なら冷静でいられそうにありません。
数少ない人達だけが良心的で、他の人達は人としてどうか、というような人達です。
初盤はちょっと冗長ですが、途中から引き込まれました。
梁ソギル氏の文章は魅力的だと思います。
マットの描写が気持ち良さそうで、欲しくなってきてしまいました。
あれ?私はセールスに巻き込まれるタイプ?
気をつけないと。