有栖川有栖のレビュー一覧
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購入済み
パズラー、集まれ!
事件があり、謎があり、推理があり、解決がある。
ストーリー展開はほとんどなく、ただ読者に謎を提示し挑戦するだけの、まったく無駄のない短編集。
各短編をじっくり考えて楽しむことをお勧めしたいが、一気読みしても大丈夫。
シリーズ作品なので、まだまだ何冊も楽しめます。
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Posted by ブクログ
「壁抜け男の謎」
有栖川有栖氏による異なるテーマに基づいた短編全16編収録です。どうやらこのような異なるテーマを集める短編集はなかなか珍しいというか出版されないようです。
・ガラスの檻の殺人
・壁抜け男の謎
・下り「あさかぜ」
・キンダイチ先生の推理
・彼方にて
・ミタテサツジン
・天国と地獄
・ざっくらばん
・屈辱のかたち
・猛虎館の惨劇
・Cの妄想
・迷宮書房
・怪物画趣味
・ジージーとの日々
・震度四の秘密
・恋人
とにかくテーマが異なるので、短編を楽しめる短編集です。例えば、「ガラスの檻の殺人」と「壁抜け男の謎」は読者に謎解きを任せる形になっています。特に前者はかなりシンプルな出来になっています。また続く3編はオマージュ作品であったり、「ミタテサツジン」は横溝正史氏の「獄門島」を下敷きにしていたり、「屈辱のかたち」は評論家に向けたとてつもない憎悪が引き起こした復讐物であったりとまさに様々です。
しかし私としては「怪物画趣味」が印象的です。怪物と趣味が上手く結びついていて、さらにSF要素も感じました。また「震度四の秘密」はこれは短編なのか?と読むと驚くと思います。
私は有栖川氏の作品を初めて読みました。思えば東川氏の作品の解説を読んでから、この人は男性か女性かと思い、調べたことがきっかけです。そして分かった小説教室w、何か興味が出ます。
とても読みやすい作品が詰まっています。これは長編でも読みやすそうです。 -
Posted by ブクログ
電車が好きかと訊かれたら、嫌いではないという中途半端な答えしか返すことが出来ない、そんな僕がこの本に手を出したのは有栖川有栖の本だからですね。
自他ともに認める「乗りテツ」の筆者の鉄道にまつわる思い出や鉄道紀行エッセイ。タイトルにミステリとあり、鉄道ミステリに関する話やおススメの鉄道ミステリの紹介はあるものの、それがメインではありません。あくまでメインは鉄道。揺れながら流れる車窓に思いを綴り、レールの敷かれた土地へ思いを馳せる。鉄道にさほど興味のない身でも、楽しく読めます。
ああ、でも電車に乗って車窓の景色を眺めるのは好きなんですよ。どちらかと言えば自然豊かな景色より、街中の景色の方が好きというのが、僕らしくもあるのでしょうが。だから少し共感する部分もあるのですけどね。 -
Posted by ブクログ
本格ミステリの有栖川有栖さんと、建築家でありミステリファンの安井俊夫さんが、ミステリ作家と建築家の立場から「密室」について語り合う。
密室の定義や分類を系統立ててしてある。
入門編としてのブックガイドとしても役立つ。
机上の理屈としてだけでなく、建築家としての、現実に可能かどうか、の考察。
ミステリを語り合う時についてまわるネタバレの難しさも、うまくクリア。(ネタを説明せざるを得ない時にはタイトルを明かさない、ってこれはいい方法。読者が、知らずにその作品に当たって、ああ、これのネタだったのか!と驚ける)
有栖川さんの作家としての姿勢も、そこここに垣間見ることが出来る。「不動産のチラシに間取りが描いてあると、中に死体の絵を描いてしまう癖」って、一種の職業病?描いてみたくなる気持ちがわかるような気もするよ。。。
それに、ええ、そうだっったの?!と初めて知ることも。
例えばエレベーターのトランクルーム、鍵のしくみ…など。
更に言われてみれば確かに、昔からの日本家屋は家の中に鍵がなく、ふすまや引き戸で分けているだけなので密室になりにくい。
なるほどそれでよく洋館が舞台に選ばれるわけだな、と納得する。
最近の家は、「プライベート空間はクローズにして、その内側で開放感を味わう」ようになってきていると言う。防犯ということも大きいだろうけれど、人と人の関わり方がそもそも変化してきているのかもしれない。
方法は出尽くしたのかと思われても、家の構造や人の関わり方や人の心理などの変化とともに、「密室」もまた、新しいバリエーションを生んで変化してゆくのだろう。
「密室」に終わりなし。 -
Posted by ブクログ
面白かった。
ただ短編すぎて物足りないとこもあったので☆は四つ。
個人的には一番面白かったのは「雷雨の庭で」かな。やっぱり、ちょっとボリュームがある方が楽しめる。
時絵ばあちゃんが好きだから「偽りのペア」も好きかな。
いつ読んでも、どんな残虐な事件の話でも、この作者の暖かい人柄が筆に表れてて読みやすい。
しみじみ好きだなぁ…。
品がいいんだよなぁ。
2011.10.22
20190920再読
どの作品もなんだかクスッと笑えてしまって、微笑ましい短編集という印象。
短編だとやはりパズル的趣向が強いからかな。
特に表題作「火村英生に捧げる犯罪」は傑作だと思う。
アリスが出てきて解決するというところが、とってもスパイシー。 -
Posted by ブクログ
神崎達也は上司に撃ち殺されてから1ヶ月後に幽霊デビューした。
怒りのあまり化けて出ようにも相手に自分は見えない。
親にも結婚直前だった彼女にも神崎の姿は見えない。
しかしイタコの祖母を持つ同僚の早川にだけは見えた。
ここに幽霊刑事と霊媒刑事のコンビが誕生。
ところが肝心の上司が密室で射殺される。
黒幕は誰だ?動機は?
これはホラーではないですよ。
れっきとしたミステリですよ。
恋愛テイストを効かせたミステリです。
ちゃんと伏線も張り巡らせてあります。
相変わらず犯人が出てくるまで気付きませんでしたけど(^◇^;)
そして色々と切ないです。面白かったです♪
霊媒刑事早川が活躍する番外編は、アンソロジー「七つの死者の囁き」の
「幻の娘」で読めます。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『ガラスの檻の殺人』
知り合いの女性のストーカー退治を請け負った探偵。ストーカー男の反撃にあい気絶する。気絶している間にそのストーカーが刺殺される。現場の公園の中にいた探偵と依頼人を含む4人の容疑者。犯人が凶器を隠した場所の謎。自動販売機の秘密。ガラスの檻の中の犯人は?
『壁抜け男の謎』
盗まれた名画「壁抜け男」。しかし盗んだ犯人は迷路の中に名画を放置し逃走。迷路のなかで発見された名画。拭き取られた指紋。薬で昏倒させられた被害者の松原利雄。松原に絵を売った画商の杉田実、画家の武川ローラ、美術展に名画の出品を依頼しにきた三田村。迷路の中から消えた犯人の謎。
『下り「あさかぜ」』
鬼貫警部の贋作。岡山駅で殺害されたのは保津川警部。保津川警部の残したダイイングメッセージから逮捕されたのは部下の亀岡刑事。亀岡刑事のアリバイ。亀岡刑事から渡された時刻表の謎。亀岡刑事を見送った刑事のジェスチャーに隠された秘密。
『キンダイチ先生の推理』
殺害されたのは人気デュオの片割れ佐久良。最後に目撃された時は三回も電話ボックスに駆け込み急いで電話をかけていたところだった。帰宅直後に殺害された被害者。被害者が電話をかけていたのは自宅だった。電話に隠されたなぞ。容疑者はデュオの相棒・森脇とマネージャーの足柄。錦田一先生の推理。岡山にある「耕助石」が与えたヒント。
『彼方にて』
パラレルワールド?テロに対する報復を行う帝国の同盟国で想う男。彼が敬愛する小説家。
『ミタテサツジン』
『獄門島』に見立てられた殺人事件。孤島で起きた殺人。花香は着物を着て吊り下げられ、月菜は鐘の下、雪海は自宅で殺害される。島を訪れていた落ちぶれた役者・一条真之助とマネージャー大竹。一条が司会をしていた通販番組。最後に見立てられたのは?
『天国と地獄』
天国と地獄のはしの使い方。お互いを思いやる犯罪。交換殺人を行った男と刑事の会話。隣の席から聞こえてきた天国と地獄の箸の使い方についての話。
『ざっくばらん』
山形を産業スパイと告発する手紙。潔白ではあるが手紙の件を言い出せない山形。所長の浦川、同僚・敷島との会話で手紙を出したのは浦川ではないかと気がついた山形。殺害された浦川。「ざっくばらん」の使い方間違え。
『屈辱のかたち』
かつて酷評した作家・凪典彦に監禁された評論家・芥子野。最近作は珍しいくらいに誉めたのになぜ?最新作に隠された秘密。
『猛虎館の惨劇』
熱狂的な阪神タイガースファンの会社社長・綿鍋が殺害された。首のない死体の謎。何故首を持ち去ったのか?近所にすむ女子大生が目撃したトラッキーのお面をつけて後ろ向きに歩く男の姿。究極の阪神タイガースファンのグッズ。
『Cの妄想』
自分が見られてると思う男Cの妄想。精神科医に相談するC。自分の記憶が作られている、誰かに見られていると感じる妄想。
『迷宮書房』
山奥の謎めいた書店に入った男たち。『注文の多い料理店』のような書店。銃を持った男に追い回され追い詰められた男たち。
『怪物画趣味』
怪物画を愛する古河。Y市で起こる連続猟奇殺人事件。「Y市の怪物」と呼ばれる犯人。古河に目をつけた刑事の前に表れた刑事の赤壁。古河の友人で物画を書く犬伏犬人の殺人事件。ちょっとしたホラー。
『ジージーとの日々』
育児ロボットとの親子二代にわたる愛情。
『震度四の秘密』
異性関係の精算のために出掛けた男と女。震度四の謎。
『恋人』
友人の恋人の妹にした恋。