櫻田智也のレビュー一覧
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本屋大賞ノミネート作。ガッツリ刑事もの。途中までは何だか平凡な感じだなーっと思って読んでたけど、後半の畳み掛け方で印象がグッとよくなった。気になっていたところもきちんと繋がって、綺麗にまとまっていった。事件の解決は当然として、周辺部分や家庭内のこともスッキリしていくあたりが盛りだくさんで満腹だった。
主人公は地方の警察署に配属されて間もない刑事。ある日山の中から顔を潰された遺体が発見される。歯は全部抜かれ、手首から先は切断され、髪は切り離されている。いわば身元確認ができない状態で遺棄された遺体の身元を探るところから物語は始まる。
主人公は足で稼いで関係者の証言を得ながら、真実に少しずつ近づ -
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ネタバレ謎解きとしてはよくできているし、ラストでタイトルと符合する気持ちよさもある。
冒頭の「星占いを気にする女性刑事」からの、「血液型占い(若干侮蔑気味の)」などがさりげなく散りばめられてて、DNA鑑定が主流の現代で血液型で推理することの流れも無理がない。
しかしながら、ちょっとくどい感じ。ミスリードも、いろんな人の心情とか、ちょっとした恋愛エピソードとかも。
そして、登場人物の誰に対してもなんとなく共感しかねる。だから、読後感がスッキリしない。
ミステリとしては面白かったけど、個人的に魅力的な人物がいなかったので星一つマイナスした。
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虫好きの心優しき青年魞沢泉シリーズ3作目
これまでのパターンでこの人物はなにかあるな、とか途中で先の展開気づいてしまうところもあったけど、最後はやはり感極まり涙してしまった
悲しいことや、やるせないこと、起こったことは変わらずとも、見えてなかったことに向き合う事で先に進める事や出来る事はあるのだと気づかせてくれる。
心の淀みから、ほんの少し水が流れでたような感覚(「青の音」より)で魞沢泉に話さずにはいられなくなる。魞沢泉は人の抱える秘密や罪に優しく寄り添う。なんと言う稀有な魅力だろう。
そんな魞沢泉にも苦悩があることを知って少し驚く。飄々としながらなにか超越した人物像だったけど彼もまた弱 -
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虫好きの青年魞沢泉(えりさわせん)の現るところにミステリーあり?
毎回魞沢泉と遭遇した人との会話は時に所謂「アンジャッシュ状態」となりコントかと思わず笑ってしまう。
笑った後に訪れる真相に驚き心揺さぶられ、最後は涙腺が緩むことになるのだけど。
魞沢泉はただの昆虫オタクではない。とぼけた言動の奥底には、ただ謎への好奇心ではない他者への深い慈しみが根付いている。
笑ったし、泣いたし、兎に角面白かった。
『失われた貌』で著者に惚れ込んで『蝉かえる』を読み、それが魞沢泉シリーズ第2作目だと知り遅ればせながら今作に行き着いた。
心優しき切れ者、魞沢泉と著者爆誕作品。
めちゃ好み。 -
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魞沢泉シリーズ第3弾です!
こちらは2025年このミステリーがすごいの5位にランクインした作品です。
今年は本屋大賞ノミネート作とこのミス10位を2年か3年くらい遡って読みたいなぁという事で読んでみてます。
こちらの話はシリーズだったので前作2冊も読んでみて、好きなシリーズとなりました。
毎回、ぼーっとしてて空気の読めない感じの魞沢くんは、観察力、洞察力が鋭い安楽椅子探偵です!
そしてこのシリーズは人間模様がしんみりで暖かいけど切なくなるお話しです。
今回はしんみり度合いが前にも増して強いと思いましたが、最後の話で救われました╰(*´︶`*)╯♡ -
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ネタバレ『失われた貌』がとても面白く、特に個性的なキャラクターたちが良かったので他の作品も読もう!と思い、何度かSNSでおすすめするのを見かけたから読んでみた。良い短編連作集って大好きー。『ホタル計画』にあったように、地道に歩いて歩いていくかんじのお話ですごくよかった。特に『彼方の甲虫』が好きだった。ラストで実際に国に行っていたのも……(泣)
そしてやっぱりキャラクター性がめちゃくちゃ好きだ……。魞沢泉くんが作品によっていろんな位置で出てくるのが面白くて、視点も一貫して泉じゃないのもいい。知的好奇心もくすぐられるというか、知らなかったことを小説を通して知れるのが嬉しい。
シリーズもの2作目だったけど単 -
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第10回「このミス」第1位『失われた貌』の櫻田智也さんのデビュー作。
昆虫オタクのとぼけた青年・魞沢泉(えりさわ・せん)が、周りで起こる事件を軽やかに解き明かしていく。
軽妙なセリフの掛け合いや、ユーモアの利いた文体など、全体的にテンポがよく読みやすい。
決して名探偵然とした感じではないのに、ふとしたヒントや違和感から、いつの間にか真相に辿り着いてしまう魞沢のキャラクターに、読むほどに愛着を感じてくる。
話も、どこか切なさを感じるものが多く、読み終えた後はどちらかというとしんみりした気分になる。
(それがまた心地よさなのだが)
奇抜さや派手さがあるわけではないが、秀作。 -
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魞沢くんシリーズ第2弾です!
この作品の前に2026年このミステリーがすごい1位で本屋大賞ノミネート作の『失われた貌』を読みましたが、そちらは苦手でした。
でもこちらの話しは相性がいいのかサラサラ読めるし、本当に沁みる話しです!
著者があとがきに書いているように、前作で探偵という記号として登場していた魞沢くんに、人間味を与え、事件の当事者に近い存在として描くのが目標。
前作で登場した、丸江ちゃんがペンションを開き、そこに招待されたり、大学時代の寮の仲間に空港であったり。
魞沢くんちゃんと友達がいたんだ!と嬉しくなります(*≧∀≦*)
前作もとぼけてて、空気の読めない魞沢くんが探偵をす -
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面白かったです。昨年「失われた貌」を読み、気になる作家さんでしたので評判の良い本作を手にしてみました。個人的には「失われた貌」より面白かったです。5話の短編集で様々起きる出来事は全てが虫にまつわるお話でなかなかこういう感じのは読んだことがなく新鮮さもあり、勉強にもなりました。展開としては派手さはないが地味すぎるわけでもなく、魞沢くんのキャラクターの良さが引き立ついい塩梅の作りになっています。前作を読んでないので初めましての魞沢くんでしたが、読み進めていくうちに親近感も湧き、なんとなく可愛らしさもあり良いキャラクターだなと。とても読みやすかったですし、良い作品だと思いました。
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櫻田智也さんの作品初読みです。
2026年初作家、6人目です!
櫻田智也さんの『失われた貌』がこのミステリーがすごい2026の1位でした。
2025年の5位にも『六色の蛹』が入っていて、そのシリーズの第1弾になります。
初読み作家さんでしたが、私には読みやすい作家さんでした。
こちらのシリーズの主人公魞沢(エリサワ)は昆虫が大好きでいろんな所に出没する青年。
家もあるし無職ではないと言っていますが、いろいろ謎多き青年です。
とぼけてて、どこかズレているけど憎めない感じ。
短編だし、先が気になって一気読みという感じではないですが、面白くサクサク読めます!
そしてどの話しも謎を魞沢が解い