三羽省吾のレビュー一覧

  • 刑事の血筋

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    三羽さんのくせに、なんだか佐々木譲みたいなタイトルの小説を書いたなぁ…と思ったら、本気で結構真っ当な警察小説だった。意外に思った反面、心配だったのも事実。
    警察小説の秀作は意外とたくさんあって、古くは松本清張あたりから、前述の佐々木譲、横山秀夫、誉田哲也…外国の作品まで入れるとキリがないくらい。そんな中で三羽小説の特長を生かせる作品ができたらそりゃ嬉しいのだが、簡単になりあがれそうもないジャンルだしなぁ、と。

    で、やっぱり警察小説の中でも無類の傑作!、というほどの出来にはなっておらず。といっても面白くないわけではない、健闘しているとは思うのだが。ストーリー展開、登場人物の設定、扱う事件…どれ

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    2018年08月02日
  • 刑事の血筋

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    プルーフいただいてだいぶ前に読んでたけど、感想書くの忘れてた。警察小説ってふだんあまり読まないんでよう知らんねんけど、警官の家族、官舎をメインに据えた小説って初めて読んだ気がする。ただ、家族の描写が表に出すぎて、戸籍ロンダリング事件とか頭に入って来んのよね、オイラだけかも知れんけど。もっと小さい事件で連作短編とか書いてくれたらええのかも。

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    2018年03月21日
  • ヘダップ!

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    桐山勇、18歳。
    かなりの天狗。
    J1のチームに加入が内定していたが、「ある噂」のために、突然の取消。
    仕方なく、JFL所属の武山FCへ、腰掛けのつもりで入ることにした。
    父と姉を残し、向かった新天地、そこで天狗の鼻はぽきりと折れる。

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    2018年03月18日
  • 刑事の血筋

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    親子三代の刑事一家。
    刑事としての想いが脈々と引き継がれている。と言う訳ではない話。
    三代目は兄弟で頭脳派、体力派と分かれて、また相互に理解し合えない状態。
    そんな中、兄が弟の働く県の県警本部に異動となり戻ってくる。お互いに相手を理解しようともしないところから始まるも、ある事件が起こり、その解決する為にお互いにそれぞれの立場から最善を尽くす。
    それを通じてお互いの考えを理解するようになり、さらには父親の想いなどを共有しあい、刑事としての成長をお互いの中に見ることができる。

    なかなか手の込んだ錬金術であり、非常に興味深い。
    が、人として手を付けてはならぬと思うのだが、こんな事も本当にあるんだろ

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    2018年03月09日
  • ニート・ニート・ニート

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    ーーー
    「北海道行くべ!」--女性がらみのトラブルでチンピラから追われる無職のレンチは、会社を辞めたばかりのタカシと引きこもりのキノブーを強引に連れ出し、東北道を突っ走っていた。しかも「出会い系」でゲットした美女を仙台で拾うはずが、合流したのは中学生にしか見えない謎の女の子。喧嘩しながらもついに北海道に入った一行だったが、徐々に追手の影が迫ってきて……。ニート×3+家出少女の激動波乱の旅が始まった!

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    2017年11月27日
  • 路地裏ビルヂング

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    健康食品会社や不動産屋、保育所に塾、飲食店などが無秩序に入る古い雑居ビルでのお話。あんまり好みではなかった。
    2017/8/17

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    2017年08月17日
  • ヘダップ!

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    自分ではやらないが、サッカー(観戦)好きなので読んでみた。
    んー、サッカー少年?が成長していく(といっても短期間)物語、かな。

    期待したが、いまいち。
    特にサッカーじゃなくても、他のスポーツ(バレーとか?)で同じ内容のお話が出来そうな感じ。

    でも、やっぱりスポーツはいいな、と思う。

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    2017年02月09日
  • 厭世フレーバー

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    一家の主が、突然家出した。残された5人の家族は、一つ屋根の下、全く噛み合わない生活に転がり落ちた。
    3人の子供たち、妻、ボケ始めた爺さんのそれぞれの目線で描かれる、それぞれの想い。誰もバラバラでいいなんて思っていない。何とかしたいともがきながら、でも誰とも相談しないからすれ違う。もういやだ。そんな感じ。
    さて、それぞれの想いは通じるのでしょうか。通じたら、どんな感じになるのでしょう。

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    2016年05月22日
  • 厭世フレーバー

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    2014-8
    重いテーマな割に淡々と進むストーリー。
    次々視点が変わっていくのは面白いのに物足りなさを感じた。

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    2014年01月21日
  • ニート・ニート・ニート

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    ニート三人組が流されるままたどり着いた北海道。仙台で拾った謎の家出少女に翻弄され、ヤバい人達に追われる身になる青春ロードノベル。
    人間は智恵がつくようになると、全ての物事に「意味」を持ちたがる。しかし、それを理由に行動しなくなる。行動することが「意味」であることを忘れてしまう。
    登場人物たちの現実逃避の旅が行動することで何かが変わっていく。それはレンチがタカシの部屋の扉を壊した瞬間から始まっていたような気がする。

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    2013年10月16日
  • 路地裏ビルヂング

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    本屋さんのPOPで「ビル版の阪急電車」と書かれてたので、有川さん好きな私としては読まないわけにはいくまいと思って購入。
    結果・・・・。う~ん・・・・・。そのPOPが無ければもっと楽しめたかも・・・。良くも悪くも「普通」。雑居ビルを舞台にした連作短編なんだけど、予想の範疇を出なかった感じだなぁ・・・。

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    2013年08月13日
  • 路地裏ビルヂング

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    6階建てのオンボロ雑居ビルに入居している店子達の日々の話。暖かい話もあるが考えさせられる話もある。現代版長家物語。

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    2013年03月12日
  • 路地裏ビルヂング

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    都内の路地裏に建つ6階建て築50年のオンボロ雑居ビル。入っているのは不動産会社の左遷先の分室、怪しげな健康食品販売会社、小さなデザイン事務所と学習塾、無許可託児所、そして1階はしょっちゅう扱う品目は変わるのに従業員と料理の不味さは変わらぬ料理屋。
    各フロアーの住人の一人を主人公に描いた6つの短編集です。
    半年だけ働いて失業保険を得ようとするニート、同居しようと行ってくれる孝行息子の夫婦が居る60歳前の託児所のおばさん、司法書士を目指しながら塾教師のアルバイトから埋もれる30歳、無意味とも思える営業電話をかけ続けるOL、元高校球児のデザイン事務所の営業、一階の得体にしれぬ料理屋の老人。そして全編

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    2016年06月19日
  • 傍らの人

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     ちょっとした悩みを持った男の人達の短編集。どの話も、友人であったり、先生であったりがそばにいて、なんとなく答えを見つけていく。”褌・・・・”が好きかな。 どの話も軽く読める。

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    2012年11月27日
  • 傍らの人

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    期待が大きかっただけに少し満足度は低いが、所々胸に迫るものがあった。「帰る場所と待ってる人だけじゃ足りないんだよな。おまえ自身が必要とされるに足る人間にならなければならない」「贖罪しているつもりでいる。取り返しの付かないことをしておいて、なんとか取り返しを付けようとしている。様々な欲望を抑え込んで潔く生きているつもりだが、誰も喜ばないし何の解決にもなっていないではないか。」

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    2012年11月23日
  • ニート・ニート・ニート

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    普通になるのが嫌で、theが付けられるような生き方を否定する。で、そうこうしてるうちに何が何だか分からなくなって方向性がずれてきて、なんでも分かったふうな顔をしてるくせになんもできない「愚図」になる。
    大学1,2年の頃はかなりの愚図だったなと思う。
    今はあの頃よりは行動力が伴ってきた分マシだと思うけど、どうだろう。と、改めて考えさせられた。
    ぶれない生き方じゃなくて、ぶれるけどズレない生き方。そんな風に人と接して同調したり反論したり、旅をしたり音楽を聴いたり本を読んだりしたい。
    後、この本を読んで北海道に行きたくなった。チャリ旅がしたい!

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    2012年10月08日
  • ニート・ニート・ニート

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    3人のニートと謎の女の子の北海道旅行、となれば、痛快なイメージを浮かべてしまうのですが。。。。
    どこか乗り切れないのです。主人公の一人レンチのハチャメチャさが単なる身勝手でしかない所為なのか。そもそも主人公全員のキャラが爽快さが無く、どこか重苦しい。
    前半は北海道への逃避行が描かれ、それがある事をきっかけに叔父さんの農場に飛び込むことになる。でも、その後の主人公たちの変身ぶりが一寸納得できないところ。再生の物語を描こうとしているのは判るけど、なんだか説得力もないし、唐突感があるのです
    素材は面白いのに十分生かし切れていないような。
    ちょっと残念な作品です。

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    2016年07月23日
  • 厭世フレーバー

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    ものすごいPOPで売り出されている、今一押されている文庫。

    一押されすぎていて、期待高まりすぎるが、そこまでの一押し感にはついてけませんでした。
    ただ、だんだん良くなる。
    え?そうくる?っていう母と爺ちゃんの回想。
    家族って。元々あるものじゃなく、なるもんだなー。といえ小説。

    爺ちゃんの回想は、突然厚みを持つ。面白い。突然。

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    2012年07月22日
  • イレギュラー

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    村が水害にあい、練習もままならない蜷谷高校野球部と名門野球部k高校。
    避難生活が今、地震や原発で避難している人達がたくさんいるので興味深かった。

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    2012年05月28日
  • タチコギ

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    ネタバレ

    戦後のまだ復興期に鉱山の町で少年時代を送った父が息子と二人で、祖母の葬儀に帰省するところから物語が始まる。
    息子は学校でいじめにあっていて、登校拒否。父として会話を持たないといけないが、話し始められない。
    自分の少年時代を思い出すことから糸口をつかむ。
    父親が職工で管理職の家庭の子供たちと対立し、体力にまかせていじめていた。会社が米国の企業に買収されて、やってきた米国人経営者家族。その息子が同級生で、立場が逆転して除者にされてしまう。争い足掻く中で人間関係の作り方と世の中の仕組みを学んでいた。
    父は帰り道、自分の来た道を息子に語り始める。

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    2011年10月19日