外山滋比古のレビュー一覧
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知的生産のヒントになる本。
・日常生活の改造なくして知的生活はあり得ない。一日一日の生きかたにすべての文化の根源がある。
・子供にとって、遊ぶのに劣らず、こわすことが大きな創造的意義をもっている。
・その分解のプロセスが子供にとって、きわめて鋭い喜びを与えるだろう。
・「わかる」は「わける」「わかつ」ことによって、複雑な全体をときほぐして理解することを言葉の上でもあらわしている。
・いまの学校教育は、(中略)切れ切れの知識がいたずらに集積している“もの知り”でしかないものを育てることが多い。
・発見の方法→比喩(アナロジー)
・目のまわるような忙しい生活の中で、何かのはずみに見出されるしばし -
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さほど新しさはないものの,古さも感じさせない.
講談社版の初版が1977年だという.『思考の整理学 (ちくま文庫)/〃』と内容が多く被っているが,生活寄りの内容という感じ.
私生活改善のための思考の指針としてよいと思う.
正直『思考の整理学』と被る内容が多くて,怠い読書になってしまったけど,散歩の際に思考の中で本書のいう生活の知恵を多少実践してみたことで,本書の価値が多少見えたように思う.
それに加えて,途中で読み止めなかった理由となった『本を読む本 (講談社学術文庫)/M.J.アドラ-,C.V.ド-レン』の一部実践は,まあ不可能ではないと結論が出た.
ひとつ気になったのは,著者の日本語 -
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マスコミはのぞきの専門職。
記憶はすぐに変容してしまう。
清潔すぎるのはよくなく、毒をもって毒を制すことも大切。
イメージを壊さないため作家は読者に顔を見せてはならない。
愛することは幸せだが愛されるのは幸せではないかもしれない。
地図と実地を結びつける想像力をきたえるべき。等々。
「あたまの目」で見たいろいろ。
同じことが何度か言われているのは
それだけそのことを伝えたいからなのだろう。
前はまたさっきと同じか、と思って気にかけていなかったけれど
最近は大切なことを繰り返し言ってくれることは
すごく親切なことなのだと思うようになった。 -
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人の一生の中で、「成長・成功」ってなんだろうと考えさせられる。
生活の糧の得るためには当然働かなくてはならない。
つまり、社会・人に認められる、必要とされなくてはならないのだ。
その点、本書では「前列人間と後列人間」の項で「好ましい黒子」の大切さを説いたり、「失敗とはなにか」の章でコンプレックスや傷を乗り越えてこそ、社会的な成長・成功があると説く。
また、最終章の「考える人間」では、知識社会の下で「自分で考える力」の重要性を説いている。
本当にオリジナルの自分の考え・意見なんて持っていなくても生きてはいけるだろう。しかし、自律・自立が常に叫ばれる昨今にはやはり本書の言う「自分で考える力」 -
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集中力が前半部分で尽きてしまった。
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■「切り花」の知識ではなく、自分の育てた「根」からでたものを。
「カクテル」ではなく、「地酒」を。
□どちらも、青々とした葉を出しきれいな花を咲かすための時間、また、口当たりのいいまろやかさを出すためのねかす期間が必要不可欠。
別著にも使われていたが、外山さんの分かりやすい比喩。
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■『人間すべてがエディターなり』。独自のパターンで「編集」し、”雑誌”を創ることが、創造
人は忘れる。覚えるという作業は、今日一日あったことを自分なりに(著者のいうそれぞれの「モデル」に合った)編集をすること。
インプットとアウトプット。どちらも大切というこ -
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「ライフワーク、フィナーレの思想」
10~45歳を往路、46~80歳を復路としてライフワークを設計すべし。折り返し点を回りゴール(=死)が近づくにつれ、フィナーレの充実感を増していくのが望ましい。
「発見について」
・数学的方法:①アナロジー、②因数分解、③順列組み合わせ
・幾何学的方法:①延長線、②補助線、③相似、④変形(面積一定で形を変える。言葉の言い換えなど)
・物理的方法:①破壊、②慣性(あえて途中でやめてみる)、③真空法(比較して他方に欠けているものを明らかにする)、④接触・衝突、⑤ショック(条件を変える)
・化学的方法:①触媒(きっかけ)、②合成(統合)、③醗酵(寝かせる)、④蒸