新庄耕のレビュー一覧
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元Jリーガーの稲田健次が主人公の不動産詐欺エンターテインメント小説です。シンガポールのカジノで全財産を失った稲田は、そこで出会った大物詐欺師・ハリソン山中に誘われ、北海道を舞台にした詐欺計画に参加します。当初は苫小牧でのIR誘致案件を狙いますが、市長選の結果で計画が頓挫。そこで「北極海航路の開通で釧路の土地価値が高騰する」という虚構を利用した代替計画が動き出します。ターゲットはシンガポールの有力デベロッパーの跡継ぎ、ケビン・ウォン。色仕掛けや巧妙な演出で契約を迫り、クルーズ船上での契約成立目前までこぎつけますが、突如現れたヒグマの襲撃で事態は一変。仲間の死や警察の介入により、計画は完全な成功と
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Posted by ブクログ
主人公がなぜ地面師になっていくか、背景が悲しい。山登りで熊に出くわすシーンやシャブなどアンダーグラウンドな世界の描写は地面師詐欺も私たちに縁のない世界の出来事なのだと知らしめる。
かつて積水ハウスの地面師事件をニュースで知った時、大企業が騙されることに大変驚いたのを思い出した。その当時の記憶とこの小説の進捗状況に、ワクワクしながらともすると悪者が勝利する快感を得る。莫大なマネーが動く時1億だろうが10億も変わらない心理。なりすますには知識と知恵と情報を我が身に落とし込まないとならない。そのために剃髪までするのだ。最後まで読者を離さないストーリー展開は本当に楽しめた。綾野剛で映像化されてるの -
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ネタバレ勤務先は業績不振、将来への不安から主人公はマルチ商法に手を出す。
はじめはうまくいかないが有力な子会員を得たことで月収70万円を手にするようになる。しかしそれと引き換えに子会員から体の関係を求められる。枕営業。彼女がいなくなると途端に収入はダウン。体の関係があったと噂されグループにもいづらくなる。
せっかく足を洗ったのに借金苦から再びマルチに手を出す。マルチの借金をマルチで返済しようとする愚かさ。今度のグループの社長は一見善良なようで実はとんでもない悪党。自社製品のせいで健康被害が出ようが知ったことじゃない。
ラストはちょっと小説的にすぎるけれど中盤までの強引な勧誘によって周囲から人が離れ -
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新庄耕さんの2冊目は「ニューカルマ」でした。
大手企業に勤める主人公が、マルチ商法的なネットワークビジネスに手を染めていく物語です。
読んでみて私にも身に覚えがありました。もう30年以上も昔の話になりますが、その手の会社の商品を勧められたり、ねずみ講みたいな組織の会員に勧誘されそうになったり。そして勧めたり勧誘したりする人は罪の意識は全くないのです。そうすることが自分にとっても相手にとっても幸せになるかのようなロジックで話されます。
既に会員になっていた知人から結婚祝いにその会社の高価な鍋セットをいただきましたが、その鍋たち(フライパンや大小のお鍋)は30年以上経過した今も現役で使って -
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新庄耕さんの作品は初めて読みました。
「狭小邸宅」がデビュー作で、2012年の「すばる文学賞」を受賞されています。すばる文学賞は「純文学」の公募新人文学賞でありエンターテイメントではなく芸術性が重視されます。そのためか?過去の受賞作の一覧を見ても知らないものばかりでした。
「狭小邸宅」はブラックな不動産屋での日常が舞台となります。休日なし、毎日帰宅は日付けが変わってからという毎日。主人公もそんな会社を辞めたいと思いながら働くも結果の出ない毎日。
そんな主人公を新興宗教の洗脳と同じやり方で、会社に貢献する戦士に育てあげていきます。ブラックな会社は社員を使い捨て要員としか見ていないことはわ -
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「地面師たち」からたどり着きました。
青年がマルチ商法にハマった先の盛衰や破綻が描かている。
古い友人からの連絡を無視できなかったり、警戒しながらもセミナーに参加したり、結局、流さられるままに入会したり...と、その後も何度も「ここで踏みとどまればよいのに」と思う場面があった。
マルチで繋がる関係は結局のところ、金で繋がっているだけで、金が切れた瞬間に胡散霧散になるのところが興味深い。
主人公を取り巻くマルチに浸かってしまった人々の、一見利他のようでいて私利だけを追い求め、本音を隠し耳障りのよい言葉で懐柔していく様子には、全く別の生き物を見ているようだった。
さらに、マルチでの成功が潰 -
購入済み
話題のNetflixオリジナルドラマの原作で、実際の積水ハウス地面師詐欺事件を題材にしたフィクション小説。面白くて一気に読んでしまった。傑作。
ただ、実際の事件とは登場人物や流れなどかなり改変されているので、実際の事件を知りたい方は「地面師」がおすすめ。そちらも読んでおくと、この人物のモデルはあいつか…とか分かってより面白い。
さらに、本書も「地面師」も地面師側から書いた本なので、被害者側の事情が薄く、「何でこんな内容で騙されたのか?」という疑問が湧いてくると思う。そうした場合は、「保身」を読むことをおすすめする。積水ハウスの内部事情や内紛など積水ハウス側から書かれたものなので、これで全体像が