櫻田智也のレビュー一覧

  • 蝉かえる
     虫好きの青年が主人公の連作短編集。全体的に穏やかな雰囲気と主人公の優しさにより、一話毎に心に染み渡るようなホカホカした気持ちになった。また昆虫の知識が深く掘り下げられているのも良かった。
  • 蝉かえる
    初めて読んだ先生の作品。虫好き青年の時に切なくも心温まる作品が詰まった短編集でした。
    どれも捨てがたいですが、私はタイトルにもなっている蝉かえるが好きでした。
  • サーチライトと誘蛾灯
    『蝉かえる』が面白かったので前作のこちらを読みました。
    昆虫好きのエリサワ君が事件を解決するシリーズ。5つの短編で、ひとつひとつ短くて読みやすい。
    私は「火事と標本」が良かった。後作を合わせてもこれが一番だと思う。
  • 蝉かえる
    最初の数編を読んだ段階では、探偵役の男性が主人公の役割を担うにはおとなしすぎで、やや魅力に欠けるかなと感じていたのだけど、連作を読み進めるうちに徐々にこの人物の人となりが浮かび上がってきて、当初抱いていた印象が一面的であったことに気付かされた。
    連作の手法としては多用されるパターンではあるものの、主...続きを読む
  • 蝉かえる
    出てくる地名とか建物とか名前とかやや難しかったけど、話しは凄く良かった。凄い!とか共感する!とか悲しい、とかそうゆうのでは無く、ただただそうだったのか、と思わされる話しだった。読後感が良かったと思えた作品だった。
  • サーチライトと誘蛾灯
    昆虫オタクの青年が昆虫を目当てに行った先々でなぜか不可思議な事件に遭遇する。主人公のとぼけたやり取りがなんとも緩い雰囲気だが、真相が明かされる瞬間の切れ味は抜群。各話に登場する昆虫がしっかりと物語に絡んでくる点も嬉しい。
  • 新世代ミステリ作家探訪~旋風編~
    前作も読んだけど、やっぱり面白いなぁ。
    デビュー10年以内という条件がいいのかも。

    記憶が薄れたからかもだけど、前作のほうが読み応えがあったかなあ。作家さんも好きな人が多く。

    読者遍歴聞くと似通った感じになるならかなぁ。

  • 蝉かえる
    とても面白かったです。どこか冷めた印象のエリサワセンという昆虫好き青年がいくつかの事件を解いていくのですが、最終的にはどの話も愛情や温かみを感じさせるところに終着するところが良かったです。1作目も読んでみようかな。
  • 蝉かえる
    連作短編集の第2弾。
    読みやすく面白い、凄惨な描写は無く気軽に読めるけど登場人物の心に寄り添ったミステリー。
    探偵役のえりさわが飄々として掴みどころがない軽い感じかと思っていたらアツい気持ちがあるのも良い。
    収録されてる5作全て良かったけど特にホタル計画が面白かった。
  • サーチライトと誘蛾灯
    面白かった。主人公の語り口はライトだけど、扱う感情は結構重い。
    個人的にはカバー絵はその重さというか、硬さがもう少し伝わるものならよかったなぁと思った。内容よりも軽く思う。
    特に好きなのは「火事と標本」。写真を撮った彼の気持ち、創作する人には分かるものがあるのでは。そこに絶望するかしないかは人による...続きを読む
  • サーチライトと誘蛾灯
     昆虫好きの青年が旅先で遭遇する事件の謎を解く連作短編ミステリー。シリーズ1作目。
             ◇
     吉森は定年退職後、ボランティアでドングリ公園の見回り隊員をしている。
     ドングリ公園は街の憩いの場だが、かつて複数のホームレスが住みつき、強制退去させるのに難儀したことから結成されたのが見回り...続きを読む
  • 蝉かえる
    昆虫好きの青年・魞沢泉(エリサワセン)を探偵役にした連作ミステリの第2弾は、「蝉かえる」「コマチグモ」「彼方の甲虫」「ホタル計画」「サブサハラの蝿」の5篇。

    ふたつの賞を受賞したのも頷ける出色の出来栄え。前作で気になったつまらない親父ギャグのようなくだりは鳴りを顰め、単なる虫に絡んだ謎解きだけじゃ...続きを読む
  • サーチライトと誘蛾灯
    登場人物の掛け合いが楽しく
    スタートから一気に物語に引き込まれました!
    虫好きのえりさわを中心に
    すこしホロっときちゃうような物語が
    5話詰め込まれたミステリー集
    個人的には「サーチライトと誘蛾灯」
    「火事と標本」が好きでした!
    ストーリー的には読んでて満足なんですが最後まで読んでも 謎のえりさわ ...続きを読む
  • サーチライトと誘蛾灯
    5つの作品が収録されている連作集。登場人物のひとり、といった風情でいつもそこにいる魞沢(えりさわ)さんがとてもよい。人が死んでいるのに、なぜか癒されてしまう。事件の背景にある人間模様や心情が丁寧に描かれているからなのか、独特の空気感を持つ魞沢さんの昆虫エピソードがおもしろいからなのか。ああそうか。刑...続きを読む
  • サーチライトと誘蛾灯
    確かに亜愛一郎シリーズを彷彿とさせる!!
    昆虫好きの魞沢泉が巻き込まれる事件簿の短編集。
    全体的にほわっとしてる感じが好き。「ナナフシの夜」が一番好き。
  • サーチライトと誘蛾灯
    昆虫オタクの魞沢泉(えりさわ・せん)が探偵役のミステリ短編集。とぼけたキャラで、彼と事件関係者との会話にはちょいちょい笑ってしまう。笑えると同時に切なくもあり、事件関係者の心情に重点が置かれていているのがいい。特に「ナナフシの夜」「火事と標本」が好き。続編の「蝉かえる」も読みたい。
  • サーチライトと誘蛾灯
    コミカルなキャラクターや台詞なのに、事件はシリアス。
    なるほど、著者のあとがきによれば、泡坂妻夫の「亜愛一郎シリーズ」を意識して書かれたそうだ。私は一作くらいしか読んでいないのだけれど、とぼけた味わいの探偵役・魞沢泉くんに似た空気を感じる。

    本書は短編が5編、虫を追って各地を旅する魞沢が、行った先...続きを読む
  • サーチライトと誘蛾灯
    普段は惚けた感じの虫好きの青年が謎を解き明かしていく物語。虫嫌いでも読めます。
    その悲しみに寄り添うように解き明かしていく様が良かったです。
  • 蝉かえる
    短編の、昆虫にまつわるミステリー小説、とても面白く、イッキに読み通しました。泉のこれからの活躍に期待ですね。
  • 紙魚の手帖Vol.04
    【ほんタメ】で、あかりんが紹介していたので気になって読んでみました。
    対談も面白く読めたけど、他の方々の掌編小説も色々読めて面白かった。