三羽省吾のレビュー一覧
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祖母の訃報を受け、不登校の息子を連れて30年ぶりに帰郷した柿崎信郎。甦る少年の頃の出来事と現在の境遇が、父として息子に伝えるべき何かを生み出す。
子供だからといって楽しいことばかりじゃない。大人だからといって世の中を上手く渡れる訳でもない。人間が生きていくには、何かしら背負うものがある。その重さに耐えていくことが成長の証である。
時折、笑えるストーリーだが、突きつけられる現実は実に重い。でも、信郎が偶然訪れた居酒屋に予想外の救いがあった。昔は良かった風の安易なノスタルジー小説ではない。男として、そしてかつての少年として筋を通した生き方を導いてくれる物語である。名作です。 -
Posted by ブクログ
時代から取り残された様な古い雑居ビル。
入居している店子も、少し外れた変わった会社。
働く人間も、どこか残念だったり、足掻いていたり、イライラしている面々。
でもね、誰も人生諦めてないし、出口を探してる。
すれ違う程度だったビルの住人。
彼等がふとしたキッカケで次第に繋がってくる。
三羽省吾の作品の共通点は出逢いと温もりだと思う。
投げてる人間なんていない。
絶望してる人間なんていない。
そんな人間を創りだしちゃいけない。
縁って大事。
もう少し、周りに気を配ると見えて来る事ってあると思う。
おせっかいでもいいじゃん。
厚かましいと思われる事もあるかもね。
でも、ふと寄り添うことで救われ -
Posted by ブクログ
洪水被害で村ごと避難生活を余儀なくされている高校球児(超クセあり)が、避難先の町の高校(強豪校)のグラウンドを間借りして練習を再開し、そこの野球部とのすったもんだがありつつ、村民の期待を受け甲子園出場を目指す。
買ったまんま長~いこと放置して(忘れて?)ました。すまぬ。
読みだしてみたところ・・・・・、こりゃおもしろーい!
熱血高校野球小説のテイストもちゃんとありつつ、全編にからめられた笑えるシーンが、まあ絶妙。
「うんこボール」て・・・・・、ぎゃははは!
笑いだけでなく、涙も感動もがっつりあります。
登場人物も、最終的には全ていい人になってしまいました。いわんや悪人もです。
あと -
Posted by ブクログ
いつもの青春モノよりは主人公の年齢層が低いので買うかどうしようか悩んでいたのだが、たまたま書店に行った際に(最近はネットで本を買うことが多いので)この文庫の表紙を見てついつい買ってしまった。作者と世代が似ているし住んでいる地域(話の舞台となった場所)も近いのだが、全然違う幼少時代なんだなぁと思った。私が城下町でのんびりした空気の中で生きていたのと違い・・・この話が作者の実体験という訳でもないだろうが・・・廃れゆく炭鉱町の少年達の話なので街の雰囲気もやっている遊びも全然違う。でも、ノスタルジックは感じる。なぜだろう。昔は先生は絶対的存在だったし、体罰も親だって許容していた部分があった。私の頃は校