三羽省吾のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
警察小説の重鎮、中堅どころ4人の作家による文庫オリジナル短編集。
偶に読みたくなる刑事もの。
事件が発生して捜査本部が立ち上がる。
本部による捜査では働き方改革なんてもってのほかのブラックな労働環境。そこにカタルシスを感じてしまうのは昭和生れの名残りか。
本部と所轄、ベテランと若手、幹部と下っ端。
組織、チームならではの人間模様には確執、軋轢が蠢く。
地道な捜査から浮かび上がる細々とした点と点。それを繋ぐ線はベテラン刑事の長年の経験とある種のカン。ベテランは新人若手を育てる。
ま、警察小説の醍醐味は語り尽くせない。
なので見応え十分な長編も捨てがたいが、キレの良い短辺もナカナカ。本書もそんな感じ。 -
Posted by ブクログ
ニート3人組+ダサ少女の北海道ロードノベル
女性がらみのトラブルでその筋の人達に追われているヒモでロクデナシのレンチ
大学中退したヒキコモリのキノブー
「なんとなく」で退職したタカシ
中学からの腐れ縁のレンチによる拉致状態で北海道に行くことになった一同
出会い系でコンタクトを取ったという美女を仙台でピックアップするはずが、現れたのはオーバーオールとメガネ姿のダサ少女の月子
そんな月子に巻き込まれながら北海道の観光地を非効率な順番で転々とする理由とは?そして新たなトラブルに見舞われた一行の行き着く先とは?はなお話
月子が非効率な順番で観光地を巡って、景色を楽しむでもなく不可解な行動をする理由
途中で野宿しているときに話した弟の話
ちゃんと伏線が描かれているので、最後まで読むとけっこう心に響く
月子の無愛想なキャラの理由とかも相まって最後のあたりは泣ける
月子はどんな気持ちで3人と行動を共にしていたんだろうね?
タイトルの「ニート・ニート・ニート」の意味
設定からみればNEET3人の意味なんだろうけど
途中で描かれているダムドの曲「Neat Neat Neat」の方の意味も込められているのがわかる
働いてもいないし、勉強もしていないが、しっかりとした素敵な3人
全く個人的な感想だけど、奥田英朗もこんな話を書いてそうなイメージがあるな
音楽にこだわっていて破天荒なキャラが好き勝手する、みたいなお話 -
Posted by ブクログ
ネタバレ大好物な、警察小説アンソロジー。
初読みは一人だけ…
三羽省吾【シェパード】
・・・「スタン飯店」の親父がイイ感じ♪
犯人も…可愛いげがあるというか、"希望"を見出だすラストに好印象。三羽省吾、要チェックかな。
五十嵐貴久【汚名】
・・・「リカ」と「リターン」だったっけ…?既読の2冊は、"可もなく不可が少々"な感想だった記憶だが、本作はなかなかに感情移入のできる人情話だった。
"もう読むことは無い作家さんだな"の認定を外そう。
今野敏【消えたホトケ】
・・・安心の今野敏。未読だが、筆者の持ちシリーズからのスピンオフらしい。相棒の女性刑事のキャラ設定に好感。シリーズの方も読まねば❗️
誉田哲也【裏切りの日】
・・・短編だからか、白でも黒でもない誉田、といったところか。なんか、誉田作品にしてはあまり引き込まれることもなくぼんやりと進んでふんわりと終わったな、という感じだったが…
(巻末解説文によると)長編作の第1部という位置付けなのだとか。これはもう、長編の方も読まねば❗️
…しかし、長編の第1部をアンソロジーに載せるという手法は、いかがなものか?少々不満(苦笑)。
★4つ、7ポイント半。
2020.01.06.古。 -
Posted by ブクログ
近未来の日本が舞台のディストピア小説。
こういうの、好きなんですが、これはダメでした。
格差がとんでもないことになっている日本では、超高層マンションに住み贅沢三昧の人たちがいると思えば、日本国民としての一切の権利を持たない地下住民もいます。
それは、いいのです。
でも、中間層の人たちは何をやっているの?
少子化で、それでなくても不足している労働力を支えているのは、地下住民の人たち。
しかしそれは、決して公に認められるものではなかった。
地上の生活者を支えるために、低賃金で働く地下住民もいれば、窃盗団で必要なものを手に入れる者もいる。
一応超セレブな人たちの成り立ちは書かれているけれど、どうも説得力がない。
今の日本は職人と言われる人たちの技能よりも、誰でもそれなりな物が作れる技術の方を重用する。
それに対するアンチテーゼなのはわかる。
でも、それがセレブに繋がるのか?
主人公紀夫たちが最終的に戦う相手・PRNは、善なのか、悪なのか。
そこが捻じれているところが面白いと言えば面白いんだけど、書き込みが足りない。
格差をテーマにしているのに、経済が全く書かれていない。
こんな捻じれた日本の様子を、世界はどう見ているのか、という描写もない。
”「みんな、生きてるだけやのにな。働いて、おまんま食べて、屁ぇこいて寝て、起きて、また働いて。運に恵まれたらええ人に出逢て子供授かって、アホ言うて笑て泣いて。ただそれだけでええのにな。なんでこんなにしんどいんやろか」”
そういうことを書けばいいのに、話を大きくしてしまったから、スッカスカになってしまった。
うーん、残念。 -
9年前にニートと家出少女で
9年くらい前にニートと家出少女で講談社のとある賞で公募しました。
誰も、評価されなかった自分の同級生が小説を出していることは嬉しいです。
今後も頑張ってください。
byあつし -
Posted by ブクログ
再読。
父親の家出を契機にバラバラになった家族が、それぞれの挫折を経て、また一つにまとまって行く話。
三羽省吾さん、気になるし、好きな作家さんなのですが、何だか印象が纏まらないというか、何か統一されたテーマのようなものを持たない作家さんのような気がします。
もっとも寡作な作家さんですから、間が空いてしまうせいかもしれませんが。
初回に書いている印象よりかなり良いのですが、では何処がと問われても出てこない。特に大きな共感も無く、何とも感想が描きにくいのです。
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08-066 2008/08/27 ☆☆☆
家庭崩壊とその再生の物語です。
世間では評判の良い作品ですが、何故かピンと来ませんでした。
「うっせぇなぁ」しか言わない14歳。再婚した母親に遠慮して目立たない優等生であることを目指した17歳。不本意な仕事を退職したものの、それを言い出せない27歳。いずれも良く出来た造形なんですけどね。
語り口のせいかもしれないし、設定された状況(父親が失踪しても、数年分の蓄えはある)のせいかも知れませんが、どこかシリアスさや切迫感が無い。なんだか単に「話し合わない」だけの家庭崩壊。そしてエンディングでは再びまとまる方向なんだけど、そのきっかけも唐突な気がします。
もっとも、本当の家庭崩壊なんて、こんなものなのかもしれませんが。
どうも、私は重松清の世界を期待したようです。その期待とのギャップが、肩透かし感に繋がっているのかもしれません。冷静に考えれば、確かになかなか良い作品に思えるので。
しかしネコの「部長代理」のネーミングは秀逸でした。 -
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ネタバレ2015/4/19
モッコリマン望月の変化が泣けた。
ノブが「もういらない」と心の中で切り捨てた時に私も心の底から同意したから余計に。
むかし先生も人間やって、聖人じゃないって気づいた時になーんやって思った。
人間やから失敗も手抜きもサボりもなんなら悪意も持ってて当然。変に期待すんなって。
でも今回その一歩先を見たね。
人間やから後悔して勉強して努力するし、また失敗したりサボっちゃったりしてよりいっそう努力するかもしれん。
後悔したり悩んだり間違ったりすることのなんと尊く美しいことか。
全知全能の神様にはできないこと。
ガボちゃんがまっすぐ頑張れてるみたいでよかった。
ウサギが増えてるのもよかった。
ほかのみんなが何してるのかも知りたいなぁ。