新庄耕のレビュー一覧
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不動産業界ではないが、4月から新卒で働く身であるため、働くことの恐ろしさが鮮明に伝わってきた。主人公ははじめは全く売ることができなかったが、運が味方したことや課長にテクニックを教えてもらったことで売れる人に変わっていった。売れる人に変わったことで、自分が大物になった気になって傲りが見えてきたが、本当は中身は何も変わっていないのではないか。これは、サラリーマン全員に言えることだと思うが、謙虚でいることが1番大切なのではないか。そんなことを考えさせられた。売れなくなった時に謙虚さを持っていなければ、周りから人がいなくなってしまいそうな気がした。
もし自分が少し仕事で成功することがあっても謙虚さは -
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ネタバレ「給料とは別に、百万円入ってきたら、良いと思いませんか?」
勤めていた会社の業績不振によるリストラの危機で将来への不安を抱えた主人公。旧友からの誘いで、初めは否定的だったネットワークビジネスに次第にのめり込んでいく様子を描いた作品。
(感想)
自分も、ネットワークビジネスには「成功、夢、仲間」という甘い響きの言葉を餌に人々を騙してお金を儲ける悪徳なビジネスというイメージがあり非常に嫌悪感を持っている。
ストーリーの序盤は、そんな悪質なネットワークビジネスにのめり込む主人公が破滅の道を辿る物語だと思って読み進めていたが、
途中から、「あれ、ネットワークビジネスって、やり方次第では誰も損を -
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ブラック企業という言葉が認知された当時、ペンシルハウスを売りさばく不動産業を描いた「狭小邸宅」の作者の次作は、ネットワークビジネスいわゆるマルチ商法にのめり込む若者を描く。
メーカーの関連企業で働く竹田は、ある日大学時代の友人からの電話を取るが、彼が誘ってきたのはマルチだった。
そんな話に乗る気はさらさらなかったが、社内では業績悪化によるリストラが吹き荒れ、昇給なしボーナスなし。
地元の古くからの友人は、地元で最年少の市議会議員としてデビューした。
俺はこの先もこのままなのか。
何度もかかってくる友人からの誘いに、一回だけとセミナーに参加したことから、マルチ商法にのめり込んでしま -
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ネタバレ地面師シリーズ2冊目。
今回も面白かった!
ハリソン山中の狂いっぷりが加速して、人でなし感がすごい…。
舞台がクルーズ船というのも雰囲気出ていて、ワクワクハラハラ。
地面師サイドと追う警察サイド、さらに騙される側の人間と視点が入れ替わりながら話が進んでいくので、読めば読む程それぞれの立場に肩入れしてしまう。
だから、どの視点から読んでもヒヤヒヤするし、面白い。
私自身がギャンブルの魅力には全く共感できないため序盤はいまいちストーリーに入り込めず、所々でギャンブル好きが顔を出す稲田には少し興醒め。
でも、ギャンブルにハマってしまう人間の心理みたいなものを感じさせられた。
不動産取引の専門的な -
購入済み
詐欺の話もここまで大きくなると
Netflixが見れないのでYoutubeの映像を断続的に繋げて、それでも恐ろしい話だと興味をもった1冊。拓海が話すと綾野剛が、後藤が話すとピエール瀧が、ハリソンが話すと豊悦が浮ぶのはしかたがないにしても、積水ハウスの事件が本当にあったとは言え、犯行者側の視点でここまで描けるのは凄いと思った。なによりも資金と計画の決定権をもちながら、決して舞台の表にでてこないハリソンの周到性。人格はサイコパスなのに紳士然とした出で立ちと邪気のない笑顔で人に近づく。とても小説の話だけのようには思えないリアリティ。
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Posted by ブクログ
他人の成功や自分にないものは時に憧れの対象、時に嫉妬の対象になる。そんな場面に、立場に身を置く時、心の中に言葉にならない虚しさを感じる
「何くそ!」と思う時と、「まぁいいや...」となる時。ダメとわかってても後者な場合が多い。だって、憧れのブランド品や一等地に大きな家を建てられてたらじゃあそれで自分の何が変わるんだろうか。
「身の丈」は自分が一番よく分かる。自分の好きなこと、自分のやりたいことは必ずしも世の中からの称賛とリンクするものではない
世の為、人の為、自分の為に就職する
世の為、人の為、自分の為に独立する
世の為、人の為、自分の為に親になる
その決断の時、実は何かを犠牲にしてる。 -