櫻田智也のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレシリーズ第3弾 6篇の短編集
昆虫好きの魞沢 泉。人間関係が下手でやや空気が読めないところがあるが、物事に対する深い考察力と記憶力、そして相手への優しさで、心に影を落とす人を癒し、真実の形を伝える。
特に「赤の追憶」がウルッときました。自分自身が母にとっての娘であり、娘たちにとっての母だからでしょうか。
そして後日譚の「緑の再会」にホッとし、魞沢さんの優しさを感じました。
「白が揺れた」と、その後日譚「黄色い山」を読み、タイトルである「六色の蛹」は、全て羽化できたのか、少し切なくなりました。
「蛹の中で幼虫はとけてもう一度自分をつくり直す。昆虫がしばしば転生の象徴として扱われるのも -
Posted by ブクログ
ネタバレこのミス1位ということで読んでみたり。
構成に無駄がなくて綺麗な作品だなー。「すべてのピースがひとつに収まる」と恩田陸はコメントしていたけどまさしくその通りだった。
貌が失われた身元不明の死体。
それを契機にして浮かび上がる失踪者と、それに人生を歪まされた人たちのヒューマンドラマ。
必然的に、人ひとりが持つ重さが描かれているね。そして伴う殺人という行為の重さももちろん。
主人公の家族の話がピースとして浮いていたから、いつ巻き込まれるのかヒヤヒヤしてたけど、これは主人公(というより警察)が探偵役でありながら事件のピースにはなれないってことを暗示していたのね。
まぁでも、ピースを集め大団円に持 -
Posted by ブクログ
まるで2時間半程の映画を観ている気分で読み進めた。ぜひ映像で観たいと思った。
登場人物がみんないい意味で人間臭くて、そこがいい。
警察の横の繋がりや、上下関係、年功序列、実情は知らないけれども、それが本当かのようにそこにあった。
いわゆる推理で真相に迫る系ではなく、もどかしさを感じながらも足で捜査していく感じも楽しめた。
読んでいる中で、家族に焦点があたるとき、ふと思ったことは
親は子に対して責任があるのは勿論のこと、逆に、子は親に対して責任があるのか。
わたし自身は、親ありきの子ではなく、子には個で居て欲しいと思うタイプだから、少しモヤモヤジクジクしてしまった。