櫻田智也のレビュー一覧

  • 六色の蛹

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    エリ沢泉シリーズ、3巻。
    まず最初に、読み方の注意!
    とにかく目次どおりの並び順で読むこと!
    時系列順に(何年も)経っており、1話目2話目の盛大なネタばらしがその後繰り広げられるので……!
    わたしは短編集は好きそうなものから読んでしまうので、ものすごいショックを受ける羽目になりました。自業自得( ω-、)

    昆虫探偵から、自然文化民俗全般にジャンルが広くなってきて、エリサワ探偵の心優しさもいっそう増している。
    今巻は、著者が後書きでいわれているように、「事件が解決したあとの割り算の余り」が深く沁み渡ってくる佳品が多く、まさに今後のエリサワ探偵ものの在り方を堂々と示してくれている。

    「自分が関

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    2025年04月02日
  • 蝉かえる

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    読みやすい推理物だった。
    誰かの価値観を変えてしまうような壮大な物語とかではないが、日常に寄り添うようないい感じの推理物。
    また読みたい、続きが読みたい、というほどではなかった。

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    2025年03月21日
  • 蝉かえる

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    魞沢泉シリーズ2作目。あとがきで著者がいっていた通り、今作では魞沢泉くんの過去が見えたり、友人が登場したり、より泉くんのキャラクターが立体的に見えるような作品になっていました。「彼方の甲虫」は切ないお話だけどすごく心に残ったし、「サブサハラの蠅」で後日譚を読めて嬉しい。今回も昆虫をキーワードに、人間の悪意、友情、愛情、いろんなテーマが込められた味わい深い物語でした。

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    2025年03月18日
  • 六色の蛹

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    シリーズを重ねるごとに魞沢泉の人物像が見えてきて楽しい。
    謎解きをするうえでここまで心優しい謎解きをする主人公を見たのは初めて。
    謎が謎のままな事が穏便に平和になってるのに謎を解き明かすことによって傷つく人が出てくる。でも謎をそのままにしてしまうと被害者、被害者家族は苦しいまま。でも加害者も苦しいままなのかも。
    どっちの方がいいのかな。

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    2025年02月22日
  • 六色の蛹

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    魞沢 泉シリーズ最新作
    専門的なトピックが多く、些か読みづらさも感じた
    色をトピックのテーマは良いなと思った
    2.4.5が個人的に好き

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    2025年01月06日
  • 六色の蛹

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    昆虫を愛する、少し頼りなくて対人関係に苦手意識を持っていて、推理能力が高い主人公。どこかとぼけた雰囲気が亜愛一郎味あるなと思ってたら作者さんが泡坂リスペクトを公言されてた。苦手といいつつも事件の関係者に自覚的に関わっていく主人公の姿が好ましい。どの事件も些細な伏線から思いも寄らない真相が明らかになる、とても端正なミステリ短編集。1作目の「白が揺れた」から面白く読み進め、最終作「緑の再会」でほっこりと本を閉じました。前作も読んでみよう。

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    2025年01月04日
  • 六色の蛹

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    ネタバレ

    白から黄色、そして緑への流れがとても好きだった。
    なんだかんだ、どこに行ってもするりと愛される魞沢というキャラクターが活躍するところをもっと見たい。続編がたくさん出るといいな。

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    2024年11月22日
  • サーチライトと誘蛾灯

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    ずっと気になっていたこのシリーズ。良いシリーズ作品に出会えた〜!虫が大好きで公園や山、虫がいるところに度々出現する主人公の魞沢泉。彼がいるところに殺人事件も度々発生する。どこか掴めない、不思議と憎めないキャラクターの彼が事件の真相を推理してしまうのだけど、とにかくこの魞沢泉が愛らしくて良い。見た目から30代半ばと描写されているけれど彼の言動から想像するのはもっと若く、ただの虫取り少年、という感じ。
    特に「火事と標本」が好き。どのお話も人間の欲や傲慢さ、愛情が事件の裏側にあって心に沁みる物語でした。続編もまだ読めそうなので追っていくのが楽しみ。

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    2024年11月13日
  • 蝉かえる

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    相変わらずな泉くんでほっこり。

    ただ今回は、どの話しもどこか悲しく、ちょっとやるせない話しが多かったかな。前回の話しと繋がってるのは、嬉しかった。

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    2024年11月09日
  • 蝉かえる

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    虫は苦手ですが、楽しめました。
    短編集で、どちらかというと感動系でした。
    虫が関係してるお話だったのですが、うまく絡めていて面白かったです。

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    2024年10月16日
  • 新世代ミステリ作家探訪~旋風編~

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    近年、活躍が目覚ましいミステリー作家10名へのインタビューをまとめた作品。

    私にとっては著作を読んだことがあったり、積んでいたりする作家さんが大半。そんな彼らの作家としてのバックボーンや創作に関することは、とても興味深く読めました。

    これらの面白く読めたのも、インタビュアーの若林踏さんが持つ話を引き出す力に依ると感じています。氏のきらりと光る分析力、古今の作品に対する理解力あってのクオリティ。

    このインタビュー集はシリーズ2作目とのことで、1作目も気になるところです。

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    2024年09月23日
  • サーチライトと誘蛾灯

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    昆虫を探し求める男性が事件を解決していく短編ミステリー。
    とても読みやすかった。起きた事件に関わる人の心情にもフォーカスを当てていたのもよかった。
    3作目まで大事に読み進めようと思う。

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    2024年09月16日
  • 蝉かえる

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    昆虫好きの青年・魞沢泉が主人公の連作ミステリー

    最初の表題作「蝉かえる」でぐっと惹きつけられ、次の「コマチグモ」では、魞沢くんの立ち位置が面白いなぁと思う。
    五話それぞれ独立したストーリーではあるが、連作なのでもちろん繋がっていて、最後には思わず涙が溢れてしまう。

    魞沢くんがトボけたキャラなので、温かくふんわりとした一冊になっているが、けっこう切ないんだなぁ…

    解説によると、前作の「サーチライトと誘蛾灯」と二冊で対になっているらしい。
    これは合わせて読みたいな。



    ※心に残った言葉

    「たしかに願わなくても明日はやってくるでしょう。でも、明日がくることと、ぼくに明日が あることは、同

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    2024年09月12日
  • サーチライトと誘蛾灯

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    以前読んだ『蟬かえる』が良かったので、このシリーズ第一作、すなわち著者のデビュー作も読んでみた。
    一話目の表題作に関しては登場人物たちのとぼけた感じが楽しく、謎解きよりも会話文の掛け合いのほうが印象に残ったけど、二話目以降はストーリーの凝り方が素晴らしく、どの作品もいち短編としてよく考えられていると思った。『蟬かえる』と本作の短編の内容が対になっているというのも読んで納得。
    個人的な意見だけど、この主人公のほんわかキャラと殺人事件の組み合わせは別に悪いわけではないと思いつつ、日常の謎系のミステリにしたほうがより設定が生きる気がするんだけどどうだろう。

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    2024年09月07日
  • サーチライトと誘蛾灯

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    〈昆虫オタクの推理〉というイメージから、ホンワカとしたお話を想像していたけど、結構痛い。
    また、それが癖になりそうな予感が……。

    表題作はカブトムシだけど、その後の話では「スギタニルリシジミ(チョウ)」「ナナフシ」などややマニアックで、主人公の調子っ外れなキャラによく似合う。

    青春の匂いはヒトそれぞれ。
    私にも“現像室の酸っぱい匂い”があった。
    「火事と標本」の描写で思い出した。ただ、この話はそんな自分を一瞬で物語の世界へ引き戻すほどの、情景を映し出す。

    小気味良い短編集で、休日の午後の微睡みに良く似合う。

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    2024年09月07日
  • サーチライトと誘蛾灯

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    主人公のフワッとして、それでいて鋭い観察力。スイスイ読めて楽しかった。
    亜愛一郎もまた読みたくなった(⁠ ⁠ꈍ⁠ᴗ⁠ꈍ⁠)

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    2024年08月25日
  • 蝉かえる

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    良かった!!
    ここのところ自分的に星3な作品続きで、趣向を変えて読んだ海外作家作品は途中で自分の最も苦手とする展開になり(現在積読)、期待もせず読み始める。

    まず言いたいのは連作ミステリ第2弾と書かれていたのに気付かず購入し、読み始めてしまったが全く問題がないということ。そして、短編が5作収録されているが、最後の話でその全てが繋がって……ということでは無い。そこもありがたい。自分のペースで短編を細切れに読んでも、読む順番を変えなければ全く問題ない。普段こういう視点人物がコロコロ変わる作品は好みでは無いのだが、それでもこの作品は読みやすかった。誰かの人生という物語の中で主人公(というのはここで

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    2024年05月06日
  • 蝉かえる

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     虫好きの青年が主人公の連作短編集。全体的に穏やかな雰囲気と主人公の優しさにより、一話毎に心に染み渡るようなホカホカした気持ちになった。また昆虫の知識が深く掘り下げられているのも良かった。

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    2024年04月26日
  • 新世代ミステリ作家探訪~旋風編~

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    前作も読んだけど、やっぱり面白いなぁ。
    デビュー10年以内という条件がいいのかも。

    記憶が薄れたからかもだけど、前作のほうが読み応えがあったかなあ。作家さんも好きな人が多く。

    読者遍歴聞くと似通った感じになるならかなぁ。

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    2023年12月21日
  • サーチライトと誘蛾灯

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     昆虫好きの青年が旅先で遭遇する事件の謎を解く、連作短編ミステリー。シリーズ1作目。
              ◇
     吉森は定年退職後、ボランティアでドングリ公園の見回り隊員をしている。
     ドングリ公園は街の憩いの場だが、かつて複数のホームレスが住みつき、強制退去させるのに難儀したことから結成されたのが見回り隊である。

     通常2人で見回るのだが、相方の都合が急に悪くなったため今夜は吉森だけ。こんなときに限っておかしな人間に遭遇する。
     まさにラブシーンを展開せんとしている中年男と若い女のカップル。声をかけると男が声を荒げてきたので低姿勢でお帰り願った。

     ホッとしたのも束の間。今度は外灯近くでテ

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    2023年09月26日