新庄耕のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
私の勝手な決め付けで思い込みですが、労基署へ駆け込む人は大雑把に分けて二通り、「つらすぎる思いをして、悩みに悩み抜いて相談しようと駆け込んだ人」と、「適当に働いていたら不愉快な待遇を受けたから、ダメモトでチクってやると駆け込んだ人」がいるのではないかと。
本当に気にかけなければならないのは、誰にも相談できず、もちろん労基署に駆け込むこともできず、たったひとりで悩んでいる人。
労基署のことも、本作に出てくるブラック企業に勤める側の社員同様、お役所だと決め付けていました。でも、どこの職場にもいろんな人がいるように、お役所仕事に徹する人もいれば、どっちがブラックだと思うほど働いて、どこにも声を上 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「地面師たち」の続編。ドラマの関係図で辰の部下が出てたから、前回のにほとんど出てなくておやと思ったんだよな。こっちで活躍してんのか。辰が死んだのはショックだった。気の毒に。そして結局ハリソン捕まらなかったんかい。まだ続編書く気かな。今回は北海道苫小牧のカジノ用地から、北極海航路の釧路が舞台。北極海航路なんて初めて知ったわ。こういう時事?が不動産価値に影響するんだなぁ。そりゃそうか。熊のとこはグロかった。去年の熊被害を元にしたのかと思って確認しちゃった。2024年発行だった。やっぱ北海道は先駆けて熊被害があったってことか。なんかそこがピークだった。ハリソンは変わらないけど、結局それ以外の人間がメ
-
Posted by ブクログ
はじめて読む「地面師」シリーズ。
配信ドラマも未見。
前作品のエピソードも出てきますが、わからなくても話としては問題なく読めました。
はじまりのバカラシーン、読み慣れていないため説明が長く感じますが、バカラのルールとギャンブルにハマる人の心情は把握。
既にスッカラカンになっている時点で、ハリソンに嵌められているわけですね。ラストに効いてくる。
しかし熊に襲われるのは偶然か?これも運なのか?人生にギャンブル性を感じるエピソードでいい。
エピソードといえば、女性刑事さんのお父さんまで引っ張り出さなくてもいいかな…とも思う。
この後に続くシリーズでレギュラーとなるための布石なのか。前作品で定年 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「地面師たち」の前日譚。
どう考えても別世界に思える地面師グループの面々が、どういった経緯でハリソン山中の元に集ったのか…という過去が書かれており、答え合わせをする感覚。
さくさく読めてあっという間に一日で読み切ってしまった。
本編ほどのハラハラ感や面白さはないが、前作を読んで面白かった人なら楽しめる内容だと思う。
真っ当に生きていた彼らが、なぜ詐欺師へと変貌してしまったのか。
辛いことがあったり、道を見失ったりした絶妙なタイミングで、ハリソン山中が現れるという…。
ただ、ハリソン山中の過去についてだけは触れられておらず、彼自身はやはり謎のままだった。
最後、ドラマ版に出演したピエール瀧さ -
Posted by ブクログ
Netflixでのドラマが話題として先行していて、いつか読んでみようと思っていた作品。不動産の仕事をしている者としても、モデルになった積水ハウスの事件はもちろん知っていて、興味があった。
冒頭の不動産売買の決済の場面の緊張感と着金確認までの間の雑談シーンは、実際にその場で仕事をしてきた経験から見ると、よく雰囲気を捉えられていたと思う。
が、全体的にはあっさりした印象。売買のシーンが2件しかなかったこと、地面師に騙されていたことが分かるまでと分かってからの企業側の展開や、主人公がかつて騙されていたことの展開が、いずれもやや薄かったこと、警察のチェイスが緩かったこと等々に由来しているのだろうか。ド -
Posted by ブクログ
あの不動産詐欺事件に関わったメンバーが、どのように“地面師”へと堕ちていったのか。
その来歴を描くスピンオフ7編。どうも、ドラマ化された後に書かれた短編集らしい。
巻末には、ピエール瀧×作者新庄耕の対談。
瀧さんは、実写版で司法書士の“法律屋”役を演じたとのこと。悪役が似合う、確かに犯罪組織の中で静かに牙を隠すような人物像にはよくハマりますね。作者も「俳優さんのイメージをお借りした」と語っていて、ドラマ未視聴でも、その佇まいがイメージされます。
そして短編に何度も顔を出す ハリソン山中。
圧倒的な権力を手にした男だが、そこに至るまでの履歴書はまだ語られない。
彼の過去でもう一作あるのかしら -
Posted by ブクログ
「ファイナル・ベッツ」とは、最後に賭ける一手。
失うもののない者たちが、それでもなお選び続ける違法な勝負。
『地面師たち』の続編になります。
それでも、私がこの小説の中で一番惹かれたのは、地面師の仲間に堕ちていく元サッカー選手が、そのギャンブルへの執着を描く場面。
きっと、ギャンブルに依存していく人間が辿る経路なのだろう。
誰も止めることができないその時の精神状態は、まさに鳥肌もの。
タイトルも当然、ここからきている。
そして、2024年7月刊行前の3月、日本はあの野球選手スタッフの違法賭博事件に揺らいでいた。
なかなか強運な小説だと思う。
現実と虚構が、わずかな時差で呼応。
なかなかでき