三羽省吾のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ戦後のまだ復興期に鉱山の町で少年時代を送った父が息子と二人で、祖母の葬儀に帰省するところから物語が始まる。
息子は学校でいじめにあっていて、登校拒否。父として会話を持たないといけないが、話し始められない。
自分の少年時代を思い出すことから糸口をつかむ。
父親が職工で管理職の家庭の子供たちと対立し、体力にまかせていじめていた。会社が米国の企業に買収されて、やってきた米国人経営者家族。その息子が同級生で、立場が逆転して除者にされてしまう。争い足掻く中で人間関係の作り方と世の中の仕組みを学んでいた。
父は帰り道、自分の来た道を息子に語り始める。 -
Posted by ブクログ
かなり重いテーマの少年物語です。
確かにノスタルジックな昭和の少年達が生き生きと描かれる場面もあるのですが、裏には様々な重い事情が存在します。
貧困、鉱山の衰退、いじめ。父親の少年時代と息子の現状が交錯し、読みごたえがあります。。ただ、何となく三羽さんらしくないというか、読みながら思わず「重松さんじゃなかったよな」と思ってしまう感じです。
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どうも私の中の三羽さんは「太陽がイッパイいっぱい」「イレギュラー
」の漫画チックな痛快小説のイメージが強いようです。過去の読書録を調べてみれば、この作品と同じテーストの「厭世フレーバー」(同じように重松的とみている)も読んでいるのですが。 -
Posted by ブクログ
「家族」のことを自分中心に考えてみると・・オレの場合は「父親としての視点」になる。
当然ながら、子供たちをしっかりと育て、皆を守らなければ・・そんなことを考える。
しかし、子供たちやカミサンに視点を置いて「家族」というものを考えた場合はどうだろうか?
この小説は5章で構成されており、1章ごとに家族それぞれの視点に基づいて展開されている。
父親が失踪したという事実は共通ではあるが、家族一人ひとりにそれぞれの事情があるのだ。
一人ひとりは、自分の抱える大きな問題に悩むわけだが、それが他の家族には気づかない。
しかし「家族」はそんな状況の中でも変わらず構成されてゆく・・。
何だかリアルだよなあ