櫻田智也のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレシリーズ第3弾 6篇の短編集
昆虫好きの魞沢 泉。人間関係が下手でやや空気が読めないところがあるが、物事に対する深い考察力と記憶力、そして相手への優しさで、心に影を落とす人を癒し、真実の形を伝える。
特に「赤の追憶」がウルッときました。自分自身が母にとっての娘であり、娘たちにとっての母だからでしょうか。
そして後日譚の「緑の再会」にホッとし、魞沢さんの優しさを感じました。
「白が揺れた」と、その後日譚「黄色い山」を読み、タイトルである「六色の蛹」は、全て羽化できたのか、少し切なくなりました。
「蛹の中で幼虫はとけてもう一度自分をつくり直す。昆虫がしばしば転生の象徴として扱われるのも -
Posted by ブクログ
ネタバレはい。これまたミステリーで私がなにか言おうものならネタバレになってしまう気がするので、あまり深くは語らないようにしたい。
刑事がとある異質な事件に挑むというオーソドックスなミステリーだとは思うんだけど、最近の華やかな探偵ものとは打って変わっていぶし銀な刑事もの独特の渋さみたいなものが感じられてこういうのもやっぱりいいですね。
泥臭くも地道な捜査をしていく過程で、様々な繋がりや過去の出来事が結びつき、少しずつ真相に近づいていくのがこれまた地味ながらもゾワゾワと身が震えるようなワクワク感があった。こういう感覚を覚えるのは初めてかもしれない。
瞬間最高到達点がすごく高いわけじゃないけど、高水準のま -
Posted by ブクログ
ネタバレ2013年『サーチライトと誘蛾灯』でデビュー。
寡作ながらもデビュー作から継続して主人公に据える魞沢シリーズでじわじわと実力を示してきた櫻田さん。
ここへ来てこのミス、文春、ミステリが読みたい!の3冠達成の大飛躍。
ランキング発表前から面白いとのレビューが飛び交っていたし、丁度その頃満を持してデビュー作を読んでいたこともあり、自分の意識的に2025年今年の作家的ポジションに。
読んでみて、「ん、意外と地味だな」。
2024年は『地雷グリコ』が圧倒的だったからね。
あれに比べると、どうしてもそういう感想になってしまう。
このミス1位を遡っても『可燃物』、『爆弾』、『黒牢城』と際立つ特徴を持