山村美紗のレビュー一覧
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山村美紗氏らしい推理小説
「花の棺」に続く「名探偵キャサリンシリーズ」の第2弾です。「花の棺」同様、主人公で元アメリカ副大統領令嬢のキャサリンが、それも異常なほどに日本文化に興味を示しています。この推理小説の、「麻生ユカリ」と言う女性が元旦に京都の八坂神社で刺殺され、百人一首を編集しました「藤原定家」の和歌の字札が発見されると言うプロローグがとても素晴らしかったです。また、連続殺人事件の最後の被害者の「野上春彦」の死体と一緒に発見された「源重之」の和歌の絵札によって「小菊」と言う舞妓が連続殺人事件の真犯人だと判明したと言う物語の展開もとても素晴らしかったです。連続殺人事件とは無関係ですが、天智天皇の和歌も登場して大変面
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初の山村美紗作品
僕が偶然書店でこの推理小説の文庫本を目にしたのは年号が「昭和」から「平成」に変わろうとしていた時の事でした。この推理小説の文庫本のカバーに印刷されていました山村美紗氏の写真がとても素敵でした。何と言いましても彼女が美人でしたから。僕はこの頃から次第に彼女の推理小説にのめり込んでいきました。又、この当時は大和和紀先生の「あさきゆめみし」と言う漫画が大ヒットしていまして、「エースをねらえ!」の「宗方仁の死後のあらすじ」のアニメ化も着実に進行していました。この推理小説の主人公の、不倫の恋に悩む「三原麻知子」と言う女性の身の周りで次々と殺人事件が発生し、彼女と仲の良かった「野川ユミ」と言う女性が連続殺
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山村美紗作品の最高傑作
僕は山村美紗氏の大ファンでしたが、その中でもこの「琵琶湖別荘殺人事件」が一番面白かったです。琵琶湖畔のキャサリンの別荘でのパーディーの最中に「野村陽子」と言う女性に「2416875」と書かれた脅迫状を突きつけられて毒殺されました「大山春彦」と言う大学生が実は「野村陽子」の妹を死に追いやって連続殺人事件の原因を作った人物だったと言うあらすじがとても素晴らしかったですし、キャサリンと彼女の恋人の「浜口一郎」が「2416875」と言う数字の暗号の謎を解いたのもとても素晴らしかったです。山村美紗氏が他界されたのは僕がこの推理小説を読み終えてから数年後の出来事でした。僕の目がまだ黒いうちに第2,第3の山
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山村美紗氏の長編デビュー作
実は、僕はこの山村美紗氏の「マラッカの海に消えた」と言う推理小説を通じてこの「ブックライブ」と言うサイトを知りました。この推理小説での最終章での、連続殺人事件の犯人の「岩根」の豹変ぶりには身の毛もよだつ思いがしました。この推理小説が発表された頃の日本は石油ショックの真っ只中でした。また、この頃は「サインはV!」の後番組の「アテンションプリーズ」の影響で海外旅行がブームになっていました。この「アテンションプリーズ」の原作の漫画も1日だけでも早く電子書籍化されて欲しいです。
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購入済み
時を経て最後は正義が勝利
エジプトでの父親の死が、時を経て、勤務先の学校での教え子の死を契機とする連続殺人に繋がっていく。丁寧な伏線と密室トリックなどが楽しめる作品です。エジプト好きにとっては、日本での描写が大半であることが少し物足りませんが、ミステリーとして楽しめる作品です。大物の陰謀に対し、最後には正義が勝つところもスッキリします。
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Posted by ブクログ
ネタバレ大金持ちの遺産相続の話。
めずらしく、京都の名跡も、歴史的なことがら話題にはならない。
それでも面白いのはキャサリンの性格だろう。
物事に素直で,なんでも受け入れる。
ps.
名探偵コナン君が行くところに殺人事件があるように、
キャサリンの行くところに殺人事件は起こる。
できれば、殺人事件のないキャサリンの物語が読みたいと思うのは贅沢だろうか。
すでに山村美紗さんは亡くなられているのでないものねだりなのですが。
アガサクリスティ
山村美紗
栗本薫
この3人のミステリを読破、比較中です。
人間が好きだという共通点を見つけました。