C.S.ルイスのレビュー一覧
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第二作(カスピアン王子のつのぶえ)で予告された通り、上の二人は今回は登場せず、年下のエドマンドとルーシー、それにいとこのユースチスがナルニアの国に迷い込む。
平和な世を築いたカスピアン王子は、東の海の果てを探検する航海に出発した。その船に乗り込んだ3人が出くわす、奇妙な島々での冒険。そしてとうとうたどり着く東の果てではどんなことが起こるのか。
次はどんな島が?と思わせる展開。
いきなり奴隷商人に捕まってしまったり、
ユースチスが竜にされてしまう島、
目に見えないものたちから声をかけられ、「この魔法を解いてくれ」と頼まれたり…。
ユースチスも初めは癪に触るキャラクターだけど憎めない。
一作目( -
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ナルニア国物語シリーズ、
2冊目は新訳で読んでみた。
つばさ文庫版の新訳ともすこし違うらしい。
わたしは瀬田さんの訳が大好きだけれど、
新訳の河合さんもよかったです。
きちんと原作の雰囲気を残してくれているし、
解説からも愛が伝わる。
いまの子供たちは新訳と挿絵のほうが手に取りやすいだろうなあ。面白い作品なのでおすすめしていきたい。
個人的にはゲド戦記よりは読みやすさがあるシリーズだと思う。あちら自分との戦いだしな、、。
2冊目は「カスピアン王子」
4兄妹の世界では1年しかたっていないのに
ナルニアでは100年以上経過していた、という。
前作で出てきたあの角笛で
ナルニアに再び呼び戻さ -
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映画になってたなぁ、と思ったけど、原作は随分と古かった。50年前て。何がきっかけで流行るか分からんなぁ。
現代人(と言っても1960年くらいの設定だろうけど)がナルニア国に飛ばされて、なぜか最初から善人として扱われてて、人間=善 vs 魔女=悪、という非常に分かりやすい展開。ちなみにモモンガは悪である。そう言うんだからしょうがない。かわいそうに。
でも何が良いって、悪となったら遠慮せずに殺す、殺す。ナルニア国に来たばかりの少年もいきなり剣を持って殺す。改心させるとかそんな甘っちょろい話はなく、お互いに殺すか殺されるかで、さすが1960年。
思いのほか殺伐としてて、掘り出し物だわよ。 -
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『ナルニア国物語』の第2巻の物語の構成は、ある意味とても素朴かも知れません。
解説でも触れられていますが、物語の基本型である日常から非日常への「行って、帰ってくる物語」であり、悪を乗り越えて、魔女に支配された世界の秩序を取り戻し、子どもたちは人間的に成長する。
おそらくこれ以上無いくらい、物語らしい物語だと思うのです。
そんな素朴な物語に味をつけるのが、登場するキャラクターたちと、作者であるC・S・ルイスの語り口であったりする気がします。
ナルニアの国に最初に迷い込んでしまうルーシーの素直な感じであったり、長男のピーターが勇気を示したりと、子どもたちの活躍もさることながら、ナルニア国なら -
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ネタバレ再読。
『ナルニア国物語』第3巻。第2巻から3年後のナルニアを舞台に、カスピアン王とエドマンド、ルーシィ、ユースチスら人の子の航海を描く。
訪れる島ごとに違った冒険があり退屈しない。特に、ユースチスが竜となってしまう島のエピソードは印象深い。
第1巻『ライオンと魔女』において、アスランという存在には「ライオン」「復活」等のキリスト的モチーフが重ねられていた。今巻ではそれに加え、「子羊」「魚」等のモチーフもまた重ねられている。「あちらの世界では、わたしは、ほかの名前をもっている。あなたがたは、その名でわたしを知ることをならわなければならない」というアスランの台詞からも、キリストの象徴を読 -
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井辻朱美の解説はネタバレ
リリアン王から二百年も経つとナルニアの空気も濁ってきて、(20世紀の執筆当時と同じく)“救世主の再来”と思われた獅子があとで「なんであんなに従順に恐ろしいことをしたのだろう」Tyrantだったりする。王と一角獣が殺人をしたのは良くなかったが劫初から植わっていた〈国の守りの木〉を伐ることは、国家反逆罪に当たる。引き返しで名乗り出たのは最悪だった。“保護者”たるべきルーンウィットはあっさり殺され、地球からの二人が事情がわからないのは同じ。
偽アスランは早くに正体がバレるが、
熱望するアスランは姿を見せない。
魔神は実在した。位相転換した世界で〈ナルニアの友〉はMentor