あらすじ
平家の落人伝説の五箇山、白川郷、高山、郡上八幡をまわる団体ツアー「合掌の里めぐり」に参加したキャサリンと浜口。見学に訪れた鐘乳洞で、ツアーに参加していた証券レディが頭を強打され殺されるという事件が発生した! さらに、郡上踊りのさなか、やはりツアー客の女子銀行員が川で溺れて死亡してしまう…。この二つの事件に関連性はあるのか?京都に戻ったキャサリンは、浜口の心配をよそに、容疑者に大胆な接近を試みる。―岐阜の小京都・郡上八幡を舞台に、推理界の女王が放つ、旅情溢れる長編サスペンス。
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Posted by ブクログ
京都在住のアメリカ人キャサリンとその恋人浜口の素人探偵の物語。
郡上八幡への団体旅行での殺人事件の話。
郡上八幡の鍾乳洞が現場として出て来る。
珍しく、京都以外の地理、自然に詳しい記述がある。
殺された人が証券会社に努めているため、
山村美紗が京都についで詳しい株の話もでてくる。
最後の鍵も鍾乳洞にあるところが好感が持てた。
郡上八幡近辺には,いくつか面白い鍾乳洞がある。
また行きたいなと思った。
名探偵キャサリンが大活躍
「キャサリンと浜口一郎が訪れた郡上八幡の鍾乳洞でツアー客の女性が何者かに殺された」と言うプロローグは勿論ですが、連続殺人事件の3人めの被害者の「沢山陽一」の「雪村と椎名」と言うダイイングメッセージもとても素晴らしかったです。山村美紗氏は若い頃に株の売買で大儲けしましたが、その頃の経験がこの推理小説にも十分生かされています。但し、ブックライブをご利用の皆様に一言忠告しておきますが、株の売買は一種の「賭博行為」ですから、絶対にしない方が賢明ですよ。得をする確率よりも損をする確率の方が遥かに高いですし、それに山村美紗氏の推理小説には「株の売買に失敗して殺人犯になってしまった」と言うあらすじのものが沢山ありますから。