三羽省吾のレビュー一覧

  • 警官の目

    Posted by ブクログ

    警察小説の重鎮、中堅どころ4人の作家による文庫オリジナル短編集。
    偶に読みたくなる刑事もの。
    事件が発生して捜査本部が立ち上がる。
    本部による捜査では働き方改革なんてもってのほかのブラックな労働環境。そこにカタルシスを感じてしまうのは昭和生れの名残りか。
    本部と所轄、ベテランと若手、幹部と下っ端。
    組織、チームならではの人間模様には確執、軋轢が蠢く。
    地道な捜査から浮かび上がる細々とした点と点。それを繋ぐ線はベテラン刑事の長年の経験とある種のカン。ベテランは新人若手を育てる。
    ま、警察小説の醍醐味は語り尽くせない。
    なので見応え十分な長編も捨てがたいが、キレの良い短辺もナカナカ。本書もそんな感じ。

    0
    2023年06月09日
  • 前略、旅の途中です。

    Posted by ブクログ

    バッセンの著者の読むのは2冊目。これは6編からなる短編集。全編、話には入って行きやすかったが、面白かったのは2編目と6編目。
    バッセンもそうだったけど、何かですごいやつは全然出てこない、本当に等身大の話。でも、今思い返せばそんなに思い出せないから、あの頃、中坊時代も高校時代も、もっと真剣に毎日を、毎分毎秒を過ごせれば良かったなと、何故だかそういうことを考えさせるような話だった。

    0
    2022年07月04日
  • Valentine Stories

    Posted by ブクログ

    ラブラブ甘々なものは全くなく、
    どれもどこか切ないのが小説って感じでした。

    やっぱりあんまり幸せすぎるのは
    ネタにならんのでしょうな。

    0
    2022年06月13日
  • 刑事の遺品

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2022/4/8
    三羽省吾の刑事もの。
    結構本気の刑事ものでへーと思う。
    普通に面白いけど三羽省吾と言えば愉快なブルーワーカーってイメージだったので。
    現場の刑事もブルーワーカーかもしれんけど。
    兄弟の確執・父の秘密・刑事の魂みたいなことだったのでいつものいい感じにヘラヘラしたとこなし。
    いやおもしろかったけど。とまどいがあった。

    0
    2022年04月17日
  • 厭世フレーバー

    Posted by ブクログ

    著者の太陽がイッパイいっぱいが面白かったので読んでみました。リストラをうけて失踪した父親のあとにのこされた崩壊寸前の家族5人が主人公となる短編ストーリーです。章が進むにつれて紐解かれる真実に心をつかまれます。表現の仕方が巧みなところもツボで第2章の夫婦は似るっていうけどのくだりは最高です。

    0
    2021年09月05日
  • ニート・ニート・ニート

    Posted by ブクログ

    ニート3人組+ダサ少女の北海道ロードノベル

    女性がらみのトラブルでその筋の人達に追われているヒモでロクデナシのレンチ
    大学中退したヒキコモリのキノブー
    「なんとなく」で退職したタカシ
    中学からの腐れ縁のレンチによる拉致状態で北海道に行くことになった一同
    出会い系でコンタクトを取ったという美女を仙台でピックアップするはずが、現れたのはオーバーオールとメガネ姿のダサ少女の月子
    そんな月子に巻き込まれながら北海道の観光地を非効率な順番で転々とする理由とは?そして新たなトラブルに見舞われた一行の行き着く先とは?はなお話



    月子が非効率な順番で観光地を巡って、景色を楽しむでもなく不可解な行動をする理由
    途中で野宿しているときに話した弟の話
    ちゃんと伏線が描かれているので、最後まで読むとけっこう心に響く
    月子の無愛想なキャラの理由とかも相まって最後のあたりは泣ける

    月子はどんな気持ちで3人と行動を共にしていたんだろうね?

    タイトルの「ニート・ニート・ニート」の意味
    設定からみればNEET3人の意味なんだろうけど
    途中で描かれているダムドの曲「Neat Neat Neat」の方の意味も込められているのがわかる

    働いてもいないし、勉強もしていないが、しっかりとした素敵な3人


    全く個人的な感想だけど、奥田英朗もこんな話を書いてそうなイメージがあるな
    音楽にこだわっていて破天荒なキャラが好き勝手する、みたいなお話

    0
    2021年06月30日
  • 前略、旅の途中です。

    Posted by ブクログ

    建設現場の近くを通るとき、そこで働く人を見かけると、なぜかそれだけで泣きそうになることがあります。本作はその理由を教えてくれたような気がします。

    三羽さんのデビュー作であり、私が彼にハマったきっかけでもある『太陽がイッパイいっぱい』と同じような現場から始まり、前章までの登場人物がカメオ的に出演する連作短編集。気になっていた人のその後がちらりと見え隠れ。

    皆に薦めたくなるほどのインパクトはないけれど、心に焼きつけたい台詞がいっぱいある。「ちゃんと間違って、ちゃんと狂って、ちゃんと失敗しろ、馬鹿野郎」。その通り。

    0
    2021年02月25日
  • 警官の目

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    大好物な、警察小説アンソロジー。

    初読みは一人だけ…

    三羽省吾【シェパード】
    ・・・「スタン飯店」の親父がイイ感じ♪
    犯人も…可愛いげがあるというか、"希望"を見出だすラストに好印象。三羽省吾、要チェックかな。

    五十嵐貴久【汚名】
    ・・・「リカ」と「リターン」だったっけ…?既読の2冊は、"可もなく不可が少々"な感想だった記憶だが、本作はなかなかに感情移入のできる人情話だった。
    "もう読むことは無い作家さんだな"の認定を外そう。

    今野敏【消えたホトケ】
    ・・・安心の今野敏。未読だが、筆者の持ちシリーズからのスピンオフらしい。相棒の女性刑事のキャラ設定に好感。シリーズの方も読まねば❗️

    誉田哲也【裏切りの日】
    ・・・短編だからか、白でも黒でもない誉田、といったところか。なんか、誉田作品にしてはあまり引き込まれることもなくぼんやりと進んでふんわりと終わったな、という感じだったが…
    (巻末解説文によると)長編作の第1部という位置付けなのだとか。これはもう、長編の方も読まねば❗️

    …しかし、長編の第1部をアンソロジーに載せるという手法は、いかがなものか?少々不満(苦笑)。

    ★4つ、7ポイント半。
    2020.01.06.古。

    0
    2020年01月06日
  • 警官の目

    Posted by ブクログ

    警察小説の短編集4話。
    今回も面白かった〜
    今野敏『消えたホトケ』は前回と同じく変わらぬ面白さ〜
    五十嵐貴久はリカの作者だったとは!リカ読みたい。
    三羽省吾『シェパード』良かった!!
    誉田哲也は新作に続いてるとの事で楽しみすぎる。

    0
    2019年12月19日
  • 警官の目

    Posted by ブクログ

    これは良い企画!一言で警察小説といってもトリックを重視するもの、動機に着目するもの、登場人物の心理に迫るもの、と様々なアプローチがあるということがよくわかる。旧知のキャラも登場しファンには堪らない。

    0
    2019年09月23日
  • Y.M.G.A. 暴動有資格者

    Posted by ブクログ

    近未来の日本が舞台のディストピア小説。
    こういうの、好きなんですが、これはダメでした。

    格差がとんでもないことになっている日本では、超高層マンションに住み贅沢三昧の人たちがいると思えば、日本国民としての一切の権利を持たない地下住民もいます。
    それは、いいのです。
    でも、中間層の人たちは何をやっているの?

    少子化で、それでなくても不足している労働力を支えているのは、地下住民の人たち。
    しかしそれは、決して公に認められるものではなかった。

    地上の生活者を支えるために、低賃金で働く地下住民もいれば、窃盗団で必要なものを手に入れる者もいる。

    一応超セレブな人たちの成り立ちは書かれているけれど、どうも説得力がない。
    今の日本は職人と言われる人たちの技能よりも、誰でもそれなりな物が作れる技術の方を重用する。
    それに対するアンチテーゼなのはわかる。
    でも、それがセレブに繋がるのか?

    主人公紀夫たちが最終的に戦う相手・PRNは、善なのか、悪なのか。
    そこが捻じれているところが面白いと言えば面白いんだけど、書き込みが足りない。
    格差をテーマにしているのに、経済が全く書かれていない。
    こんな捻じれた日本の様子を、世界はどう見ているのか、という描写もない。

    ”「みんな、生きてるだけやのにな。働いて、おまんま食べて、屁ぇこいて寝て、起きて、また働いて。運に恵まれたらええ人に出逢て子供授かって、アホ言うて笑て泣いて。ただそれだけでええのにな。なんでこんなにしんどいんやろか」”

    そういうことを書けばいいのに、話を大きくしてしまったから、スッカスカになってしまった。
    うーん、残念。

    0
    2018年10月30日
  • 刑事の血筋

    Posted by ブクログ

    111良いテンポで、登場する人物のキャラクターもいい感じ。ストーリーはありきたりな感じもするけれど、兄弟父親の関係がいい。不幸な女の子のラストもいいね。

    0
    2018年08月31日
  • ニート・ニート・ニート

    9年前にニートと家出少女で

    9年くらい前にニートと家出少女で講談社のとある賞で公募しました。
    誰も、評価されなかった自分の同級生が小説を出していることは嬉しいです。
    今後も頑張ってください。



    byあつし

    0
    2018年05月08日
  • 路地裏ビルヂング

    Posted by ブクログ

    どこにでもありそうな雑居ビルを舞台にした、どこにでもいそうな人たちのお話。
    にわかにクロスオーバーしているところがあるのはこういうのが好きな人にはたまらんところかと思う。
    解説にあったように1話目の主人公加藤の成長物語とも取れるが、1話とはなんかキャラクターが変わっていて不自然に感じた。

    0
    2016年12月04日
  • 厭世フレーバー

    Posted by ブクログ

    再読。
    父親の家出を契機にバラバラになった家族が、それぞれの挫折を経て、また一つにまとまって行く話。
    三羽省吾さん、気になるし、好きな作家さんなのですが、何だか印象が纏まらないというか、何か統一されたテーマのようなものを持たない作家さんのような気がします。
    もっとも寡作な作家さんですから、間が空いてしまうせいかもしれませんが。
    初回に書いている印象よりかなり良いのですが、では何処がと問われても出てこない。特に大きな共感も無く、何とも感想が描きにくいのです。


    =====================
    08-066 2008/08/27 ☆☆☆

    家庭崩壊とその再生の物語です。
    世間では評判の良い作品ですが、何故かピンと来ませんでした。
    「うっせぇなぁ」しか言わない14歳。再婚した母親に遠慮して目立たない優等生であることを目指した17歳。不本意な仕事を退職したものの、それを言い出せない27歳。いずれも良く出来た造形なんですけどね。
    語り口のせいかもしれないし、設定された状況(父親が失踪しても、数年分の蓄えはある)のせいかも知れませんが、どこかシリアスさや切迫感が無い。なんだか単に「話し合わない」だけの家庭崩壊。そしてエンディングでは再びまとまる方向なんだけど、そのきっかけも唐突な気がします。
    もっとも、本当の家庭崩壊なんて、こんなものなのかもしれませんが。
    どうも、私は重松清の世界を期待したようです。その期待とのギャップが、肩透かし感に繋がっているのかもしれません。冷静に考えれば、確かになかなか良い作品に思えるので。

    しかしネコの「部長代理」のネーミングは秀逸でした。

    0
    2016年05月15日
  • タチコギ

    Posted by ブクログ

    田舎町の小学生男子たちのいかにも昭和の香りがするアホさ加減と、今の時代ならではのイジメや不登校問題が交互に綴られた作品。
    三羽氏の描写の上手さは健在です。加えて少年ならではの純粋さと、上手く表現できないもどかしさのバランスも絶妙。ここまで書けるということは、きっと相当充実した少年時代を過ごしたんだろうと思います。

    0
    2015年05月17日
  • タチコギ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2015/4/19
    モッコリマン望月の変化が泣けた。
    ノブが「もういらない」と心の中で切り捨てた時に私も心の底から同意したから余計に。
    むかし先生も人間やって、聖人じゃないって気づいた時になーんやって思った。
    人間やから失敗も手抜きもサボりもなんなら悪意も持ってて当然。変に期待すんなって。
    でも今回その一歩先を見たね。
    人間やから後悔して勉強して努力するし、また失敗したりサボっちゃったりしてよりいっそう努力するかもしれん。
    後悔したり悩んだり間違ったりすることのなんと尊く美しいことか。
    全知全能の神様にはできないこと。
    ガボちゃんがまっすぐ頑張れてるみたいでよかった。
    ウサギが増えてるのもよかった。
    ほかのみんなが何してるのかも知りたいなぁ。

    0
    2015年04月20日
  • ニート・ニート・ニート

    Posted by ブクログ

    大好きな任侠登場。舞台が北海道。止まらないBGM。それだけで楽しいので、このニート3人がこれから先もきっとニートであることや、実は勧善懲悪だったりすることはなんかもうどうでもいいことになった。

    0
    2015年04月12日
  • 路地裏ビルヂング

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    你明白了? 还是、不明白了? 辻的堂馆。1楼在饭馆、2楼在托儿所、3楼在学习塾、4楼在地产公司、5楼在健康食品、6楼在広告制作。有楼顶。

    0
    2015年03月30日
  • 厭世フレーバー

    Posted by ブクログ

    うぜぇ、ムカつく、といった所謂『若者言葉』に食傷されて読むのをやめてはいけない。第1章の中坊のクソガキがどうしてクソガキなったかは、第5章まで読むとわかる。
    読み始めは『最低な家族』、読み終わりは『最高の家族』。仁侠好きとしては、おでん屋のエピソードがたまらないね

    0
    2015年03月09日