稲泉連のレビュー一覧

  • 宇宙から帰ってきた日本人 日本人宇宙飛行士全12人の証言

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    Uプロローグで著者は、立花隆さんの名著「宇宙からの帰還」あげている。アポロ計画でミッション終了後の飛行士にインタビューした作品で、私も胸を躍らせて読んだ。本書は宇宙に行った日本人12人の飛行士の話。
    今思えば、ただ仰ぎ見るだけだった月に人が立ったことは驚異的で夢のようなニュースだった。
    帰還後のインタビューで、地球を宇宙から見る体験は、後に飛行士の心に衝撃を与え人生を変えることにもなったと書かれている。キリスト信仰の国の人たちは、その神秘体験を神と結び付けた人たちもいた。
    日本の宇宙飛行士たちもそれを読み携行した人もいた。

    宇宙飛行士の様子は映像化されて、「地球は青く美しく輝いている丸い惑星

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    2026年02月07日
  • 「本をつくる」という仕事

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    本書は「もの」としての本を作るための技術と、本の内容に関するソフト面の作業が半々くらいの割合で書かれている。

    本を読むとき「書体」によって読みやすさの違いを感じることがある。
    「紙」自体は、色・厚さ・手触り・光の反射など本の善し悪しを決める重要な要素だ。

    活版印刷が前提の時代は、紙による印刷時のインクの滲みを考慮してフォントの太さを決めていたりしたそうだ。
    紙作りも増版時に初版と同じ紙質と色を再現するのが当たり前のように行われている。
    背の丸み具合にこだわったり、本は職人の匠の技で作られていたんだなぁ、ということがわかる。

    三菱製紙中川工場のことが書かれていて、場所を調べてみたら跡地が東

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    2024年04月10日
  • 復興の書店

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    ネタバレ

    ・多くの人にとっては意味のない一冊の本でも、ある人にとっては宝石のように大きな価値を持つ。石巻のような地方の町では尚更、本はそのような存在だった。

    ・たとえ読むことはなくても、本棚を見ればいつもそこにあった愛着のある本だったのかもしれない。

    ・本は私たちに力を与え続けてくれています。目に見えて役に立つ、即効性と実用性の高いものだけではありません。心にそっと明かりを灯し、静かに寄り添い、ぎゅっと手を握り背中を押してくれる、そんな本とじっくり長くつきあっていくのもいいですよね。

    本も店も流された人達が復興していく話。
    本には不思議な力があるなとつくづく思い知らされた。これからも本屋さんを大切

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    2023年11月17日
  • 復興の書店

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    被災してほんの少ししか経たない間に、人々は本を必要と感じるとは意外でした。

    しかし「たった一人の世界に入って心を充電するためのツール」として本を求めたのではないかという文を読んで、そうか、なるほどと思いました。

    本が心を充電するためのツールだというのは、平時の自分にも当てはまることではないか。本の役割の重要性を身に染みて感じました。

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    2022年04月06日
  • ぼくもいくさに征くのだけれど 竹内浩三の詩と死

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    単なる評伝ではなく、竹内浩三に関わった人々…著者自身も含め…の、浩三との関わりがその人たちの人生に及ぼした影響にまで、丁寧に踏み込まれていて良かったと思う。戦地での死も、空襲を受けた日本での死も、生き残った人たちのその後も…たくさんのことを改めて考えさせられた。

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    2021年03月14日
  • 宇宙から帰ってきた日本人 日本人宇宙飛行士全12人の証言

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    日本人が初めて宇宙に行ったのは1990年。それ以降12人が宇宙に足を踏み入れた。
    本書では12人へインタビューを行い自身の体験を語ってもらう。自分のような一般人がもつぼんやりとした宇宙観を持つしかないが、それが実際に経験した宇宙飛行士によって言語化されて伝わるのはありがたい。
    個人的には毛利衛氏が作り出した「ユニバソロジ」という概念に興味を持った。これは人間中心の考え方から脱却し生命のつながりを意識するための概念。生命は挑戦→適応→多様化を繰り返すことで、生き延びてきた。人類が宇宙へ行くことも、そうした生命のつながりの先に起こっている出来事だと説く。
    地球を外から見たことで得た各人の哲学は示唆

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    2021年03月07日
  • 復興の書店

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    2011年東日本大震災後の東北の書店の復興を書いた本。本は「生活必需品」であり「心を充電するためのツール」であり、書店は「町のインフラ」であると、、震災の中を、書店とその関係者からの視点で書かれているのを読んで、本当にそうだなと思った。

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    2021年01月25日
  • 宇宙から帰ってきた日本人 日本人宇宙飛行士全12人の証言

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    タイトルにあるように、宇宙に行ったことのある日本人「全」員に対してインタビューを行われています。著者が影響を受けた、立花隆さんの「宇宙からの帰還」の現在版といえるもので、2017年~2019年の間にインタビューをされています。宇宙飛行士という職業に対しての想いなどについては、個々人それぞれの考え方があり、それは仕事というものに対する日本人それぞれの考え方と同じだなとも思いました。その日本人飛行士が、宇宙から地球を見たとき、一様に同じように、地球に対する感動というものを、やはり感じていたということ。この実際に宇宙に行った者にしか分からない感覚を、インタビューという形で知ることができるということ。

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    2020年06月07日
  • 宇宙から帰ってきた日本人 日本人宇宙飛行士全12人の証言

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    自分は宇宙に特に興味がなくて行きたいとも別に思わないので、宇宙飛行士の人たちってどういうこと考えているんだろうと思って読んでみた。一人ひとり順番に紹介していくのではなくテーマによって重なったりする構成なので個々の言わんとするところが知りたいという自分のニーズではちょっと読みにくかった。
    一番最初に出てきたのが秋山豊寛さん。「日本人初、宇宙へ」の人だ。彼は宇宙飛行士というよりやはり記者であり、記者として宇宙へ行ったんだなと思った。だからその後の生き方もTBSを退社して農業に携わるなど、この本で証言している12人のなかで最も人生が変わったのではないだろうか。対して、ほかの11人は宇宙飛行士になろう

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    2020年01月26日
  • 仕事漂流 就職氷河期世代の「働き方」

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    よくインタビューしてまとめ上げてはいるが、高学歴&大企業に行った人しか、この本の内容を実感できないのでは?

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    2019年03月05日
  • 僕らが働く理由、働かない理由、働けない理由

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    社会に出て就職することに対して多かれ少なかれ疑問をいだく8人の若者たちを取材し、彼らの内面にくすぶっている思いを明らかにした本です。

    共感をおぼえることもけっしてすくなくはなかったのですが、このような「働くこと」を取り巻く問題について、それではどのように考えればよいのか、という問いに対して、本書はなにも答えてくれません。「働くこと」について著者自身がいだいている一定の主張を示すことが目的ではなく、むしろ「働くこと」についてのさまざまな人びとの意見を紹介するルポというべき内容なので、こうした不満は筋違いではあるのですが、こうした状況を個々人の内面へと還元してしまうことに対する違和感を拭うことが

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    2018年10月02日
  • 戦前の大金持ち(小学館新書)

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    お金には、稼ぐ時より使う時にこそ、その人らしい個性が強く出る傾向がある。それを教えてくれる本である。人は教育や世間の影響を受けながらお金を使うが、この本は、自らの内なる声に従った使い方の達人を紹介している。

    本書は、現代の富裕層だけでなく、実際の財産の大小に限らず、「お金の使い方に生き方が現れる」という考えに共感できる人であれば、誰にとってもおすすめだ。まわりに惑わされない生き方に興味ある人に向けた本である。

    戦前の6名、梅屋庄吉、薩摩治郎八、大倉喜八郎、土倉庄三郎、山崎種二、御木本幸吉と戦後派の足立全康を足した7名のミニ評伝と出口氏の解説で各章にまとめてある。新書のページ数なので、簡易な

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    2018年06月22日
  • ぼくもいくさに征くのだけれど 竹内浩三の詩と死

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    先日、水木しげる氏の戦時記を読んだばかり。こちらの竹内浩三氏は23歳で戦死した。不自由ない環境でのびのび育ち、映画監督になることを夢見た青年は、数々の詩を残しこの世を去った。行きて帰られたら、どんな人物になっていただろうか。戦争は未来ある人々の命をいとも簡単に奪ってしまう。

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    2017年07月08日
  • ドキュメント 豪雨災害 そのとき人は何を見るか

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    第1、2章はH23年和歌山での土砂災害のルポタージュが中心。「まえがき」こそ命からがら助かった住民の方の話だったが、そのあとの本編は住民目線の話はあまりなく、むしろ行政側(首長、防衛省、国交省)や建設業者による対応こそ、中心的に描かれている。行政の対応等に光をあてられていること自体は有意義。

    惜しむらくは、そのように目線ごと(プレーヤーごと)にわけて描かれていればそれぞれの活躍ぶりがよく伝わっただろうということ。
    様々な話を一緒くたにして書いたり、途中に学識者(静岡大・牛山教授)の話をまぜこぜにして書いたりしているため、情報が頭に入ってこない。
    その点、『ドキュメント 御嶽山大噴火』や『前へ

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    2016年05月25日
  • 復興の書店

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    本に関わる人たちによる、被災地で書店が、本がどのような役割を担っていたかや、書店経営再開や被災地で書店を始めた人たちにスポットをあてたドキュメンタリー。

    正直、美談のような話が多く感じられてバイアスかかってるように思われましたが、私も本が好きなのでそこは目を瞑りながら(汗)…

    被災地で本が求められたエピソードについては、人間はどのような境遇にあっても、あるいは被災地のような極限的な状況だからこそ(本のような)心の安らぎを感じられる存在を求めるのかなぁ、と思いました。また「本」という存在が我々にどのように関わっているのか、今後どのように関わっていくのかについて考えさせられました。

    個人的に

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    2015年12月15日
  • 復興の書店

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    3.11後、必要とされた、本。

    出版業界が厳しい昨今、紙の本の存在感に鼓舞させられる内容だった。
    そうして、書店員さんたちが「自分たちは必要とされている」と感じたことも、嬉しかった。

    便利であるということが、必ずしも必要であるということでは、ないのだと思う。

    「だから、少しでもいいから本を持ってくればよかった、と思ったんです。だって、周りを見渡すとね、皆さんプライバシーがない上に、人によってはじっとしていなければならないんです。テレビも体育館全体で一台しかないし、やっているのは震災のニュースばかりでしょう。本だったら、個人個人が自分の好きなたった一人の世界に入り込むことができる。週刊誌で

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    2015年07月20日
  • 僕らが働く理由、働かない理由、働けない理由

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    学校に馴染めず、高校中退した人々を取材し、内面を描く。

    アトピーの話や、「勉強は楽しくなかったが、友達も少く休み時間に話をすることもないので、むしろ休み時間の方が手持ちぶさた」等、私の高校時代もそうだったよなあと思いながら読む。

    引きこもりの項は興味深く読む。まあ想像していた通りがだ、色々な心の葛藤を読むと、私の回りの彼等もそういう気持ちで過ごしていたのかなぁと思う。

    色々な価値観を知れることは楽しいが、一様に根底には「ゆとり」なのか、甘え、若いがゆえの軽率さが見てとれる。豊な日本で働かなくても何とかなる現状への甘え。
    彼等の現状がどこに続くのか?と憤る。やりたくないことはやらず、嫌だと

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    2014年10月21日
  • ドキュメント 豪雨災害 そのとき人は何を見るか

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    2011年9月に発生した奈良県十津川村、和歌山県那智勝浦町の豪雨災害の詳細なレポート、そして、その事例を踏まえ今の東京の水害に対する脆弱さを指摘している。

    被災地に共通していえることは、ここ何十年かは大丈夫だったという近視眼的な、根拠の無い安心感。
    土地の古老といっても、記憶があるのはせいぜい70年から80年ぐらいのもの。しかし、たとえば那智谷の地形は、専門家からみれば典型的な谷底平野であり、長い年月をかけて川が谷底を暴れ、谷を削ることに寄って平野が形成されてきた地域であるらしい。
    そこが危険な場所だという認識に、欠けていたのではないかという指摘。

    そして、やはり被害が発生した地域では、本

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    2014年08月14日
  • ドキュメント 豪雨災害 そのとき人は何を見るか

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    なるほど・・・。
    北海道の「新十津川市」というのは、122年ほど前、十津川を襲った災害で新開拓を決心した村民の移住先だったんですね。
    日本は災害が多い。しかし、場所によることも確か。
    100年に一度と言われても…なかなか実感を持って防災にあたれないのが人情かと。

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    2014年07月26日
  • 仕事漂流 就職氷河期世代の「働き方」

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    一度は就職したものの、会社に疑問を抱き、転職した人の体験談を語っている。登場する人物は優秀な大学を出て、良い企業に入った人が多いので、ニートに共感は得られない本だと思う。

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    2012年10月07日