三羽省吾のレビュー一覧

  • 傍らの人

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    6編の連作集です。

    最近の三羽省吾はイイですわ~、ちょっとしょうもないフレーズがツボです。

    例えば…「褌トランス」の中で、アメリカ大会の時バッジョでも「元気だせよ」と慰めそうな勢いで…って判ります?

    94年サッカーワールドカップアメリカ大会のブラジルVSイタリアの決勝戦のPK戦でイタリアのエースのロベルト・バッジョが外した時ですね~~もう18年前か…。

    また、「鉄の手」の中で、第一ラウンド二分、テルのバッティングによるドローという感じで終わった…はボクシングですね例えが。

    青い高校生ものは個人的にイマイチなのですが、主人公に若干のユーモアが入っている所が好きなのです。

    今後も期待で

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    2012年11月23日
  • 傍らの人

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    ネタバレ

    小説「宝石」などへ掲載された作品に、書き下ろしの1編を加えた短編集。

    冒頭の4編は、いずれもつながりのあるチェイン・ストーリー。あちらの作品の舞台となった居酒屋が次の作品でも登場したり、そこの常連客の故郷の物語が語られたり、、、

    汗臭くて青臭い、そんな男たちの行き場のない人生が次から次へと展開される。少年から大人へ、そして大人の世界から子供だった時代へと、6編の物語は行きつ戻りつしながら、男たちのしょうもない日々が綴られるのだ。

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    2012年11月09日
  • 厭世フレーバー

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    なかなかいい作品だった。
    父親がリストラにあった挙句に突然失踪し、残った家族がそれぞれ1章ずつ自分が抱えている問題の語り手となる。本人の事情と他人への見え方の違いをとても上手く描いていると思う。
    最近になって気になり始めた作家のひとりであり、今後も期待できそうな予感がします。

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    2012年10月07日
  • ニート・ニート・ニート

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    乱暴で強引な友人のせいで、期せずして自動車で北海道旅行をするハメになったニート男子3人組プラス途中参加のワケあり謎の少女。

    ニート3人組のキャラ分けが、ナカナカ絶妙なのでは。

    また、北海道で加わる登場人物もいい味出してます。

    終盤までドタバタしつつ、どこに行きつくのかと思わせたストーリーも、最後はキレイにまとまって。


    ・・・・・しかしまた、何であえてブルーバードワゴンなんだ?

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    2012年09月11日
  • 太陽がイッパイいっぱい

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    自分が生まれてから20年以上過ごした町が舞台になっており、とても懐かしい気持ちで読みました。
    まさに「大阪のちょっと柄が良くない町に住んでいるアホな若者」達がそのまま登場し、彼らが活き活きした大阪弁で交わす会話の随所にはさまれている小ネタがいい感じです。
    最後まで決して無理に「いい話」に持っていかないところも気に入りました。

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    2012年08月03日
  • 太陽がイッパイいっぱい

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    第5回酒飲み書店員大賞作品。

    浪速のガテン系青春小説。
    主人公イズミは大学に行かずに、建設現場で働き、肉体を酷使した後のビールの美味しさと、怠惰な学生生活にはない人生のリアリティを感じている。

    その建設現場で働く仲間と繰り広げる涙、笑い、喧嘩、恋愛など、熱気溢れる一冊。

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    2012年06月17日
  • 厭世フレーバー

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    父親が失踪した5人家族のそれぞれの内情を各自の視点から語っていく小説。
    一緒に住んでいても全然家族の気持ちがわかっていない所がなんだか考えさせられてしまった。

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    2012年06月04日
  • 厭世フレーバー

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    まさか「長距離走者の孤独」が出てくるとは。私の青春のバイブル(笑)
    あれが好きな人は多分これも好きなんじゃないかな。

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    2012年05月26日
  • 厭世フレーバー

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    ネタバレ

    また来た!三羽省吾!

    14歳 ケイ
    17歳 カナ
    27歳 リュウ
    42歳 薫
    73歳 新造
    (あと消えた親父w)

    親父の失踪をきっかけにみんな厭世観丸出しなのに、
    家族それぞれが実はよく考えて
    いっぱいイッパイ頑張ってるんだね~
    世の中捨てたもんじゃない、というパワーをもらいました。

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    2012年05月14日
  • 太陽がイッパイいっぱい

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    ネタバレ

    小難しいことは考えず、自分に正直にシンプル生きようとするガテン系の主人公たちを描いた小説。

    自分も建設業に携わっていますが、
    作業員さんたちってのは当たらずとも遠からず
    思想的に非常にシンプルで、
    みんないっぱいイッパイでなんだと思います。

    描写がいきいきとしていて、パワーをもらいました。

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    2012年05月14日
  • 厭世フレーバー

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    リストラされた父親が失踪した後の、残された家族たちの再生のようす。
    各章ごとに家族それぞれの主観から、明るくアッケラカンと描かれています。

    「お爺さん編」がナカナカ良かったです。

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    2012年05月08日
  • 太陽がイッパイいっぱい

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    関西ガテン系小説。
    三羽センセのデブュー作だそうです。

    終始テンポがよく、明るくあっけらかんとしてます。
    バイオレンスやシリアスな場面もあるのですが、基本明るく楽しく(?)描かれていて、とても読みやすかったです。

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    2012年05月01日
  • 太陽がイッパイいっぱい

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    貸してくれた本で、自分ではなかなな手を出さないジャンル。キツイ関西弁も露骨な下ネタも、くすりと笑える描写もあってテンポ良くおもしろく読めた。この作家さんの他の作品読みたくなりました。ありがとう!貸してくれたひと!

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    2012年04月21日
  • タチコギ

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    ネタバレ

    無責任な大人の意見が、実は子供の社会性を育んでるって考え方にハッとさせられた。子供のうちに、「お前の事なんて知らん」みたいな人と関わっていく経験が大事なのね。物語としての出来も秀逸。先生がダボちゃんの更生のためある意味人生を捧げたってくだりは涙もの。読んでよかった。

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    2012年03月15日
  • イレギュラー

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    ネタバレ

    悪徳ライターまで変心しちゃうの!? でも、ここまでやるからこその読後の満足感なんだろうね。高校球児同士・監督同士のの交流も変に嘘くさくないし、面白く読めた。

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    2012年03月01日
  • 太陽がイッパイいっぱい

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    ネタバレ

    この人の本は初めて読んだけど、面白かった。浪花ガテン系青春小説。自分探ししてる主人公よりも、脇役・カンの魅力に溢れる一冊だった。チーマー(?)のボスとの対決辺りから俄然盛り上がる感じ。

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    2012年02月17日
  • イレギュラー

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    自然災害と高校野球を結びつけた物語。裏表紙のあらすじを見るに「ありえねー」設定と感じつつ読み始めたが、思ったほどの違和感はなかった。深い話ではないが、だからこそ、軽い筆致と相まって、いろいろと考えさせられる。

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    2012年02月04日
  • 厭世フレーバー

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    ☆☆☆★
    第1章で止まっていたが、2章め以降一気読み。
    解説の角田さんも記しているが、この作品、章を追う毎に
    加速度的に引き込まれていきます。

    確かに、はじめはいわゆる「今ドキ」な感じが否めませんでしたが、
    わたしは2章から3章でスパーク。
    さらに4章でさらに驚かされるわけですが、
    最後の5章に至っては、ここ最近立て続けに出会う「戦争」が、
    背景として重要な出来事になっていたり。

    初めて出会った作家さんでしたが、
    なんとも言えない余韻に浸りつつ。

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    2012年01月29日
  • イレギュラー

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    高校野球と自然災害にまつわる物語。登場人物全員が個性的で、ニナ高最後の試合は永遠に語り継げられる名勝負。
    今年の東日本大震災に遭った球児たちに是非読んでほしい。野球の素晴らしさを改めて感じさせる野球小説の名作である。

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    2011年06月21日
  • 厭世フレーバー

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    父親が失踪して残された家族のそれぞれの立場から語られる物語だが一見暗い内容の話になりそうだが展開はちっとも暗くなく皆がちゃんと現実に折り合いをつけて各々それなりに希望を持って生活しているところが上手く書けている。一気に読めた。この著者の他の本もまた読みたい。

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    2011年01月18日