三羽省吾のレビュー一覧

  • 厭世フレーバー

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    ありふれているような、そうでないような。
    そんな家族を、構成員一人ひとりの目線で切りつける。
    鋭いのになめらかなその風景が、何とも独特。

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    2011年01月10日
  • イレギュラー

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    笑えた。
    緊張感もあり脱力感もあり、真剣勝負だからこそ何が起こるかわからない、高校野球のわくわくする感じが存分に味わえる。
    最後の方は残りページ数が気になってたら案の定、という感じだったけど。
    本当は笑いごとじゃない背景もキャラのお蔭で暗くならず、こういう野球ものもいいなーと思った。

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    2010年08月11日
  • イレギュラー

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    野球小説版「スラムダンク」って感じで読みました。
    何となくあのノリなんです。主人公のコーキは身体能力抜群で、ワルなのだけどどこか純情なノーコンピッチャーだし、周りのチームメイトや監督、村民などのキャラクターもどこかマンガチックです。確かにもう一つの伏線として、水害被害者達の仮設住宅での避難生活という重いバックが付いているのですが。
    ところが残り100ページあたりで、おやっと思わせる展開。
    さてここからどう料理するのと楽しみにしたのですが、そのままのノリで突っ走ってしまいました。もっともそれはそれで良かったと思います。
    謙虚さに溢れた著者のあとがきが素敵です。

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    2016年07月31日
  • 厭世フレーバー

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    ある人物やエピソードが、別の視点では全く違った意味を持つ。
    そんなつながりが散りばめられていて、見つけると何か嬉しい。
    深刻な状況なのに、どこかあっけらかんとした語り口で、時々すごくいいなって思える言葉があったりして。
    心を動かすような強さはないけど、後半に行くにつれて読みながら笑みが浮かんできた。

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    2010年05月24日
  • 厭世フレーバー

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    今風に家族がだらだらとバラバラになる話かと思っていたら・・・。
    深くてそれでいて爽快で最後は愉快だった。

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    2009年10月16日
  • 太陽がイッパイいっぱい

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    「大阪」むき出しの青春肉体労働バカいい話。下ネタを突っ込みつつ、笑わせつつ、結構「いい話」になってるのが凄い。 途中から止まらなくなった。『こんな仲間と仕事したいなぁ』と強烈に思った。これは、割と自信をもってオススメできる。

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    2011年09月04日
  • 太陽がイッパイいっぱい

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    カリカチュアされた登場人物。スピーディーでユーモアの利いた話の運び。大阪弁としたたかさ。面白くて一気に読みました。痛快な青春小説です。
    ただ、半ば過ぎから"過剰"で"底が浅い"印象が付きまといます。最後の2章ほどで話を落ち着けて締めた分、軽薄な印象はぐっと収まりましたが。
    なにやら荻原浩との類似を感じます。漫画チックなキャラを設定しておいて、物語の中で自由に動き回らさせる事で、破天荒な物語を作っていく。その中で、時折しっとりした(荻原さんは"泣き"の)シーンを織り込んでいく。映像化したら楽しめそうです。
    三羽さんのデビュー作であり、私

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    2016年08月16日
  • 太陽がイッパイいっぱい

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    勢いがあります。男組なねたが満載だったり、ちょっと懐かしいヤンキー臭もしますがなんとなく幸せな気分で読み終わりました。忘れていたもの、忘れがちなものを思い出させてくれます。シンプルが一番です。

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    2009年10月04日
  • 太陽がイッパイいっぱい

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    注目の三羽省吾。私は、もうすでに”世間に喰われて”しまっているかもしれないけれど、それでも、考えることを止めないでおこうと思いました。個人的に知ってる地名ばかりだったので、リアルに楽しめました。

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    2009年10月04日
  • 太陽がイッパイいっぱい

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    三羽省吾、おそるべし!デビュー作にして、この迫力!バカみたいなタイトルのまんま、バカみたいに一生懸命に働き、悩み、考える。なんというひたむきさ!今おさえておいた方が良い人?1です。

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    2009年10月04日
  • 前略、旅の途中です。

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    まだ人生の半ばにもきていない青年たちの葛藤や思いが描かれている。タイトルの意味が読み終えてなるほどと思える。この1冊で何人かの青年の人生を垣間見えたような気になった。男の子も大変だなぁー

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    2025年07月23日
  • 路地裏ビルヂング

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    ネタバレ

    道祖神
    加藤
    高校を卒業して五年、定職に就かずフラフラしていた。辻堂ビンヂング五階のオーガニック・ヘルスで働き始める。

    シーサー
    坂井。ギザギザの前歯。加藤と同期入社。

    末次
    オーガニック・ヘルスの主任。

    メバル

    ピラルク

    久米沢
    加藤と同期入社。

    陰気なデブ
    宇佐美。加藤と同期入社。

    幸の薄そうなメガネ女
    沼田。加藤と同期入社。

    ガンジャ
    おでん屋の店員。

    社長

    ソーダアイスのお姉さん


    紙飛行機
    和己

    種田佳子
    和己の母。辻堂ビンヂングの二階にあるあおぞら保育園で働いている。

    タチバナタイガ
    園の問題児。

    種田先生

    ミサ先生
    タイガをなだめるスペシャリスト。

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    2025年05月24日
  • 厭世フレーバー

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    ネタバレ

    ケイ
    須藤圭一。十四歳。中学二年。部活を辞め、新聞配達を始める。


    ケイの母。夫がいなくなり、酒浸りになって家事の殆どを放棄。

    ケイの担任


    宗之。会社を辞め、家からも消えてしまった。

    清水もしくは島田
    榎田。ケイのクラスの女子。佐久間だったが母親が再婚して榎田姓になった。

    ブル
    陸上部顧問。

    ダンチ
    段田孝一。ケイの小学校の頃からの遊び仲間。陸上部。

    カナ
    十七歳。高校二年。長女。基本的に真面目で勉強もできるイイコちゃん。

    リュウ
    須藤隆一。二十七歳。長男。大卒。四年勤めた防犯関係の会社を辞めた。

    ポン
    カナの友人。塚本→塚ポン→ポン。

    カナがバイトしているおでん屋の

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    2025年05月22日
  • ニート・ニート・ニート

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    ネタバレ

    タカシ
    会社を辞め、二年暮らした昭和感たっぷりの社員寮から引っ越す。

    レンチ
    オカモトユウゾウ。タカシの中学時代からの友人。高校時代のアルバイトを除けば、まともに働いたことがないを二十歳を過ぎた頃から常に同時進行で複数の女と付き合っていて、あつも誰かの所へ寄生している。

    キノブー
    キノサトル。中学時代の同級生。成績が良く、高校はタカシ達と違う進学校へ進んだ。関西方面の一流大学に進学。二年前に大学を自主退学して実家に戻り、殆ど部屋を出ない生活をしていた。

    フーマン
    営業で外回りをしている。レンチと一緒にキノブーを連れ出した。

    月子
    レンチが出会い系サイトで北海道に一緒に行こうと種を蒔いて

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    2025年05月21日
  • イレギュラー

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    ネタバレ

    タロー
    小学二年生。コーキに喧嘩や万引きを教わった。大木の息子。

    コーキ
    タローの近所に住んでいる高校生。身長は百九十センチ以上ある。蜷高。

    タクヤ

    笹原
    私立圭真高校。K高。ショート。一年からレギュラーを獲得。

    狭間
    私立圭真高校。ピッチャー。身長百七十五センチ、体重六十五キロ。

    矢中
    私立圭真高校。キャッチャー。身長百八十五センチ。

    モウ
    天パ。猛。

    結城
    私立圭真高校野球部監督。高校時代にショートを守っていた。三年の夏に甲子園に出場し、その時の監督が大木だった。

    水本
    私立圭真高校部長。体育教師。ミズヌー。

    春菜
    私立圭真高校野球部マネージャー。

    トシやん
    農業を営む

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    2025年05月13日
  • 嘘つきな彼との話

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    あまり馴染みのないボクシングの世界の小説。
    港湾荷役をしながらボクシングを始めたイチ、夕方、港からジムまで走っているとき、同じ時間に反対側を走っている同年代の男性に気づく。青信号で一緒に駆け出し、向こう岸に着いて声を掛ける。
    そしてその男、たっちゃんと一緒に走るようになる。
    たっちゃんは豆腐屋で働いていて、友だちも家族もいない。イチとはちょっと似ているような境遇。
    そこでジムに誘ってみる。ボクシングが全然似合わないたっちゃんだったが、無心でサンドバッグを叩いたりしているうちにそれなりに強くなり、試合にもイチと同じ頃に出るようになる。
    その無心なボクシングが人気になるが、たっちゃんはある時ジムを

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    2025年05月06日
  • 嘘つきな彼との話

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    ボクシングを巡る若者ふたり。
    生まれる家庭と時代は選べないけれどボクシングに出会えて幸せだったのだろう。

    嘘つきな彼とタイトルにはあれど、たっちゃんは決して嘘つきではなかったなあ。

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    2024年11月10日
  • 太陽がイッパイいっぱい

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    ネタバレ

    イズミ
    三流私立大学の四回生。一年ほど前、工事現場で働き始めた頃から学校へは殆ど顔を出してない。解体屋の親方に引き抜かれる。

    イズミの父
    泉佐野市役所職員。

    イズミの兄
    イズミの六歳上。イズミでは到底入れそうもない東京の一流大学を出て、大手広告代理店に就職。

    メロンちゃん
    千林のマンション建築現場ちかくにある「のがみ」という食堂の看板娘。ユカ。美大生。

    カン
    幹二。一時期ミナミ辺りの中堅事務所でホテトル嬢の送り迎えやらノミ屋の電話番をしていた。ヘルスの名前、看板を変えたところ、そらまで大盛況だった店からぱったりと客足が途絶えてしまい、厄介払いされる。マルショウ解体に落ち着く。マッチョ丸

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    2024年03月08日
  • ニート・ニート・ニート

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    一時ハマって大人買いした著者です。

    どうしようもないニート3人プラス不機嫌女子1人で向かうことになった北海道。きっかけを作った奴は逃亡者の身なのに要らんことばかりするから、あちこちでぶっ殺されそうな目に遭います。

    「ちょっとテンポの悪い木下半太」みたいな印象がなくもないけれど、それはまたしても私が酒を飲みながら読んだせいなのか。いずれにせよ、もっと評価されても良い作家だという思いは変わりません。

    序盤は好きになれなかった登場人物たちのこともだんだん愛おしく思えてくる。ダ・カーポの『宗谷岬』が頭の中を巡るよ~。

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    2023年05月26日
  • 共犯者

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    うーん、これまで読んだものより、何故だろう?スピード感?ストーリー?テーマ?わからないが、いつもの面白さは無かった気がする。
    比較しなければこれはこれでそこそこ面白いのだけれど。
    酷なこと言えば、最後にダラダラとなんだか後出しジャンケンみたいに、ドヤ顔した台詞たちが並んでいるように思えた。

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    2023年05月26日