江波戸哲夫のレビュー一覧
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不動産業で、活躍した父親。
しかし、不動産不況に陥り、リストラを担当する。
自分なりに、そのことを考えて、退職する。
自信を持っていたが、四十九歳という年齢は
なんともならない。再就職の壁はあつい。
一方で、息子も、ネットで起業をしようとする。
ZOZOタウンの寸法を測るアプリもあったが、
フィッティングルームを開発する。
ユニクロの柳井会長のような経営者が出てくる。
そして、そのアプリが、簡単に盗まれる。
息子は、懸命の努力をする。
そして、資金的に詰まった時に、父親に相談する。
親父と息子の起業物語。
二人は、互いの立場を 理解していく。 -
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江波戸哲夫著、竹谷仁宏著「ドルがなくなる日」主婦の友新書(2011)
*オーストリアは7月23日セルビアに最後通告をつきつけ、オーストラリア&ハンガリー帝国と切ビアのそれぞれの後ろ盾である、ドイツとロシアとの間に緊張関係が生じた。ロシアと協商関係を結ぶフランスとイギリスは7月末から8月はじめにかけて国家総動員令をだして臨戦態勢にはいる。これが、ドルが国際通貨になった日の訪れである。気づけば金本位制を維持したのはアメリカとイギリスだけであった。第一次世界大戦を通じて、国際通貨の条件をドルが満たすようになっていた。第一次世界大戦後にポンドに代わって国際通貨としての役割を果たし始めたドルである。その -
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製薬系の企業小説が読んでみたくてチョイス。
ちょっと時代設定が古いのですが、
古き良き時代?の製薬業界のドロドロが書かれていてとても面白いです。
今は、こんな営業をMRがしていたら、逮捕ものですが、
昔はこんな感じだったんだなぁ…とか、
お医者さん(特に大学病院の)も倫理的に素晴らしい人もいたんだろうけど、
権力におぼれた人多かったんだろうな…とか(まさに白い巨塔の世界!)、
色々と感じるところがありました。
薬を世に出すプロセス(臨床試験)も結構細かくも分かりやすく書かれていて、
とても参考になりました。
僕は専門家や業界の人ではないので、ちゃんと理解しているわけではないですが、
このプロ -
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ん〜
解るんだけどね。
よんでて、一人称視点が突然変わって、だれの言葉なのかが解り難かった。
本当はもっと深い話の筈なんだけど、その後の野澤社長のエピソードも加わるともっと良かったかも。
破綻前の山一の話もアッサリ過ぎたかと。 -
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新装版 銀行支店長 (講談社文庫)
2019/1/16 著:江波戸 哲夫
三友銀行副頭取から旧大昭和信用金庫本店である飯田橋支店への異動を命じられたのは、主人公である片岡史郎、当該支店の運営は一筋縄にはいかない。
合併により同じ釜の飯を食うこととなった三友銀行と大昭和信用金庫、名前は統一となるも人の気持ちは統一出来ない。
片岡史郎は難店舗である飯田橋支店の立て直しに成功するのであろうか・・・。
1992年に単行本として刊行された本書、今春よりドラマ化されるとのことで手に取る。
時代も今とはほんのひと昔。AIやフィンテック等はまだ表面化していないものの、コンプライアンス等を少し意識して -
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新入社員とその上司との関わりを軸にした小説。20年近く前の作品であり、公共事業のあり方なんかは大分変わっているかもしれないが、会社での人間模様の描写は、あまり古びていないように感じる。五十嵐のようなちょっと勘違いした新人、吉村課長のような上にはペコペコし下には横柄な上司も今の時代でもいかにもいそうな気がする。
登場人物の中では三木部長が印象的だった。現実世界でも、こういう人物が一番扱いづらいように思う。
小説の本筋としては、主人公の船木が会社というものに疑問を持ちながらも同化していく物語だと解釈した。それは、恋愛対象をゆかりから上原幸子へと乗り換えることに象徴されていると思う。そして、もう一つ -
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(*01)
昭和世代史として読めるのではないだろうか。
3部構成の本書は、いくつかの家族のいくたりかの兄弟姉妹たちが各章に現われる。1部は戦前から、2部は戦後から、3部は高度経済成長期以後からと時代を追って、新潟県刈羽郡西山町に着いた人や離れた(*02)人を描いている。
ぶっとぶのはプロローグからで、新潟県の明治期からの人口推移が記されており、角栄の地盤について改めて考えさせられる。
(*02)
在所を離れることを、旅に出ると呼ぶ件について、本書はいくたびか触れている。この旅に、それぞれの世代の表現が現れている。戦前の旅、特に第2章の下北半島への旅は民俗としても興味深いが、2部以降の記述につ -
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ネタバレ基軸通貨としてのドルを、ポンドの凋落にまで遡りこれまでの経過を冷徹に分析し、基軸通貨の未来を占う。双子の赤字を膨らませ衰退し続けるドル。中国とアメリカの切るにきれない相互補完関係。中国の一見過剰とも思われる投資を遥かに凌駕する貯蓄率。覇権を争おうとする通貨もなく、いまだ基軸通貨としての地位を保ち続けてきているドルの不思議を様々な視点から演繹。アジア、ロシアの通貨危機。アイスランド、ギリシャの国家的危機の歴史と背景にも触れられており多岐にわたる学びがあった。終章以外はしびれるような興奮があった。終章は蛇足なばかりか本書全体の格調さえ貶める拙劣な三文小説。本文が良かっただけにまことに残念。不自然す