櫻田智也のレビュー一覧

  • 六色の蛹

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    ネタバレ

    シリーズ第3弾 6篇の短編集

    昆虫好きの魞沢 泉。人間関係が下手でやや空気が読めないところがあるが、物事に対する深い考察力と記憶力、そして相手への優しさで、心に影を落とす人を癒し、真実の形を伝える。
    特に「赤の追憶」がウルッときました。自分自身が母にとっての娘であり、娘たちにとっての母だからでしょうか。
    そして後日譚の「緑の再会」にホッとし、魞沢さんの優しさを感じました。

    「白が揺れた」と、その後日譚「黄色い山」を読み、タイトルである「六色の蛹」は、全て羽化できたのか、少し切なくなりました。



    「蛹の中で幼虫はとけてもう一度自分をつくり直す。昆虫がしばしば転生の象徴として扱われるのも

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    2025年04月06日
  • サーチライトと誘蛾灯

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    探偵役、心優しい虫好き青年の魞沢くんがとにかく良い。
    事件自体は心苦しいものが多いけれど、彼のおかげで作品全体にほんのり暖かい雰囲気が漂っていて、読んでいて癒された。
    「ナナフシ」の話が一番好き。

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    2025年03月06日
  • 六色の蛹

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    ネタバレ

    短編集なのかと思って読み始めた。
    けれど、とても心優しい青年とその出会う人々が年を経てもなお場を賑わせて(場を和ませ沈ませて)くれる、連作短編集でした。
    読者をも翻弄させながら、えりさわ青年は
    辿々しくも明るく聡明に謎を解決してくれてミステリーながらいつのまにか優しい気持ちを抱かせしんみり、泣きたくなるような気持ちにさせてくれました。

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    2025年02月25日
  • 六色の蛹

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    魞沢泉
    わたしが知っている探偵?の中で一番優しく癒される人だ。探偵そんな知らないけど。

    第三弾です♪待ってました〜!
    短編6つですね
    癒されたわ…ちょっと泣けたし…

    殺人とかアリバイがとかそんな話じゃありません。
    ちょっとした事件?出来事?
    それに何故か関わってしまう。
    そして関わった人の痛みに寄り添って気づくと解決してるんですね〜。

    これドラマとかならないかなぁ…
    まだこのシリーズしか作品書いてない新しい作家さんなので楽しみです\(//∇//)


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    2025年02月21日
  • サーチライトと誘蛾灯

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    推しが増えました。昆虫オタクでおとぼけ。なのに30代半ばくらいというギャップにやられました。子供みたいだけど、心が揺さぶられるような真相にたどり着けるのはきっと彼が優しいからだろうなと温かい気持ちになりました。特に4話が1番好きです!

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    2025年01月31日
  • 六色の蛹

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    虫好き探偵が、真実を解き明かす6編。繋がりがある話もあり、面白いし感動もした。初めて知った作家。ほかの虫探偵シリーズも読んでみたくなりました。

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    2025年01月08日
  • 蝉かえる

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    ミステリーを読んでいて作中で亡くなったキャラクターに対して可哀想という印象を受けるというのは中々ない感情だと思っていたが、本作ではどの短編を読んでいても感じた。ミステリーにおける被害者というのは一種の舞台装置となっていて、ことが起こった後には証拠品という役割に変わっている。そのため、人間性の部分についてあまり深堀がされないことが多いように感じている。しかし、今作では謎解きという部分も勿論あるのだが、それ以上に何故そうなったかというホワイに重点が置かれているため、亡くなったキャラクターの行動に深みが出てより魅力的なキャラクターとなっている。
    この作品を通してミステリー好きではあるものの、人が死ぬ

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    2024年09月25日
  • 蝉かえる

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    主人公もテーマも深みが増している。

    『サーチライトと誘蛾灯』読後に、ほとんど上下巻のようにして続けて読んだ。
    もう、「昆虫好きな作家」でも、ましてや「作文好きな昆虫マニア」でもない。
    短編集『蝉かえる』には、もうシリーズとしての独特の雰囲気が備わっている。

    今回の五つの短編は、前短編集からの連作的要素が盛り込まれ、テーマも一層深みを得ていることは、〈あとがき〉や〈解説〉でもわかる。

    なにより物語への引き込まれ方が凄みを増していて、読後の満足感が心地良い。

    おもしろかった。
    最後の短編「サブサハラの蝿」が、なんだか終章の雰囲気だったけど、続きもあるようだから、きっと読む。

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    2024年09月07日
  • 蝉かえる

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    誤読感がとても心地よい。
    穏やかな空気感に居ながらも、スマートで
    最後まで飽きの来ない展開。
    他の作品も読んでみようと思う。

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    2024年08月15日
  • 蝉かえる

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    ★5 圧倒的な「さりげなさ」に読み心地抜群! 昆虫をテーマにした連作ミステリー短編集 #蝉かえる

    ■きっと読みたくなるレビュー
    ★5 美しい短編集。文章とプロットが洗練されていて気品を感じるわー

    基盤にあるテーマが昆虫ということもあり、作品全体から素朴さと温もりが伝わってきますね。主役である昆虫好きの青年魞沢泉をはじめ、他の登場人物たちも穏やかで身近なんです。会話もいい感じにホンワカしているんだけど、気の利いたやり取りもあって素晴らしい。

    何より短編としての完成度が高いんですよね。有り体に言っちゃうと読み物として面白し出来がイイのよ。謎解きもシャープだし、短いお話の中でバランスよく書かれ

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    2024年07月13日
  • 蝉かえる

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    良かった。
    温泉に入って一息ついた感じに良かったー。

    主人公が、あまり表に出て来ないのも好き。

    短編小説で一気に読んじゃったけど、もうチョット時間をかけて読んだらよかったな、、、。

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    2024年04月20日
  • 紙魚の手帖Vol.07

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    22/10/15 ルナティック・レトリーバー
    パイプの形状がよくわからないが、ストーリーは面白かった
    選評も面白い
    22/10/18〜20 ファインダー越しの、
    これからこの2人はどうなるのかな

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    2022年11月18日
  • 紙魚の手帖Vol.04

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    22/4/12 コラム
    22/6/30 流浪の月特集
    本編を聴き終えたのでやっと。救いの短編だった
    22/6/30 ハンブルパピー
    23/6/15 神の光 vol.11と対?

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    2022年11月18日
  • 失われた貌

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    なかなか面白かった。
    中盤までの五里霧中さから、終盤に至る二転三転はいい。

    3088冊
    今年316冊目

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    2025年12月16日
  • 失われた貌

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    ネタバレ

    はじめて読んだ作家さんだけど、すごく読みやすかった。顔を潰された遺体、身元不明の遺体が出ると父親か確認しにくる息子、様々な要因がだんだんつながっていく。お見事!

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    2025年12月14日
  • 失われた貌

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    ネタバレします。

    顔を潰され、手も切られた死体が発見される。
    なぜこれほどまで証拠を隠そうとするのか?
    手掛かりのない中で捜査が始まる。
    失踪した人物、夫婦間の殺人、探偵の失踪、要素が複雑に絡まって、過去の不倫と妊娠、なり替わりが分かってくる。
    面白い

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    2025年12月14日
  • 蝉かえる

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    昆虫好きの青年が、旅先で出会った不思議を解決する連作ミステリ。各章で虫をモチーフにした物語になっている。
    魞沢くんの優しさが光る。
    事件解決というより、気づきを与えるような謎ときがいい。

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    2025年12月13日
  • 失われた貌

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    全てのパーツが不可欠であった。
    謎解きや伏線の為だけではなく、人間を描く為に。
    無駄のない、端正で骨太な警察小説。
    続編が期待されるのも頷ける良い作品。

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    2025年12月12日
  • 失われた貌

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    目まぐるしく変容するストーリーに一気読みしました。無駄の一切無い密度の高い内容に感服、まさに読書を楽しませていただきました。

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    2025年12月10日
  • 蝉かえる

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    一風変わったミステリーなのか?推理小説とは違うタイプのヒント少なき一方的解決に近いのだが、ストーリーが面白くて通勤通学にはちょうど良い長さの短編集。この作家さんの他の本も読んでみたい。

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    2025年12月09日