櫻田智也のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
櫻田智也さんの作品は初めて読みました。
「六色の蛹」は、日本推理作家協会賞&本格ミステリ大賞受賞作である「蝉かえる」に続く魞沢泉(えりさわせん)シリーズの一作として位置付けられる短編集となります。
6編の物語で構成され、それぞれのサブタイトルには色が冠されています。読みながら「なぜ蛹なのか」と考えていましたが、あとがきの一文で腑に落ちました。登場人物たちは、もっとも脆く傷つきやすい存在としての蛹に重ねられていたのですね。
私自身は何度も脱皮を繰り返してきたはずなのに、還暦過ぎてもまだ脆く傷つきやすいのは変わりません(笑)。人間はもしかしたらそんな生き物かもしれませんね。
6編の中では -
Posted by ブクログ
虫好きの心優しき青年魞沢泉シリーズ3作目
これまでのパターンでこの人物はなにかあるな、とか途中で先の展開気づいてしまうところもあったけど、最後はやはり感極まり涙してしまった
悲しいことや、やるせないこと、起こったことは変わらずとも、見えてなかったことに向き合う事で先に進める事や出来る事はあるのだと気づかせてくれる。
心の淀みから、ほんの少し水が流れでたような感覚(「青の音」より)で魞沢泉に話さずにはいられなくなる。魞沢泉は人の抱える秘密や罪に優しく寄り添う。なんと言う稀有な魅力だろう。
そんな魞沢泉にも苦悩があることを知って少し驚く。飄々としながらなにか超越した人物像だったけど彼もまた弱 -
Posted by ブクログ
虫好きの青年魞沢泉(えりさわせん)の現るところにミステリーあり?
毎回魞沢泉と遭遇した人との会話は時に所謂「アンジャッシュ状態」となりコントかと思わず笑ってしまう。
笑った後に訪れる真相に驚き心揺さぶられ、最後は涙腺が緩むことになるのだけど。
魞沢泉はただの昆虫オタクではない。とぼけた言動の奥底には、ただ謎への好奇心ではない他者への深い慈しみが根付いている。
笑ったし、泣いたし、兎に角面白かった。
『失われた貌』で著者に惚れ込んで『蝉かえる』を読み、それが魞沢泉シリーズ第2作目だと知り遅ればせながら今作に行き着いた。
心優しき切れ者、魞沢泉と著者爆誕作品。
めちゃ好み。