櫻田智也のレビュー一覧

  • 失われた貌

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     帯を見て躊躇し、このミスの結果を見て、やはり手にする。帯なんか気にせず、もっと早く読めると良かった。最近ずっとお目にかかれなかった警察小説で、無関係の点がつながる快感が心地よい。散りばめられた伏線の数々にも、心踊らされる。あんこがしっぽまで詰まったたい焼きのように楽しめる小説だ。もっと読みたい。日野雪彦シリーズにならないかな?と期待。

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    2026年01月04日
  • 失われた貌

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    山中で起きた不可解な事件を軸に物語。読み進めるほどに点だった出来事が線となり、最後には一枚の像を結ぶ。その伏線回収の心地よさは確かに気持ちいい。
    ただ本作が印象に残るのは、謎が解けたからではない。描かれているのは「なぜ、そう生きるしかなかったのか」という人間の過去や孤独で、事件はその表面に過ぎないように感じた。

    刑事は真実に辿り着くが、すべてが救われるわけではない。その割り切れなさが静かな余韻として残る。
    派手なトリックや爽快感を求める人よりも、謎解きの先にある人生や沈黙に目を向けたい読者にこそウケる作品だと思う。
    読み終えて少し黙ってしまう、その時間まで含めて味わう一冊。

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    2025年12月29日
  • 六色の蛹

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    このシリーズ、すごく好きです。
    本作は泣ける話が多かったと思います。
    特に短編の「赤の追憶」が、ベタな展開ですが一番良かったです。
    今の時点で病に冒されていなくとも、限りある人生、一日一日を大切に生きていきたいと思わせてくれるお話でした。

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    2025年11月23日
  • 六色の蛹

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     櫻田智也さんの「魞沢泉」シリーズ3作目(2024年作)は、あとがきにも書かれているように、前作で『連作のひとつの区切り』となったことから『心機一転』した新たな部分と、更に切れ味の増したミステリの素晴らしさが合わさった正統進化版と感じたものの、櫻田さん自身は色々と悩まれた執筆だったようで、それは『物語の自由度を高めようとするほど、不思議と作者は不自由になっていくようだ』や、いつになくネガティブで弱気な、本書の魞沢自身とも呼応しているように感じられた。

     そうした中で今作は、それぞれに違う色をタイトルに付けたコンセプト連作集という試みに加え、更に本のタイトルが収録作のそれと被らないオリジナルの

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    2025年11月20日
  • 六色の蛹

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    1作目はそんなに惹かれるところはなかったけど、2作目3作目と進むにつれて切なさが増して印象的になっていく

    まだまだ続きそうだわね

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    2025年11月07日
  • 蝉かえる

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    これは良かった!
    胸を締め付けられるようなしっとりとした話が多い。
    主人公がメインではない、でも主人公の人となりを知ることができる作品群
    これは良かったな

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    2025年10月23日
  • 六色の蛹

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    タイトルに色が含まれる6つの短編(蛹)から構成され、謎解きされるとともに美しい蝶(今回はクワガタが相応しいか?)へと変わる。

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    2025年10月18日
  • 六色の蛹

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    虫に誘われふらっと訪れる先で、人見知りでいてなお必ず人と関わり、人の内を意に反してでも暴いてしまう。
    ミステリーを読んでいるのにとても心が温かくなる、そんな物語ばかりです。
    櫻田さんの作品はどれも大好きで、もったいなくて「終わらないで」と思いながら、少しずつ読みました。
    長編のドラマを見終わったときのような、ずっしりくるものが残ります。ほんとうにお薦めしたいです。
    鮮やかな想像力と心に余裕のある方、ぜひ読んで下さい。

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    2025年09月29日
  • 六色の蛹

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    さすらいの昆虫オタク魞沢泉。天然ぶりは装ってるのかどうなのかは不明ながら、いいモン持ってる。思いのほか世に通じていて、所作につられて侮れない。出会う人びとの悲哀を慮りつつも、最後には鋭くもあけすけに推理を披露し、そのお見事な探偵ぶりに胸がすく。銃撃事件はちょっと込み入ってて白から黄へのつながりに惑ったけど、赤と緑は伏線回収に安堵と喜びがこみ上げる。「え~、翠里さん救われなかったの」と悲しませといて…。娘の真名め、言葉足らずもなにもそれ絶対に作戦でしょ(もちろん作者の意図ですから)。タイトルは再会だもんね。

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    2025年08月01日
  • 六色の蛹

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    虫好きの魞沢泉。虫に絡んで出かけた先でトラブルに巻き込まれる。
    虫の知識も興味深いし、何より優しさに溢れている。巻き込まれる事件は、猟銃で殺されたりと日常の謎では無いが裏にあるストーリーを感じ取り推理していくスタイルは分かりやすく、文章も読みやすい。
    今回は推理に虫が重要な役割を示した話は少ないが、それでも様々な虫知識があり、それも面白い。
    あとがきで書かれているように色縛りも良かった。

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    2025年07月22日
  • 六色の蛹

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    ネタバレ

    文体がえらく読みやすく、ミステリの肝であるトリックにつながる違和感もわかりやすく示されており、とにかく自然に楽しめた。あとがきにもあったとおり、タイトルの色縛りはいまいちハマっていなかったとは思うが、欠点はそれぐらいしか見当たらない。シリーズ三作目だったようなので前二作も急いで読みたい。お気に入りの登場人物は「白」「緑」の串呂さん。

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    2025年07月12日
  • 六色の蛹

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    フッ軽で昆虫が大好きな青年エリ沢が行く先々事件と謎が生まれる。 自分が気づかなければ出会った人々を不幸にしたり傷つけたりしなかったのではないかと時悩み涙を流しつつも、人の痛みに寄り添いながら鋭い洞察力で真実を解き明かす。 赤い追憶で虫の名前に似た花に釣られた主人公が面白かったし、実際に花屋で名前だけ見たら自分も驚いて店に入っちゃうよなーと思った。

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    2025年05月24日
  • 新世代ミステリ作家探訪~旋風編~

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    めっちゃ面白かった。朝倉秋成がキャラ萌えに興味ないのは察してたけれど、ショーハショーテンのガラスの靴が割れたはすごい良いキャラなので、何か転換があったのかな? 今村昌弘がミステリ通ってないのは意外かも。白井智之は想像と違う感じの人。

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    2025年04月29日
  • 蝉かえる

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    主人公の主観の視点は書かれてないのにどこか温かさや人間らしさを感じて、落ち着いて読めます。
    友達が少ないと言いながらも関係性が出来ていくのが楽しいです。

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    2025年04月07日
  • 六色の蛹

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    やっぱりこのシリーズ好きだなぁ。犯人だと推測していてもその人の心情を想像してあげられる、心優しい魞沢くんだからこそ、出会う人たちも普段は人に話さないようなことまで喋ってしまうんだろうな。優しいがゆえに、自分のしたことで人に不幸を呼び寄せてしまってるのでは、と涙がでるほど悩んでしまう彼をこの先もずっと見ていきたいと思う。今作の中では特に「白が揺れた」が好きで、その後の編で登場人物たちのそれからが見られたのも嬉しかった。

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    2025年04月06日
  • 六色の蛹

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    ネタバレ

    シリーズ第3弾 6篇の短編集

    昆虫好きの魞沢 泉。人間関係が下手でやや空気が読めないところがあるが、物事に対する深い考察力と記憶力、そして相手への優しさで、心に影を落とす人を癒し、真実の形を伝える。
    特に「赤の追憶」がウルッときました。自分自身が母にとっての娘であり、娘たちにとっての母だからでしょうか。
    そして後日譚の「緑の再会」にホッとし、魞沢さんの優しさを感じました。

    「白が揺れた」と、その後日譚「黄色い山」を読み、タイトルである「六色の蛹」は、全て羽化できたのか、少し切なくなりました。



    「蛹の中で幼虫はとけてもう一度自分をつくり直す。昆虫がしばしば転生の象徴として扱われるのも

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    2025年04月06日
  • サーチライトと誘蛾灯

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    探偵役、心優しい虫好き青年の魞沢くんがとにかく良い。
    事件自体は心苦しいものが多いけれど、彼のおかげで作品全体にほんのり暖かい雰囲気が漂っていて、読んでいて癒された。
    「ナナフシ」の話が一番好き。

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    2025年03月06日
  • 六色の蛹

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    ネタバレ

    短編集なのかと思って読み始めた。
    けれど、とても心優しい青年とその出会う人々が年を経てもなお場を賑わせて(場を和ませ沈ませて)くれる、連作短編集でした。
    読者をも翻弄させながら、えりさわ青年は
    辿々しくも明るく聡明に謎を解決してくれてミステリーながらいつのまにか優しい気持ちを抱かせしんみり、泣きたくなるような気持ちにさせてくれました。

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    2025年02月25日
  • 六色の蛹

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    魞沢泉
    わたしが知っている探偵?の中で一番優しく癒される人だ。探偵そんな知らないけど。

    第三弾です♪待ってました〜!
    短編6つですね
    癒されたわ…ちょっと泣けたし…

    殺人とかアリバイがとかそんな話じゃありません。
    ちょっとした事件?出来事?
    それに何故か関わってしまう。
    そして関わった人の痛みに寄り添って気づくと解決してるんですね〜。

    これドラマとかならないかなぁ…
    まだこのシリーズしか作品書いてない新しい作家さんなので楽しみです\(//∇//)


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    2025年02月21日
  • サーチライトと誘蛾灯

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    推しが増えました。昆虫オタクでおとぼけ。なのに30代半ばくらいというギャップにやられました。子供みたいだけど、心が揺さぶられるような真相にたどり着けるのはきっと彼が優しいからだろうなと温かい気持ちになりました。特に4話が1番好きです!

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    2025年01月31日