三羽省吾のレビュー一覧
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ネタバレ何かで評価さててたか忘れたが、積読の一冊。
はじめの3章はありきたりの話。五人家族の末っ子の中坊語りからはじまり、次女の女子高生語り、ニート兄貴の語り。あぁ、著者の俺こんなに技術持ってます的な自己満足小説かと思いきや、4章位から前三章てある違和感が、緩和され、話が繋がりまとまり、ひと筋縄ではいかないなと思わせる展開。家出した父親不在の家族の話から、実は、そもそもこの家族血の繋がりが複雑で(祖父と父は養子、長男は父の前妻の子、次女は母の不倫相手の子、末っ子だけが失踪した父親とアル中になった母との間の子)家族なんて血の繋がりなんか関係なく、関係性で成り立つものだと言う家族のあり方を訴えた小説だと -
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ネタバレ「なんで皆さんは、俺が間違ったことをやってるのを見た時、そういう細かい事情を教えてくれないんですか?」
咲田は一瞬、驚いたような表情を見せた。だがすぐに真顔に戻り、勇を改めて上から下まで見て、腰に手を置いた姿勢で「ふぅん」と鼻から息を吐いた。
「それは、君の方から訊かないからでしょう」
言うべきか否か悩んでいるような少しの沈黙を挟み、咲田は「あのね」と言った。
「みんな君のこと褒めてるけど、同時にこうも言ってるの。〝極端に質問が少ないんだよなぁ〟って。私もそう思う」
「そう、ですか」
「ここは学校じゃないの。たいていの人は自分の仕事で手一杯だし、君がなにを分かっててなにを分かってないかなん -
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三羽さんのくせに、なんだか佐々木譲みたいなタイトルの小説を書いたなぁ…と思ったら、本気で結構真っ当な警察小説だった。意外に思った反面、心配だったのも事実。
警察小説の秀作は意外とたくさんあって、古くは松本清張あたりから、前述の佐々木譲、横山秀夫、誉田哲也…外国の作品まで入れるとキリがないくらい。そんな中で三羽小説の特長を生かせる作品ができたらそりゃ嬉しいのだが、簡単になりあがれそうもないジャンルだしなぁ、と。
で、やっぱり警察小説の中でも無類の傑作!、というほどの出来にはなっておらず。といっても面白くないわけではない、健闘しているとは思うのだが。ストーリー展開、登場人物の設定、扱う事件…どれ -
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親子三代の刑事一家。
刑事としての想いが脈々と引き継がれている。と言う訳ではない話。
三代目は兄弟で頭脳派、体力派と分かれて、また相互に理解し合えない状態。
そんな中、兄が弟の働く県の県警本部に異動となり戻ってくる。お互いに相手を理解しようともしないところから始まるも、ある事件が起こり、その解決する為にお互いにそれぞれの立場から最善を尽くす。
それを通じてお互いの考えを理解するようになり、さらには父親の想いなどを共有しあい、刑事としての成長をお互いの中に見ることができる。
なかなか手の込んだ錬金術であり、非常に興味深い。
が、人として手を付けてはならぬと思うのだが、こんな事も本当にあるんだろ -
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都内の路地裏に建つ6階建て築50年のオンボロ雑居ビル。入っているのは不動産会社の左遷先の分室、怪しげな健康食品販売会社、小さなデザイン事務所と学習塾、無許可託児所、そして1階はしょっちゅう扱う品目は変わるのに従業員と料理の不味さは変わらぬ料理屋。
各フロアーの住人の一人を主人公に描いた6つの短編集です。
半年だけ働いて失業保険を得ようとするニート、同居しようと行ってくれる孝行息子の夫婦が居る60歳前の託児所のおばさん、司法書士を目指しながら塾教師のアルバイトから埋もれる30歳、無意味とも思える営業電話をかけ続けるOL、元高校球児のデザイン事務所の営業、一階の得体にしれぬ料理屋の老人。そして全編 -
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普通になるのが嫌で、theが付けられるような生き方を否定する。で、そうこうしてるうちに何が何だか分からなくなって方向性がずれてきて、なんでも分かったふうな顔をしてるくせになんもできない「愚図」になる。
大学1,2年の頃はかなりの愚図だったなと思う。
今はあの頃よりは行動力が伴ってきた分マシだと思うけど、どうだろう。と、改めて考えさせられた。
ぶれない生き方じゃなくて、ぶれるけどズレない生き方。そんな風に人と接して同調したり反論したり、旅をしたり音楽を聴いたり本を読んだりしたい。
後、この本を読んで北海道に行きたくなった。チャリ旅がしたい!