【感想・ネタバレ】狭小邸宅のレビュー

あらすじ

【第36回すばる文学賞受賞作】学歴も経験も関係ない。すべての評価はどれだけ家を売ったかだけ。大学を卒業して松尾が入社したのは不動産会社。そこは、きついノルマとプレッシャー、過酷な歩合給、挨拶がわりの暴力が日常の世界だった……。物件案内のアポも取れず、当然家なんかちっとも売れない。ついに上司に「辞めてしまえ」と通告される。松尾の葛藤する姿が共感を呼んだ話題の青春小説。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

明応大(≒慶應)卒で不動産の世界に入った主人公の悲哀に心が震える。
営業こそ全ての世界に、異色の豊川課長の洞察力や凄みが際立つ。
心が壊れていく主人公がどうなるのか…終わり方がぶつ切りで不満であるものの面白い。

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2025年01月24日

QM

購入済み

ふうう、『地面師』の作者が書きそうなラストだったぜ、、、そりゃ蒲田の物件取れたからと言ってそのままハッピー順調で終わるわけなかったよね私が甘かった。 途中まではどんな仕事もその仕事特有のコツみたなものがあって、ゲーム感覚で1つ1つ潰していったらそれなりに楽しめるなとか思ったけど、これはちょっと不動産屋のゴリゴリ課長とほかの企業に勤める周囲の人たちの狭間になった主人公の価値観が問われたちゃったよねぇぇ、難しい

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2024年10月12日

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不動産業界ではないが、4月から新卒で働く身であるため、働くことの恐ろしさが鮮明に伝わってきた。主人公ははじめは全く売ることができなかったが、運が味方したことや課長にテクニックを教えてもらったことで売れる人に変わっていった。売れる人に変わったことで、自分が大物になった気になって傲りが見えてきたが、本当は中身は何も変わっていないのではないか。これは、サラリーマン全員に言えることだと思うが、謙虚でいることが1番大切なのではないか。そんなことを考えさせられた。売れなくなった時に謙虚さを持っていなければ、周りから人がいなくなってしまいそうな気がした。

もし自分が少し仕事で成功することがあっても謙虚さは忘れずにいたい。この本はそう思わせてくれた作品。でも、謙虚で居続けることは難しいことなんだろう。

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2024年03月15日

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不動産業界の闇、成果主義、狭小住宅販売の罠、営業マンのテクなど学びの多い小説だった。面白くて一気読み。ビジネス小説と侮るなかれ。かなり面白いのでおすすめです。

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2023年09月25日

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この作家、誰?と思った方も「地面師たち」の原作者と言えば通じますよね?

せっかくだから違う小説もと思い、読みました。
初段は「あれっ?」と思ったけど、読み終わって「なるほどなぁ!」と思えた一冊。

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2025年05月19日

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 新庄耕さんの作品は初めて読みました。
 「狭小邸宅」がデビュー作で、2012年の「すばる文学賞」を受賞されています。すばる文学賞は「純文学」の公募新人文学賞でありエンターテイメントではなく芸術性が重視されます。そのためか?過去の受賞作の一覧を見ても知らないものばかりでした。
 「狭小邸宅」はブラックな不動産屋での日常が舞台となります。休日なし、毎日帰宅は日付けが変わってからという毎日。主人公もそんな会社を辞めたいと思いながら働くも結果の出ない毎日。
 そんな主人公を新興宗教の洗脳と同じやり方で、会社に貢献する戦士に育てあげていきます。ブラックな会社は社員を使い捨て要員としか見ていないことはわかっているのに、そこから抜け出せないサラリーマンの悲哀が描かれています。
 本著が純文学作品であるということは意識せずに、すらすらと読めてしまいました。予想を裏切る結末だとか、どんでん返しとかも全くなく、たんたんと物語は進みますがどんどんページをめくってしまい、気が付いたら読み終えていました。
 今まで、純文学=芥川賞作品=理解できない=読む気がしない、という苦手意識がありましたが、今後はそんな枠に囚われることなく、読みたいと感じた本を読むようにしたいと思いました。

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2025年02月10日

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昭和生まれのサラリーマンが読むと、胸がキューっとなること間違いなし。


入社したころの時代を思い出して身が引き締まります。


パワハラ会社の解像度が高い。


慢心してるかなっ?ってときに読むと気持ちを改めることができる。

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2024年04月21日

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リーマン後の新卒営業ってこんな雰囲気をひしひし感じながらやってたなという一冊。某不動産屋をモチーフにしているらしいが、どこまで本当かは分からない。

割と面白かった。結局松尾がどうしたら幸せなのかは私もまだ分かりません。でも売れるようになったところでまた考えてみれば良いとも思う。そこからまた踏み出せるし。

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2023年12月10日

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不動産営業の仕事について、人生について、考えさせられた。
単なるサクセスストーリーではなく、主人公ひいては読者の仕事観・人生観を揺さぶるような終盤の流れが良かった。

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2023年07月15日

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ネタバレ

●素晴らしすぎる、サラリーマン小説
●怖いもの見たさで読んでみたら、最初はブラックな不動産営業で、間に恋あり、途中からどんどん上手くいきだして、突然の終わり
●余韻があるのかないのか、よくわからないけれど、テンポもいいし、疾走感の凄い小説でした

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2023年02月21日

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ネタバレ

読みやすく、面白い
ブラック企業の話で、最後半沢みたいに上司に倍返しするのかと思ったけど、闇落ちして終わったわ

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2023年02月18日

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不動産会社に就職している若者の青春小説。
ストーリー前段に描かれている不動産会社での上司とのやりとりは、現実を想像させて心が苦しくなる程。家を売るのは非常に厳しいことがよくわかる。

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2023年01月03日

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都内で戸建住宅を売る営業マンのお話。
 前半は、営業スキルがなく猛烈な罵倒を受ける不遇な姿が描かれる。一方後半では、巡り合せが重なって夢見たエース営業マンにのし上がるも、仕事をこなす中で心のバランスが崩れ、幸せとは言い難い様子が描かれる。
 仕事は何のためにしているのだろうか?幸せになるにはどうしたら良かったのだろうか?と考えさせられました。
 文章はさっぱり淡々として読み易く、それでいて要所で迫力ある表現もあり、大変良かったです。 

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2022年09月19日

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面白かったードラマみたいに一瞬で読めちゃった。

これから建売戸建てを購入しようとしている人にぜひぜひ読んで欲しい本。

某体育会系不動産の営業受けたことあるけど、まさにそれが本書に載っている手法でびっくり。最初に微妙なとこばっかり見せられるのは焦燥感を募らせるためなのね。そろそろたくさん見たのに完璧なところはないな、妥協するしかないかな、と思わせるのね。それで一番マシなものを最後に見せると。
これ読んでたらあんな簡単に申し込みしてなかったな…(遠い目)

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2022年03月26日

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さくっと読めた

やっすい感想をいうと「課長かっこいい」
たいていのことは、
一発逆転のテクニックなんかあるわけなくて
信頼を積み重ねるための実直さが大事なんだよなあ
点と点が繋がって手応えを得られる感じ
気持ちいいよね

それにしても10年前のこの作品
三茶徒歩5分、ペンシルハウスとはいえ
6480万で買えていたひとのいまは……(羨望)

私はこれまで4社の仲介業社とやりとりしたけど
2社からはあまり購入に前向きじゃないと
感じられている雰囲気を受けた
そういう客がたくさんいるんだろうなと
1社はここからは買いたくないなという不躾さだった

だれが客になるかなんてわからないんだから
少なくとも舐め腐った態度をされると
こちらも踵を返すってもんよ〜

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2025年10月23日

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オーディブルで。
有名大学卒だが、就職に失敗。全く売れない不動産営業が、退職を迫られたところで一念発起し、難ありの物件を売ることに成功する。それが自信となり、課長からのアドバイスをもらい、スーパー営業マン道を歩みかけるが、恋人、友人その他、失うという救いのない話。

お金を稼げる人って、こういう営業ができる人なんだろうな、と思った。
仕事の現実って、これだ。
かっこよくて、給料がいい仕事なんて、ないんだろう。

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2025年09月29日

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いつか何かを成し遂げると心のどこかで信じて、社会のレールから外れてはならないという義務感のもと、惰性で過ごす日々が生々しかった。自分の限界を無視して、むしろどこまでいけば壊れるのか試してしまうと、脳内の思考回路が取り返しのつかない変化をしてしまう気がする。松尾の行き着く先はどうなるのか、暗澹とした終わり方だった。豊川課長の完璧な空虚さは不思議と魅力的だった。
文字の大きさにずっと違和感を感じた。

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2025年07月15日

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面白い!けど、理不尽なパワハラ当たり前の絵に描いたようなブラック企業で、周囲にも向いてないと言われる中、主人公はなぜそんなに不動産屋の営業にしがみつくのかが、理解できなかった。固執せず、さっさと転職した方が楽しい人生を送れたのでは…と思ってしまう。
豊川課長の存在が良くて、もっと深掘りしてほしかった

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2025年04月14日

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狭小住宅の営業が主人公。今時ここまでのブラックも無さそうだけど、読んでてしんどかった。家を売るために道を覚えるとか、はったりをかますとか、その辺はある意味勉強になった。

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2025年02月05日

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薄めの本で年内冊数稼ぎ?目的で読んでこうかな、と。

んー、なんだろね、この打ち切りにあったみたいな切れ味の終わり方。派手なドラマが起きたというよりもやっと歩み出して色々もやっとしてそれでも人生は続く、みたいな。

伏線っぽいフラグもそのままだし話の短さからしても著者途中で飽きちゃった?って感じも。

読みやすいんだけどね、すごく。でもあまり心に残らなかったタイトル。

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2024年12月03日

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不動産屋の営業マン
ノルマに日々追われ、上司からいびられる毎日。
最初はただガムシャラに仕事にしがみついていたが、気づいた時には仕事に呑まれていた。
渦中の人間は、自分がそうなっていることに気づけないんだろうなあ....。

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2024年11月24日

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主人公の気持ちがよくわかります。
OB会に集まる同世代の1人に『人を騙すような仕事なんて自分なら死んでもやらない』と正論打たれるけどその1人も空虚な成長途中の人間で。

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2024年11月02日

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ネタバレ

松尾
フォージーハウスの営業。

中田

木村
新入社員。

松本

伊藤
部長。

大山
課長。

斎藤
課長。

武田

圭佑
松尾と大学時代のゼミナールが一緒だった。丸の内にある大企業に就職した。

めぐみ
外資系の化粧金会社に就職。

山口真智子

山根
駒沢支店の部長。

サトちゃん


パニックと呼ばれている。

田村
マルメラ。

村上
ジェイ。

豊川
二課をまとまる課長。

重村
中野店のエース。

トシユキ
松尾の二つ年下。大学時代にあるバイト先の新聞社で知り合った。

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2024年10月10日

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「地面師」を読んではまったのでこちらも読んでみた。
えげつないブラック企業の不動産屋で営業をしている主人公のつらい毎日がリアルすぎて、読んでいて胃が痛くなりそうだった笑
自分だったら絶対無理。

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2024年09月26日

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ブラック企業に身を置く主人公が感じる重苦しい雰囲気が、文章からも伝わってくる表現。情景が鮮明にイメージされる。息苦しさを感じでいる自分に気づく。
仕事に染まっていくことで、少しずつ変わっていく自分と周囲に気づきながらも、それに抗えない主人公が何とも言えない。
ラストが唐突で、読者次第で主人公がどうなったかが変わるだろう点は個人的には好き。
全体としては、ジェットコースターのように怒涛の展開のため、あっという間に読めてしまった。

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2024年08月18日

Posted by ブクログ

タワマン文学の走りのような、私自身が体験したことのない「不動産営業」を追体験できる小説だった。主人公である松尾や、課長が指導する営業テクニックを読みながら、「私もあの時、この営業テクニック使われてたな、、、」と妙に感心してしまった。
松尾の性格に共感はできなかったが、ギラギラとしたサラリーマン魂を思い出したい時に、また読み直したい作品だった。

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2024年06月16日

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ブラックな不動産業界で働く営業マンの話。ストーリーはわりと普通だけど、上司の言葉とか主人公の内面に同情してしまう。就活中の自分には結構刺さった

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2023年10月31日

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この主人公が会社はオープンハウスをモデルにしているとか。サンドイッチマンのくだりとか似ている。
ただ売れない営業マンに対し「辞めろ!」と怒声を浴びせるが強硬的にクビにしないあたり実際よりソフトなのかもしれない。
あと主人公が一流大学を出ているということで、
どこか自分が務めている会社を下に見ている感じがした。
同僚とか上司にはそれが透けて見えるのだろうな。

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2023年07月06日

Posted by ブクログ

不動産購入の内部がどんなもんなのか興味があったので購入。これと"正直不動産"を読んで家を買う時の事前知識としておきたいです。

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2023年04月06日

Posted by ブクログ

とても読みやすい。しつこい不動産営業が大嫌いだが、その内情を垣間見れた気がして読んで良かった。
営業トークや"まわし"の技術は参考になった。
あと、20坪未満の敷地でペンシルハウスが成り立ってるわけがわかった。

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2023年02月26日

Posted by ブクログ

ブラック企業感満載の不動産会社で働く青年のリアル。ボロボロの成績であった名門大学卒業の主人公が、あることがきっかけで成績を上げていくが、成績が上がっても拭えない劣等感や周囲との差異など、事細かにリアルに描かれている。一気に読み終えたが、残念ながら終わり方がイマイチな印象。

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2023年02月12日

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