新庄耕のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
私の勝手な決め付けで思い込みですが、労基署へ駆け込む人は大雑把に分けて二通り、「つらすぎる思いをして、悩みに悩み抜いて相談しようと駆け込んだ人」と、「適当に働いていたら不愉快な待遇を受けたから、ダメモトでチクってやると駆け込んだ人」がいるのではないかと。
本当に気にかけなければならないのは、誰にも相談できず、もちろん労基署に駆け込むこともできず、たったひとりで悩んでいる人。
労基署のことも、本作に出てくるブラック企業に勤める側の社員同様、お役所だと決め付けていました。でも、どこの職場にもいろんな人がいるように、お役所仕事に徹する人もいれば、どっちがブラックだと思うほど働いて、どこにも声を上 -
Posted by ブクログ
ドラマは見ていないがドラマ化される前から元ネタの事件は知っていた。こうした詐欺があるという事実が広く認知されるのは良いと思う。
犯罪者側から描かれるストーリーだが、リアリティを出す為に色んな準備を入念に行うのだなと感心した。
ただストーリーの運びとしてはやや盛り上がりに欠けたかなという印象。敵役である買い主は小物で不快だし、個としての手強さや危機感を覚えることがない。ハリソン山中も一見カリスマっぽく描かれているように見えるが、本人は裏方に徹していて目立った活躍は無く、変態だったなという印象しか残らない。主人公も悲惨な過去から浮世離れしており、結果、誰にも感情移入が出来なかったので盛り上がりに欠 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『地面師たち』に登場する7人それぞれにスポットを当てた、小説の地面師詐欺が行われる前を描いた短編集。
『地面師たち』では、拓海と辰(青柳もだったか⋯)の視点で描かれていたと思うので、本編では謎に包まれていた、ほかの人物たちの性格というか心理も伺いしれました。
ずっと被害者な菜摘、輝かしい未来が待っているはずだった長井、親に植え付けられたコンプレックスと不倫の裏切りに遭った麗子は気の毒だなぁと思いました。
その反面、竹下はずっとこんな感じなんだなぁと思い、後藤も気の毒ではあるのですが、そもそもの性格が好きになれずかも⋯と思いました。
ハリソン山中の不気味さは健在で、辰の娘のことを知っている情 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「地面師たち」の続編。ドラマの関係図で辰の部下が出てたから、前回のにほとんど出てなくておやと思ったんだよな。こっちで活躍してんのか。辰が死んだのはショックだった。気の毒に。そして結局ハリソン捕まらなかったんかい。まだ続編書く気かな。今回は北海道苫小牧のカジノ用地から、北極海航路の釧路が舞台。北極海航路なんて初めて知ったわ。こういう時事?が不動産価値に影響するんだなぁ。そりゃそうか。熊のとこはグロかった。去年の熊被害を元にしたのかと思って確認しちゃった。2024年発行だった。やっぱ北海道は先駆けて熊被害があったってことか。なんかそこがピークだった。ハリソンは変わらないけど、結局それ以外の人間がメ
-
Posted by ブクログ
はじめて読む「地面師」シリーズ。
配信ドラマも未見。
前作品のエピソードも出てきますが、わからなくても話としては問題なく読めました。
はじまりのバカラシーン、読み慣れていないため説明が長く感じますが、バカラのルールとギャンブルにハマる人の心情は把握。
既にスッカラカンになっている時点で、ハリソンに嵌められているわけですね。ラストに効いてくる。
しかし熊に襲われるのは偶然か?これも運なのか?人生にギャンブル性を感じるエピソードでいい。
エピソードといえば、女性刑事さんのお父さんまで引っ張り出さなくてもいいかな…とも思う。
この後に続くシリーズでレギュラーとなるための布石なのか。前作品で定年 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「地面師たち」の前日譚。
どう考えても別世界に思える地面師グループの面々が、どういった経緯でハリソン山中の元に集ったのか…という過去が書かれており、答え合わせをする感覚。
さくさく読めてあっという間に一日で読み切ってしまった。
本編ほどのハラハラ感や面白さはないが、前作を読んで面白かった人なら楽しめる内容だと思う。
真っ当に生きていた彼らが、なぜ詐欺師へと変貌してしまったのか。
辛いことがあったり、道を見失ったりした絶妙なタイミングで、ハリソン山中が現れるという…。
ただ、ハリソン山中の過去についてだけは触れられておらず、彼自身はやはり謎のままだった。
最後、ドラマ版に出演したピエール瀧さ -
Posted by ブクログ
Netflixでのドラマが話題として先行していて、いつか読んでみようと思っていた作品。不動産の仕事をしている者としても、モデルになった積水ハウスの事件はもちろん知っていて、興味があった。
冒頭の不動産売買の決済の場面の緊張感と着金確認までの間の雑談シーンは、実際にその場で仕事をしてきた経験から見ると、よく雰囲気を捉えられていたと思う。
が、全体的にはあっさりした印象。売買のシーンが2件しかなかったこと、地面師に騙されていたことが分かるまでと分かってからの企業側の展開や、主人公がかつて騙されていたことの展開が、いずれもやや薄かったこと、警察のチェイスが緩かったこと等々に由来しているのだろうか。ド